時代の流れを定点観測 時流観測所

1722

ヒューマンライブラリー

人を本に見立て読者に貸し出し

社会的マイノリティの理解向上

2020年の東京オリンピックに向け、社会的なバリアフリーを目指す試みが様々な場所で行われている。そんななか、注目を集めているのが、人を「本」に見立てて読者に貸し出す『ヒューマンライブラリー』という試みだ。
ヒューマンライブラリーは、ホームレスや同性愛者などの当事者たちが声を上げ、講演のように一方的でなく、対話して理解を広めようと、2000年から始まった。互いのプライバシーを守り、メモや録音をしないのがルール。読者には事前に本のタイトルとあらすじが明かされ、当日は少人数で話が進む。もともとデンマーク発祥のイベントだったが、現在は世界各国で行われており、日本でも徐々に増えはじめているという。情報が氾濫する時代だからこそ、こうしたアナログなコミュニケーションの場に、新たな価値が生まれていくのかもしれない。
【参考URL】http://news.livedoor.com/article/detail/11229740/

1721

副業元年

働き方改革の一環

副業を認める方針

現在、政府が推進している働き方改革は、「原則、副業・兼業を認める方向で普及の促進を図る」と発表された。そして、平成30年は副業が当たり前とされる社会に向けて、様々な動きが増える年として、『副業元年』と言われている。
昨年10月には、DeNAなど大手企業が先陣を切り、副業許可を発表した。その条件は、労働時間のバランスをとることや、競合他社は控えるなど本業に影響をきたさないことだ。導入の狙いは「副業で得た知識やスキルを本業に生かすこと」とされているが、人材流出の予防でもあるとも言われている。向上心が高く、見込みのある若手社員や、手放したくない優秀な人材などは、常に新しいチャレンジの場を求めている。副業許可の風潮が広がることによる経済的影響など、今後の動向を見守りたい。
【参考URL】https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180104/k10011278511000.html

1720

小学校プログラミング教育

2020年から必修化

既存科目に取り入れる方針

テクノロジーの普及と進化が加速する現代では、プログラミング技術を持つ人材育成が重要とされている。文部科学省は、『小学校プログラミング教育』を推進し、2020年には小学校の必修科目としてプログラミングを導入する方針だ。
中学校の技術・家庭科には、2012年度よりすでに、プログラミングに関する考え方が一部導入されている。内容は、ロボット教材を操作するプログラムの設計などが中心だ。今回プログミング教育が導入される小学校では、新科目としてではなく、算数や理科など既存の学習の中に、プログラミングを取り入れた実践をしていくという。ICT教育の環境が既に整っている学校と、これから始める学校では、指導体制や教員の習熟度に差があることが、クリアすべき課題とされている。2020年に向けて、制度や環境が整備されていくことに期待したい。

【参考URL】https://sip.dis-ex.jp/advanced2_page1.html?id=6

1719

空飛ぶ基地局

基地局機能搭載のドローン

災害時の通信不可能地域での活躍を期待

災害時の活躍を期待されているドローンだが、先日、国内初の『空飛ぶ基地局』としての実験飛行に成功した。
この携帯電話の基地局機能を搭載したドローンによる実験は、東日本大震災などの災害を受け、通信断絶時の迅速なエリア復旧を目的に始められたという。実証実験は、基地局機能が外部のネットワークにつながっていない「単独型」と衛星エントランスを使った「連携型」の2つのパターンで行なわれた。「単独型」は基本的に電話やインターネットが使えないが、配下の端末に一斉に情報を送ることができる上に、同じ基地局につながっている端末同士であれば、電話やSMSを送受信することは可能だという。この良好な結果をふまえ、もしもの時に備え、「空飛ぶ基地局」の早期実用化が望まれている。
【参考URL】http://japanese.engadget.com/2017/12/22/au/

1718

教育ポートフォリオ

教育・入試改革の一環

入試における総合的人物評価を可能に

文科省が推進する教育・入試改革では、生徒一人ひとりの活動実績や学びを記録し、成長につなげる『教育ポートフォリオ』が重要視されている。
これは、テストの点数だけではない本人の成長プロセスや非認知能力を可視化でき、入試における多面的・総合的評価を実現するツールだ。2020年にはすべての入試方式で、数年間にわたる学校内外の活動記録をまとめたポートフォリオの提出が求められるようになるという。現在、ポートフォリオを活用した教育はアナログ運用が多く、モデル化されていない。そこで、その作成とフィードバック方法を検討・実践する教育コンサルタントを中心とした研究会も発足している。ポートフォリオ活用型の教育モデルの形成が、生徒のよりよい未来を導いてくれることに期待したい。
【参考URL】https://ict-enews.net/2017/12/25activelearning/

1717

国際科学オリンピック

世界の高校生が科学分野で高度な知識を競う

学生の将来性を育むことに期待

世界の高校生が数学や物理などの分野で高度な知識を競う『国際科学オリンピック』。これまで世界各地で行われてきたが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの影響もあり、初めて日本で開催されることになった。
国内大会の優秀者から国際大会への参加者が決まり、情報・生物学・化学・物理・数学の計5科目の大会が順次開催される。国際科学オリンピック出場を目指し、個人で学んだり、仲間と切磋琢磨したりすることは、学生たちの将来につながる貴重な経験になる。そのため、優れた資質を持つ学生の育成だけでなく、科学に興味を持つ生徒の裾野を広げることにもつながっているという。国際科学オリンピックが、科学好きの生徒たちの活躍する場として浸透していくことで、将来的に国際的なリーダーとして活躍できる学生の育成が進むことを期待したい。
【参考URL】https://news.mynavi.jp/article/20170809-science_olympiad/

1716

リュウグウ

未知の小惑星

はやぶさ2による地下物質採取

世界で初めて小惑星の物質を持ち帰った探査機「初代はやぶさ」。その後継機である「はやぶさ2」が目的地の小惑星『リュウグウ』到達まで半分の距離に迫った。
はやぶさ2は、有機物や水を含んでいるとされる小惑星リュウグウで世界初となる未知の小惑星の地下物質採取を行うことを目標としている。しかし、物質の採取や、観測ロボットの着陸に適した場所を決めるには、地形や重力、自転の向き、地表の温度などを詳しく観測する必要がある。そのため探査場所は短期間で決めなければならず、予断は許されない。はやぶさ2も無事リュウグウから帰還し、初代はやぶさのように国民に大きな喜びをもたらしてくれることを期待したい。
【参考URL】http://www.sankei.com/smp/premium/news/180104/prm1801040010-s1.html