時代の流れを定点観測 時流観測所

THIS WEEK
ONE WEEK BEFORE
TWO WEEK BEFORE
THREE WEEK BEFORE

THIE WEEK

No. 2905

内臓脂肪減少薬

JIRYU
No.
2905

内臓脂肪減少薬

飲む肥満対策がスタート
処方には薬剤師との対面チェックが必要

大正製薬が4月8日に内臓脂肪減少薬『アライ』(一般名・オルリスタット)を販売する。アライは脂肪の吸収を抑え便と一緒に排出する飲み薬で、日本人の臨床試験では生活習慣の改善と合わせて1日3回、1年間の服用で内臓脂肪面積21.5%減、腹囲4.7cm減と成果をあげた。医師の処方箋無しで薬局で購入が可能だが、生活習慣の改善とセットで服用する薬のため、薬剤師に現在の腹囲や体重、直近1ヶ月間での生活改善と今後の予定などを伝え、薬剤師の指導を受けたうえで購入することになる。肥満解消に効果的な薬が登場しても、健康の基盤が適切な生活習慣であることに変わりはない。
【参考URL】
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20240304-OYT1T50159/

No. 2904

合理的配慮

JIRYU
No.
2904

合理的配慮

誰もが等しく社会で生きる第一歩
行政やサービスのバリアフリー化

『合理的配慮』とは障害者がサービス等を利用する際に、健常者とは異なる障壁(困難)を感じる場合、事業者がその障壁の解消をサポートすること。令和3年からは努力義務として合理的配慮の提供が義務化されていたが、今年4月からは義務となり、違反した場合は行政の指導が行われる可能性がある。
主導する内閣府は、合理的配慮の提供の実現にあたって事業者と利用者間の「建設的対話」が重要とし、障害者のニーズを適切に汲み取り事業に反映していくことが必要となる。今回の改正を機に、健常者が自分の知らない不便が日常のどのようなところに潜んでいるのか気付きを得ていくことは、社会のバリアフリー化に大きな意味を持ちそうだ。
【参考URL】
https://smbiz.asahi.com/article/15086221#

No. 2903

インバウン丼

JIRYU
No.
2903

インバウン丼

1杯7000円は日本人にはきびしい?
高額海鮮丼にSNSは賛否両論

2月1日にオープンした、江戸グルメを中心とした観光スポット「豊洲 千客万来」で提供される、1杯およそ7000円の海鮮丼が『インバウン丼』として大きな話題と賛否両論を巻き起こした。千客万来は江戸時代を再現したコンセプトから、国内だけでなく海外からの観光客を主要ターゲットとして想定している。日本人からすると強気な価格設定は、昨今のインフレや円安により広がる海外との経済格差を反映したものと言えそうだ。日本を訪れる外国人が求めるのは「非日常」であり、約5割高くても盛況は変わらないことから、インバウンド消費のプレミアム化を商機にする企業も現れている。価格転嫁が難しいと言われる外食産業だが、今後は国内向けでも着実に値上がりしていく前触れなのかもしれない。
【参考URL】
https://honichi.com/news/2024/02/27/inbound-seafood-ricebowl/

No. 2902

小1の壁

JIRYU
No.
2902

小1の壁

4人に1人が退職や転職など働き方を変更
家庭だけではなく企業の問題でもある

日本で子育てをするうえで、多くの共働き家庭が直面する問題、それが『小1の壁』だ。小1の壁とは、保育園時代よりも仕事と子育ての両立が難しくなることを指す言葉。保育園ではある程度遅い時間まで子どもを預かってもらえるが、公的な学童保育では通常18時で終わることがほとんどだ。加えて持ち物や宿題といった家庭でのサポート量が増えるうえ、夏休みなどの長期休暇には弁当を持参させる必要も。しかし一方で、小学生になると時短勤務制がなくなる企業が多数であり、結果的に小学校入学を機に働き方の変更を迫られる家庭が多いのが現状だ。ある調査によると4人に1人が小1の壁が原因で退職や転職を選ぶという。家庭側の工夫や努力も大切だが、人材流出というリスクに対してどうマネジメントしていくのか、企業側の変革も求められている。
【参考URL】
https://toyokeizai.net/articles/-/92878?display=b

