07/01
2013
徹底した“おむすび”が選ばれる
手結びにとことんこだわる、おむすび専門店「おむすび権米衛」。
とあるイベントの際にその味を堪能させていただいた。
なんと参加者の中には、一気に7個(!)も食べた輩も。
しかし、その気持ちがわかってしまうくらい確かなおいしさなのだ。
おむすび権米衛を展開する株式会社イワイの
岩井健次社長が胸に抱く志は、
“日本の農業を生かしたおむすびづくり”。
化学肥料を使わずに無農薬でつくったオーガニックな米を、
店頭に並ぶタイミングも頭に入れたうえで精米する。
そして水や温度に至るまで
すべてこだわり抜いて炊いた米を、職人が丹精込めて手で結ぶ。
米の1粒1粒が生きたふんわりとやわらかい食感は、
手結びならではだろう。
首都圏を中心に40店舗を構えるおむすび権米衛だが、
今年ついにニューヨークへ出店した。
日本の文化と価値観を追求し、真剣にものづくりをしていれば、
たとえ場所が海外へ移ったとしてもきちんと通用するということ
(まだ5月に出店したばかりだけど…)。
手間暇を惜しまず、質にこだわった味を提供する。
う~ん、その姿勢どこかで…。
そう、坂本孝社長の「俺のフレンチ」だ!
坂本社長曰く、日本の料理人は繊細かつ確かな味覚、
(“ベロメーター”とおっしゃっていた)
巧みさと実直さを兼ね備えているという。
坂本社長の大志の1つは、日本の料理人を世界へ進出させること。
確かに、海外にも日本料理店はある。
しかし、先日の海外研修でマンハッタンの居酒屋へも行ってみたが、
おむすび権米衛ほど、味へのこだわりは感じられなかった
(おいしくないわけではないけど…)。
やはり日本人なればこその価値観を
打ち出していかなければ、志は伝わらない。
さて、おむすび権米衛と俺のフレンチにおける共通項は、
日本の価値観にこだわる点だけではない。
なんと、両者とも中島流・選ばれるためのルール“選ばルール7”
(久々に登場)に当てはまっているのだ!
1 本物にこだわる
2 手間をかける
3 とことん追求する
4 必要以上のコミュニケーションを図る
5 積小為大の発想
6 大胆で潔い
7 徹底の2乗
上質なものをお客さまに提供するために、
味や技を追求し、手間暇を惜しまない。
これらの一貫した姿勢がお客さまを惹きつけるからこそ、
海外でも選ばれるビジネスとして成り立つのだろう。
坂本社長曰く、日本の料理人は世界遺産!
(確かに日本の料理はズバ抜けている)
これからは、日本人なればこその細やかな技や感性、美意識をもって
日本の価値観を海外に輸出していくことが
求められているのかもしれない。