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シナジースペシャル

02/23
2015

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“里山力”の本気度

「都会は玄関から一歩出っと金かかるべ。
ここは一歩出っと、晩のおかずが採れるんだ」
素朴な自然が残る、各地の集落を訪ね、
自然と共に慎ましやかに暮らす人々の日々の営み、
身近にある「幸せ」の姿を
さりげない写真・飾り気ない言葉で紹介。

こんなリード文から始まる、
芥川仁・阿部直美著の『里の時間』。

この本は、10年ぶり(?)にお会いした
先輩から紹介して頂いたもので、
里山との共存で得られる幸せや、
里山の魅力を写真や文で紹介されている。

「地方消滅論が見逃した、農山村の可能性」
このままでは地方は消滅するのか?
否。どこよりも早く過疎化、
超高齢化と切実に向き合ってきた農山村は、
この難問を突破しつつある…

これは、小田切徳美著の
『農山村は消滅しない』の紹介文の一部。

この本では、地方における市町村消滅に対し、
里山の可能性をもって反論している。
これも、先に紹介した本を買いに行ったときに
偶然出会ったものだ。

両冊とも、私が注目している
「里山」の真髄について語っているといえるが、
その出会いは偶然が呼び寄せたものだ
(『里の時間』を知らなければ、
2冊目には出会えなかったかもしれない)。

このように、偶然とはいえ、
「里山」というキーワードに興味を持ってから、
それにまつわる様々な出会いを体験している。

この“里山”というキーワード、とにかく奥深いし、
さまざまな角度から多方面で発信されているようだ。

例えば、最近のビジ達で
何度も紹介している「里山ビジネス」。

この言葉は自分で命名したものだと思っていたところ、
玉村豊男著の『里山ビジネス』
という本を発見することにつながった。

それをきっかけに、本人にもお会いし、
玉村氏が経営するワイナリーやレストランのこと、
そして、そこから見える新しい農業の可能性について
お話を聞くことができた。

また、カルビーの元社長である松尾雅彦氏の著書
『スマート・テロワール 農村消滅論からの大転換』。
これは、私が理事を勤めている
NBC(日本ニュービジネス協議会)の先輩である松尾氏から、
私が担当するセミナーの時に頂いたもの。

この本では、日本が抱える耕作放棄地や
水田から畑作への転換により、
日本の「農業」が得た、成長の可能性について語られている。

このように、「里山」というキーワードに着目したことにより、
連鎖のごとく関連する書籍や人物に出会うことができた。
もちろん、私がこれらに興味を持っていたことも
要因の一つなのかもしれないが、
これほど「里山」にまつわる多くの出会いがあると、
もはや私の近辺だけの事象ではなく、
何か大きな時代のうねりを感じてならない。

つまり、さまざまなメディアで
「里山」や「農業」にまつわる情報が紹介される今、
今後ますますこれらは重要なキーワードとして
多くの人へ発信されるということだ。

そして、情報の受け手による、
インターネットなどを通した更なる発信は、
“里山力”をさらに拡大していくだろう。

この広がりは、様々な業界において、
日本の農業の在り方や里山との共存を見直し、
国民全体で取り組んでいくことの重要性を
表わしているのかもしれない。

“里山力”の今後の広がりに注目したい。

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今回出会えた2冊!

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出会いは連鎖していく…

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里山の可能性を感じるワイン

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ここにも里山力!

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