No. 2901

ザ・レイジーハウス

JIRYU
No.
2901

ザ・レイジーハウス

日本一「接客態度が悪い」レストランが大人気
コンセプトを説明することでトラブルを回避

名古屋にオープンしたレストラン『ザ・レイジーハウス』が話題になっている。トリュフの生地を使ったガレットや、生ハムとマンゴーが乗ったカプレーゼなど、本格的な洋食がメニューに並ぶが、人気の理由は料理だけではない。接客の様子はというと、店員が料理をテーブルに「ドン!」と置いたり、会計時に「もう帰っていいよ。金払ったからもう用ない」と言ったりするという。この店は「日本一接客態度が悪い」ことをあえてコンセプトにしたレストラン。態度の悪さが逆に新鮮だと若者たちの間で話題になり、オープン以来、連日満席になるほどの人気店になっている。トラブルにならないか心配になるが、入店時にコンセプトをきちんと説明しているため、怒る人はほぼゼロ。コンセプトに特化したエンタメ系レストランは、今後も増えていきそうだ。
【参考URL】
https://www.tokai-tv.com/tokainews/feature/article_20231019_30702

No. 2900

こどもロコモ

JIRYU
No.
2900

こどもロコモ

バランス能力が低下した子どもが増加傾向に
運動不足と姿勢の悪さが原因

加齢とともに、立ったり座ったりといった移動機能が低下する状態を「ロコモティブシンドローム」、通称「ロコモ」と呼ぶ。一般的には中高年に多く見られる状態だが、近年はバランス能力や柔軟性が低下した『こどもロコモ』が増加傾向にあるという。なかには雑巾がけのときに体を支えられず、顔面を打ってしまうこどもがいるというのだから深刻だ。背景にあるのがスマホやゲーム機の普及。全身を動かして遊ぶ機会が減少したほか、スマホの使用が姿勢を悪くする原因になっているという。こどもロコモかどうかは、「片足立ちで5秒間ふらつかずに立っていられるか」「前屈をして指が床につくか」など、いくつかのチェックポイントがある。こどもがいる人は一度チェックすると同時に、外で遊ぶ機会を増やすよう、休日の過ごし方を見直してみてはいかだろうか。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/26a86674ef887d33d9d46a070c549f460074c0c2

No. 2899

ワイヤレス充電道路

JIRYU
No.
2899

ワイヤレス充電道路

「EV充電スポット不足」の解決策に
実証実験が世界各地で展開

EV(電気自動車)の売り上げが2023年に大きく伸びた。ただ依然として「EVの充電スポット不足」という課題は残っており、ここが乗り換えのハードルとなっているドライバーも多い。そんな中、解決策として注目されているのが、上を走るだけで充電できる道路『ワイヤレス充電道路』だ。電磁誘導によりエネルギーを伝達するインダクティブ充電という仕組みで、原理としてはスマホのワイヤレス充電と同じ。アメリカ・ミシガン州をはじめ世界各地で実証実験が展開されるなか、2023年10月には千葉県柏の葉でも公道上での実証実験が行われた。この実証実験は日本が技術開発を進めるうえでの大きな一歩。取り巻く状況が大きく変化しつつあるEVの行方に注目だ。
【参考URL】
https://ideasforgood.jp/2024/02/19/wireless-electric-road/

ONE WEEK BEFORE

No. 2898

sora

JIRYU
No.
2898

sora

文章から映像を生成できる最新AIモデル
フェイク映像が増える懸念も

『sora(ソラ)』はChatGPTを生んだOpenAIが開発中の、文章で指示することで、簡単に最長1分の映像を作れる最新生成AIモデルだ。2024年2月にXのOpenAIアカウントが、東京の街を歩く女性を含むデモ動画を公開。生成AIが文章から始まり、画像、ついに動画にまで進んだことに驚きの声が多数上がった。国立情報学研究所の越前教授は「それなりに写実性の高い映像ができたのはかなりの驚き」と評価する一方で、「フェイク映像などがつくられる危険性がより高まった」と指摘する。現段階ではsoraのリリース日は未定だが、リリースされると瞬く間に広がっていくことは想像に難くない。著作権はどうなるのか。ガイドラインはどうするのか。生成AIとの付き合い方を考えていくことが求められている。
【参考URL】
https://forbesjapan.com/articles/detail/68924

