時代の流れを定点観測 時流観測所

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フュージョン薬膳

体に良い薬膳をより身近に

身近な料理と薬膳を自然に融合

薬膳の知恵を、和食やイタリアンなどの日常食に取り入れる新たな食のスタイル『フュージョン薬膳』が、クックパッドが発表する食トレンド予測2026に選出されるなど話題になっている。クコの実を使ったカプレーゼや、生姜たっぷりの和風パスタなど、身近な食材を活かしながら美容や健康維持につながるレシピが注目だ。「体調に合った旬の食材を選ぶ」という薬膳の基本を、特別な材料がない日常で実践することを目指す。海老・ニラ・生姜などの組み合わせで代謝と血行促進で冷え対策を狙う海老ニラ焼きそば。りんご・レーズン・くるみ・バターで腸活を期待するりんごのバターソテートーストなど、単純に料理としてもおいしそう+体に良いという両輪は広く受け入れられることになりそうだ。
【参考URL】
https://mainichi.jp/articles/20251126/ckp/00m/100/023000c

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江戸走り

飛脚の移動方法を現代にアレンジ

SNSで話題のユニーク走法

江戸時代の走り方を10年にわたり研究する大場氏が紹介する『江戸走り』が、今年10月頃からSNSで大バズリし、1300万回を超える再生数を叩き出した。江戸時代の飛脚がしていたと言われる、左右同じ手と足を出す「ナンバ走り」を応用した体を横に構えて脱力して走る「横走り」が、一見ふざけているようにも見えるユニークさが爆発的拡散の要因と見られる。「江戸走り」は筋力に頼らず膝にも優しいことから、高齢者や運動初心者にも向くとされ、実用性や文化的価値といった正当な理由でも、もちろん注目されている。大場氏は東海道を走破する実験も計画しており、今後さらなる話題になるかもしれない。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/11b5236fa6300b354d0c421e49d722e074bed522

3211

ステーブルコイン

未来の決済手段か一時の投機か

分水嶺に立つ暗号資産

s="white">米ドルなどの法定通貨や金などの資産と連動することで価格の安定を図った仮想通貨が『ステーブルコイン』だ。暗号資産として当初注目を浴びたビットコインなどが抱える価格変動が大きすぎるという問題点があり、その点を軽減したステーブルコインは実生活での決済手段や資産の避難先などとして利用が拡大している。しかし、まだ完全な安全性があるという段階ではなく、ステーブルコインの1つであり米ドルと連動する「TerraUSD」が、米ドルとの連動を失い暴落するという出来事もあった。そこから世界各国ではステーブルコイン規制強化の動きもあり、今後安全な資産の一形態や決済方法として確立するかの過渡期に立っていると言えそうだ。
【参考URL】
https://www.smd-am.co.jp/glossary/YST3591/
https://digital-shift.jp/flash_news/s_220711_3

3210

雨穴

ホラー作家でありYouTuber

『変な家』をはじめヒット作連発

黒い装いに白い仮面。ホラー作家でありYouTuberの『雨穴(うけつ)』は、その強烈なビジュアルだけでなく、「じわじわ怖い」作風で多くの読者を引きつけている。著書の『変な家』や『変な絵』が幅広い年齢層から支持を集める理由は、血や叫びといった直接的な恐怖ではなく、日常の延長線上にある違和感にある。本人いわく、「怖がらせようとしすぎないこと」を意識しているという。極限状態にある人の心情や行動を丁寧に想像することで、「派手ではないが、後から効いてくる恐怖」を生み出しているようだ。また、小説に図解を多く取り入れる構成も特徴的。ウェブメディア出身ならではの視点で、読者に余計なストレスを与えない読みやすさを重視する。何気ない日常に飽きた夜、雨穴の“ぞっとするリアル”な世界に迷い込んでみるのも一興だ。
【参考URL】
https://ananweb.jp/categories/entertainment/20879

3209

アスレジャー

アスレチック×レジャー

大人は「きちんと感」も重要

『アスレジャー』とは、「Athletic(運動)」と「Leisure(余暇)」を掛け合わせた言葉で、スポーツウェアの快適さや機能性を日常の装いに取り入れるファッションを指す。海外セレブをきっかけに広まったこのスタイルは、日本でもリモートワークの普及や健康志向の高まりを背景に、定番として浸透しつつある。一方で、賛否があるのも事実だ。レギンスやスポーツブラなど体に密着するアイテムを中心とした装いには、「露出が過激」「体のラインが出すぎる」といった戸惑いの声も少なくない。ただ近年は、そうした批判を踏まえ、シルエットや素材感をアップテートした大人向けアイテムが増加。快適さときちんと感、そのバランスをどう取るかを意識する人も増えている。楽なスタイルだからこそ、質の良いアイテム選びが着こなしを左右すると言えるだろう。
【参考URL】
https://diamond.jp/articles/-/379448

3208

世界の記憶

文部科学省が世阿弥の能楽論を推薦

2027春に登録の可否を審議

ユネスコの『世界の記憶』(旧称・世界記憶遺産)の国際登録候補として、世阿弥の能楽論『風姿花伝』が日本政府から推薦されることになった。世界の記憶は、書物や文書、映像など“人類の記憶”を後世に残すことを目的とした制度で、建造物を対象とする世界遺産とは異なる位置づけだ。今回対象となったのは、観世宗家に伝わる3冊の写本で、うち2冊は世阿弥の直筆本。現存する演劇論としては世界最古級とされ、芸の本質を「花」にたとえた思想は、600年を経た今も表現論として読み継がれている。申請書は近く提出され、登録の可否は2027年春のユネスコ執行委員会で審議される予定。舞台芸術の理論が「記憶」として評価される今回の推薦は、日本文化の奥行きを世界に示す機会になりそうだ。
【参考URL】
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025041701074&g=tha"

3207

こどもNISA

大学進学などニーズに応じて運用

非課税となる投資上限額は年間60万円

少額投資非課税制度(NISA)をめぐり、政府・与党は18歳未満を対象とする『こどもNISA』の創設に向け、制度設計の詰めの議論を進めている。対象は新NISAの「つみたて投資枠」に限定し、年齢制限を撤廃して0歳から口座開設を可能とする方向だ。非課税の投資上限は「年間60万円・総額600万円」とする案が軸となっており、現在この水準を念頭に最終的な調整が行われている。現行NISA(年120万円)より抑えることで、家庭の収入差による過度な資産格差を防ぐ狙いがある。また、利用が伸びなかった旧ジュニアNISAの反省を踏まえ、子どもの同意を条件に12歳から資金を引き出せる仕組みも検討中。教育費や進学準備など現実的な使い道を想定しつつ、早くから「お金を育てる」経験を促す制度として注目されている。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/6a11c0d7ee5f348e903a0fe8c9eb7c6121e3f7ac