No. 2897

Dumb Phone(アホ携帯)

JIRYU
No.
2897

Dumb Phone(アホ携帯)

機能が限定的なスマホがアメリカで大ヒット
スマホ中毒からの脱却が人気の理由

今アメリカの若者の間で『Dumb Phone(アホ携帯)』が人気を集めている。アホ携帯とは、電話やメッセージ、アラーム、カレンダーなど機能が限定的なスマートフォンのこと。2023年11月にアメリカの人気ラッパー、ケンドリック・ラマーがLight社とコラボレーションし、アホ携帯を250台限定で発売したところ、即日完売したという。アホ携帯が売れる理由について、「スマホ中毒からの脱却」と分析する有識者も。加えて現代の日本においても定期的に「昭和・平成レトロブーム」が起きるように、自分たちが経験したことのない時代に対するノスタルジーも、人気の背景にあるという。こうした要因を踏まえると、日本でもアホ携帯の需要は十分にありそうだ。日本ではどのメーカーが新たな商機を開拓するのだろうか。
【参考URL】
https://forbesjapan.com/articles/detail/68924

No. 2896

マルハラ

JIRYU
No.
2896

マルハラ

句点を打つことがハラスメント!?
リアルなコミュニケーションを大切に

『マルハラ』とは、ネットで話題となっている新たなハラスメントのこと。たとえばメールやSNSで「承知しました。」と送ったとする。何の変哲もない一文だが、句点、つまり「。」が入っていることが、若者たちに威圧感を与えてしまうという。この現象について心理学の教授は、「句点が入ると、関係が切られたような感覚にとらわれるのでは」と推察。ではどのように文章を終わらせるのが正しいのか。現役大学生のタレント小浜桃奈は「!」が好印象だとアドバイスするが、さらに「用があればすぐに電話する」とも話す。確かに電話なら、文章でのやり取りよりも感情がダイレクトに伝わるだろう。文末の表現に悩むくらいなら、電話をかけるなど、日々のリアルなコミュニケーションを充実させて、勘違いが生まれにくい関係性を築いておきたいものだ。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/2883ea7ff061af155f6491339a42cb75f8648092

No. 2895

Bling-Bang-Bang-Born(ブリンバンバンボン)

JIRYU
No.
2895

Bling-Bang-Bang-Born(ブリンバンバンボン)

踊れる曲としてSNSで話題に
続くアニメ主題歌の世界的ヒット

人気アニメ「マッシュル」のオープニング曲として1月7日に配信リリースされたCreepy Nutsの新曲『Bling-Bang-Bang-Born』が、TikTokでサビに合わせて踊る「BBBBダンス」が人気に。各国のビルボードジャパンソングチャートでも首位に輝く世界的ヒットとなっている。音楽専門家は言語の壁を超えたヒットの背景に、2016年にこちらも世界的ヒットになったピコ太郎のPPAPとの共通点として、少ない音数ながら起承転結ではなく全編がキャッチーで聴いていて飽きさせない構造の共通点を上げている。また、昨年はアニメ【推しの子】の主題歌「アイドル」が同じく世界中で大きなヒットとなったように、アニメコンテンツとしての波及性の強さも関係していそうだ。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/0ffd39045c1442db8fcecf656e1069b9bd18042b

No. 2894

フルリモート

JIRYU
No.
2894

フルリモート

メリット・デメリットを考慮して検討を
リモートワークは定着するか

会社にまったく出社せず、自宅やカフェ・コワーキングスペースなどで働く『フルリモート』。コロナ禍でデスクワークを中心に広まったリモートワークが、最近では「フルリモート 求人」という条件での就職先・転職先探しが行われるなど、人気の条件の一つとなっている。家賃が高い都心部などでは長くなりがちな通勤時間がなくなることで可処分時間が増える、勤務態度ではなく成果で評価されるとったメリットがある一方、モチベーションやチームワーク管理、人事評価の再構築といった点で課題も抱えている。労働者側がリモートを望む一方、米ビックテックでは完全出社への動きも広まっており、企業と労働者側のニーズの違いは今後広がっていくのかもしれない。
【参考URL】
https://rework-s.com/column/2230/

No. 2893

石丸伸二市長

JIRYU
No.
2893

石丸伸二市長

議会と対立する若き市長の強かな狙い
SNS・メディアで話題となる安芸高田市

議会での市長と議員の対立とも言えるやり取りを動画配信する広島県安芸高田市が、YouTubeや各種SNS、メディアで大きな話題となっている。市長の『石丸伸二』氏は京都大学を卒業後、三菱UFJ銀行にアナリストとして勤務。38歳の2020年に銀行を退職し安芸高田市の市長選に出馬し当選した、若くして注目の市長だ。
石丸氏は議会での苛烈なやり取りや動画配信の狙いとして、馴れ合いではなく適切な対立による議論や対話での政策改善、市政の注目度の向上を挙げている。実際に市議会定例会の傍聴席は満席、ライブ配信も2000〜3000の同時接続があるという人気ぶりだ。旧態依然とした議会に挑む若き指導者という構図は視聴者の支持を得ており、今年の任期満了後は2期目の市長選出馬だけでなく、国政への参画も注目されているが、現時点では本人は国政への参加を否定している。
【参考URL】
https://www.akitakata.jp/ja/shichoushitsu/

No. 2892

公式中古

JIRYU
No.
2892

公式中古

ブランドとして「真正性」や「品質」を保証した中古商品
ビジネスモデルを売り切りから循環型へ

自社商品の中古売買に乗り出すメーカーが増えている。これら再販商品は『公式中古』と呼ばれ、車メーカーではすでに一般化していたものの、近年はカメラブランド「LEICA」や、靴ブランド「J.M.WESTON」の他、2022年末には時計ブランドの「ROLEX」が公式中古プログラムを発表するなど、今ちょっとしたブームとなっている。これまでリユース市場といえば、ブランドを通さず第三者が買い取って再販するリサイクルショップやフリマアプリが中心だった。一方で公式中古の場合、ブランドが設けた厳格な基準や検査によって、ブランドとして「真正性」や「品質」が保証される。この点がユーザーにとっては大きなメリットだ。環境への配慮がより強く求められるこれからの時代。ビジネスモデルを売り切りから循環型に転換するブランドは、今後も増えていきそうだ。
【参考URL】
https://evance.co.jp/company/blog/66412

TWO WEEK BEFORE

No. 2891

心理的安全性

JIRYU
No.
2891

心理的安全性

生産性が高くイノベーティブな組織に必須
安心して仕事に集中できる環境づくり

日本の労働生産性が低いと叫ばれ早数十年。その要因の一つと言われているのが『心理的安全性』の低さだ。心理学用語の「psychological safety」を日本語訳したもので、組織の中で恐怖や不安を感じず、常に安心して発言や行動ができる状態のことを指す。Googleが「生産性が高いチームは心理的安全性が高い」との研究結果を発表したことから注目されている。安心して発言や行動ができると、ルーティン化した業務の見直しや上司への反対意見も積極的に行われ、より組織が効率化していく。一方で、挑戦による失敗で評価が下がらないようにするなど、人事評価を含めた取り組みが求められるため、組織全体を見据えた視点を持つことがカギとなるだろう。「忖度」という言葉がはびこる”古き良き”日本組織は、時点ではまだまだ心理的安全性を高める余地がありそうだ。
【参考URL】
https://mba.globis.ac.jp/careernote/1448.html

No. 2890

ニューロダイバシティ

JIRYU
No.
2890

ニューロダイバシティ

能力の優劣ではなく特性の多様性
脳分野に進出したダイバーシティ

性別や国籍等を問わず、誰もが働きやすい組織づくりの必要性として、ビジネスの世界ではかなり認知が広まったダイバーシティ(多様性)。それを脳の分野に拡張するのが『ニューロダイバシティ』という考え方だ。経済産業省は「自閉症スペクトラム症や注意欠如・多動症、学習障害等で生じる現象を、能力の欠如や優劣ではなく、『人間のゲノムの自然で正常な変異』として捉える概念」と提示。
具体的な取り組みとして、デジタル分野で高いパフォーマンスを発揮する事例がある自閉症・ADHDといった特徴を持つ人物の雇用を促進し、ダイバーシティの普及に加え日本のデジタル分野の発展につなげることを模索している。誰もが自分の力を発揮できる領域で、自分らしく生きられる時代が少しずつ近づいてきているようだ。
【参考URL】
https://www.ntthumanex.co.jp/column/neurodiversity/

No. 2889

東スポ居酒屋

JIRYU
No.
2889

東スポ居酒屋

東スポの世界観をそのまま居酒屋に
新聞社のフード・外食事業への挑戦

新聞社の東スポ(東京スポーツ)が2024年1月に東京・上野に『東スポ居酒屋』をオープンした。店内は東スポの一面をポスター化した掲示物なども豊富で、長年の東スポユーザーが楽しめる雰囲気が作られている。なぜ東スポが居酒屋? という疑問も大きいが、実は東スポは以前から「東スポ餃子」「東スポからあげ」といった商品の通販を行うフード事業を展開するなど、経営の多角化に挑んでおり、今後は食以外も含めた商品展開を予定しているという。新聞各社が発行部数の落ち込みで苦戦する中、試行錯誤しながら新たな事業領域をつかもうとしているようだ。
【参考URL】
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/289463

No. 2888

たまてつ

JIRYU
No.
2888

たまてつ

鉄道部品をカプセルトイ化
整備士の魂が込められた商品

鉄道産業各社は、乗客数減少などの影響により軒並み苦境となっているが、鉄道レジャー市場は年々盛り上がりを見せている。そんな中、JR東日本が打ち出したのが、車両整備の際に交換して使わなくなった鉄道部品をカプセルトイとした商品『たまてつ』だ。「たまてつ」の由来は、鉄道を整備する人の魂をカプセルに込めたことから命名された。鉄道部品の役割や整備に関する豆知識などを掲載した「鉄道部品説明書」も同梱され、車両整備の業務や、社員の鉄道魂が込められた商品となっているという。1個辺り500円(税込)で、2月10日からレールヤード秋葉原、レールヤード大宮で販売され、売り切れ次第終了となった。廃材資材が再利用され、さらに鉄道ファンの心を掴む、このような取り組みは、現代に最適な市場として、更なる拡大を見せていきそうだ。
【参考URL】
https://news-trains.com/?p=22404

No. 2887

インスタントハウス

JIRYU
No.
2887

インスタントハウス

段ボール製の簡易住宅
被災地でプライベート空間として活躍

令和6年元旦に発生した能登半島地震。今も尚、被災地の復旧作業が続く中、移動式住居「ゲル」のような外観を持つ、段ボール製簡易住宅『インスタントハウス』が大活躍しているという。「インスタントハウス」は、名古屋工業大学大学院の北川啓介教授と、株式会社LIFULLが連携して開発した新たな構築物。1棟あたり1時間での設置が可能なだけでなく、断熱性や耐久性、耐震性にも優れていることから、避難所の医療救護室や小さい子供の休憩所としても活用できるという。また、避難フェーズに応じて、移設、備蓄なども容易にできるため、利用後も将来の被災への備えとして再利用していけるというのだ。災害直後、大雪などの影響もあり、体調不良を起こす人も多くいたため、ゆっくり寛げる暖かな空間で、心休まる人が増えていくことに期待したい。
【参考URL】
https://president.jp/articles/-/77942?page=1

No. 2886

メノテック

JIRYU
No.
2886

メノテック

更年期とテクノロジーを合わせた言葉
海外では6,000億ドル以上の市場拡大見込み

女性特有の健康課題をテクノロジーで解決しようとする「フェムテック」の動きが、ここ数年で活発化しつつある。そこをさらに細分化し、女性の更年期に働きかける『メノテック』市場もまた、注目を集めているという。 女性の更年期や閉経期を意味する「メノポーズ」と、「テクノロジー」をかけあわせた造語である、「メノテック」。特に海外では、職場における更年期障害への理解が進んでおり、社会全体で更年期女性の健康を支えようとする風潮が見られ、メノテック市場の拡大予想はなんと、6,000億ドル以上とも言われている。また、国内では、2022年に厚生労働省にて更年期に関する調査が始まり、更年期に伴うサービスを導入する企業数の増加が期待されているようだ。今後の市場動向も、注視していきたい。
【参考URL】
https://news.infoseek.co.jp/article/prtimes_000000008_000102901/

No. 2885

お祈りエール

JIRYU
No.
2885

お祈りエール

就活過程が評価されるスカウト
採用人事側からも、効率化ができると高評価

経済環境の先行き不当面感の高まりなどにより、就活生の安定志向が高まり、大手企業への採用競争が激化しているという。そんな中、テンプレートで来るお祈りメールを、『お祈りエール』として前向きな形に変換しようという取り組みがある。それは、株式会社ABABAがスタートさせた、就職活動の過程が評価されるスカウトサービス。流れとしては、ユーザー企業が、最終面接の不採用通知メール内で「採用できないが、素晴らしい人材だから他社に推薦したい。」という文面でABABAへの登録を促すのだという。そして就活生がメール内のリンクから登録することで、最終面接まで進んだ者としてスカウトを受けることができるというのだ。「お祈りエール」が新たな採用文化として根付いていく日も、そう遠くはないかもしれない。
【参考URL】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000068609.html

THREE WEEK BEFORE

No. 2884

【推しの子】

JIRYU
No.
2884

【推しの子】

2023年「覇権アニメ」の勢い衰えず
Amazonでの実写作品配信へ

2023年4月にアニメ化され日本でたちまち大ブームになった『【推しの子】』。その勢いは国内にとどまらず、主題歌「アイドル」が日本語の歌として史上初めてビルボードのグローバルチャート“Global Excl. U.S.”で1位を獲得するなど、海外でもブームを巻き起こしている。
2024年に入ってもその勢いは衰えず、Amazonは東映との共同プロジェクトとして、実写ドラマシリーズをAmazon Prime Video独占配信で2024年冬に配信すると発表。従来から日本のアニメやマンガは注目されていたが、ここ数年でそれが一部の人による注目ではなく、多くの人が楽しむエンタメとして広まってきている。今後もこの勢いは衰えそうにない。
【参考URL】
https://realsound.jp/movie/2023/06/post-1350081.html
https://www.toei.co.jp/release/movie/1233660_979.html

No. 2883

“脳”搭載ロボット

JIRYU
No.
2883

“脳”搭載ロボット

ロボットのトレンドは汎用性
活躍の場は工場や実験室から日常へ

従来のロボットは決められた場所や環境で、決められた仕事を効率的にすることが主な仕事だった。そのため、作業内容が頻繁に変わるようなタスクは苦手で、人間が担っている。しかし、人間の小脳に相当する自ら学び、判断する『”脳”搭載ロボット』により、大きなブレイクスルーが起ころうとしているという。
ロボットへの小脳の搭載は仮想空間のシミュレーション上で行われてきたが、リアルな世界への反映が進んできているという。これが実現することでロボットは、日常の空間で人間のパートナーとして振る舞うことも可能になるということだ。生成AIの発展はあくまでデジタル上のAI活用の域を出ていなかったが、AIがロボットと組み合わさることで、いよいよ日常のあり方も大きく変わろうとしている。
【参考URL】
https://www.tv-tokyo.co.jp/broad_tvtokyo/program/detail/202401/26971_202401102100.html
https://www.jacom.or.jp/noukyo/news/2023/07/230714-68095.php

No. 2882

タブレット向け鉛筆

JIRYU
No.
2882

タブレット向け鉛筆

授業の変化に文房具も適応
ノートの撮影に最適化した新鉛筆

三菱鉛筆は小学校でのタブレットを用いた授業での使用に適した、従来の鉛筆よりも濃く、黒く、光を反射しにくい『タブレット向け鉛筆』と言える、「uniタブレット授業えんぴつ」を発売した。
小学校の授業でノートPCやタブレットの活用が進み、書いたノートをタブレットで撮影し、それを共有しながら授業を進めるような使い方がある。その際に従来の鉛筆は、撮影時に画面が暗く文字が見えにくかったり、文字が光りを反射して一部欠けるなどが起こっていた。三菱鉛筆は変化する教育現場やユーザーへのヒアリングを継続し、新商品を発売。デジタル化で鉛筆が消えるのではなく、適応した新しい商品が誕生する様子は、まさにピンチはチャンスの事例と言えそうだ。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/01370/?n_cid=nbpnxr_mled_new

No. 2881

文化資本経営

JIRYU
No.
2881

文化資本経営

文化的資産に着目する経営
経済資本経営の改善策

経済資本経営で自然や社会が壊されつつある昨今。そんな中、人と文化の資本経営により社会を再構築するというビジネス思想が、拡大しているようだ。その走りとなるのが、一般社団法人「文化資本研究所」。文化の深層に潜む価値ある「無形資産」に着目し、人々が豊かに暮らし、働く視点を与える「オペレーティング・システム(OS)」としてとらえ直した。この文化の中に埋もれた「豊かさのOS」を、文化資本と定義しているという。それらをビジネスに活用したのが、企業活動で蓄積されてきた文化的な無形資産に着目する経営観『文化資本経営』である。つまり、組織内の人々が営みのなかで、無意識に行ってきた文化を意識化していくアプローチだ。当たり前の価値に再度光を当てることは、日本経済を豊かにするきっかけとなり得るのかもしれない。
【参考URL】
https://bt.q-b.co.jp/date/2024/01/22/#18693
https://forbesjapan.com/articles/detail/68071

No. 2880

セカンドランドセル

JIRYU
No.
2880

セカンドランドセル

布製の軽量ランドセル
児童の荷物の負担が増加

近年、学生の荷物の重さが問題視されている。そんな中、小学生が使用するランドセルに、変化が生まれつつあるという。
従来、6年間大切に使うものとされてきたランドセル。しかし、重さで転倒したり、肩凝りを感じる子どもが多かった。さらに、タブレットの配布やコロナ禍で水筒の持参が必須となり、荷物の負担はますます増加したという。そこで、身体への負荷が少ない布製の軽量ランドセルを『セカンドランドセル』とし、買い替えや使い分けをする需要が増えているようだ。さらに、身長や好みの変化に伴い、大小の2サイズ展開とし、最初から買い替えを想定して企画されていることも興味深い点である。毎日使うものだからこそ、気分に合うものを選択し、気持ちのよい学生生活を送って欲しい。
【参考URL】
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/childcare/7grrg

No. 2879

スターリンクアンテナ

JIRYU
No.
2879

スターリンクアンテナ

衛星を利用したインターネット
山間部や災害時でも利用可能

Twitter社(現X社)の買収などで何かと話題となっている、イーロン・マスク氏。そんなマスク氏がCEOを務めるアメリカの航空宇宙メーカーであるスペース・エックス社が開発したのが、衛星を利用したインターネットサービス『スターリンクアンテナ』だ。
スターリンクアンテナは、海底ケーブルや光回線などのケーブルを必要とせず、直接人工衛星と通信できる。つまり、アンテナを設置できる空間と電源さえあれば、山間部や離島も通信圏内となる。ケーブルが切れる心配がなく、大きな災害でもネットが利用できるというのだ。しかし現時点では移動しながらの利用は向いておらず、設置費用が高額である点などは改善していく必要があるだろう。今後のバージョンアップに注視していきたい。
【参考URL】
https://mizuho-a.com/column/starlink-how-to-use#rtoc-6

No. 2878

エシカル就活

JIRYU
No.
2878

エシカル就活

社会問題を軸に考える就活
SDGsに参加する企業が年々増加

近年、環境や社会、人などに配慮されたものを選ぶエシカル消費が拡大を見せている。そんな中、就活生が受ける企業を選定する際、社会問題に対して、どのような取り組みを行っているかを軸に考えて行う就活『エシカル就活』もまた、注目を集めているという。
現在の就活生はZ世代の層が多く、環境問題などの社会課題について学校の授業でも扱われる機会が増えていた。そこでエシカルやSDGsに取り組む企業に対し、より関心が深いのだという。また、どこかに企業に就職するだけでなく、若手ベンチャーとして、社会貢献に重きを置いた新事業を在学中や卒業後に起業するケースなどもあるようだ。社会問題の解決に向け、このような事象がさらに拡大していくことに期待したい。
【参考URL】
https://www.seraku.co.jp/tectec-note/recruit/ethical_jobhunting/

PAGE BACK
Copyright©2014 QUARTER BACK Co.All Rights Reserved.