時代の流れを定点観測 時流観測所

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THIE WEEK

No. 2856

脱KKD

JIRYU
No.
2856

脱KKD

勘・経験・度胸からの脱却
AIの登場でさらに広がるDX格差

コロナ禍のリモートワーク普及に伴い一定のDX普及がなされた日本。しかし、今年AIが爆発的に普及したことで、AIを取り入れられている企業とそうでない企業の差(世界と日本の差)が、また大きく広がっているという。日本的な勘・経験・度胸を軸としたビジネスからの脱却『脱KKD』を成し遂げられているケースはまだ多くない。大手コンサルファームであるアクセンチュアは企業のデータ・AI活用を「ステージ0 KKDで業務を遂行する組織」「ステージ1 データの集計と可視化をしている組織」「ステージ2 統計的な分析結果を活用している組織」「ステージ3 AIを活用した組織」と4つのステージに分け分析。ステージ3は大企業でも2割弱、中小企業に至ってはわずか2%程度にとどまっている。産業革命以上の社会変革とも言われるAIの台頭。「自社は関係ない」という考えは、もう許されないのかもしれない。
【参考URL】
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/080800110/080800001/

No. 2855

エリートツリー

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2855

エリートツリー

夢の木材が日本に広がる?
森の国日本の林業の進化

成長が早く、剛性も平均以上で、CO2吸収量が高く、幹が真っすぐで加工に向き、しかも花粉は少ないという良いこと尽くめの『エリートツリー』拡大に向けた取り組みんが進んでいる。元々成長や形成に優れた「精英樹」として認められた種同士を、交配し掛け合わせることで生まれた、環境再生や花粉対策などの切り札になりうる存在として目論まれている。現在苗木生産量に占めるエリートツリーの割合はわずか5%。林野庁は、2030年に1億本必要と言われる苗木の30%をエリートツリーにすることを目指している。日本は国土の約7割を森林が占める国。昨今のウッドショック対策や日本の国民病花粉症対策、そして従事者の減少する林業の効率化といった、日本という国全体にとって重要な役割の一端をエリートツリー構想が担うことになりそうだ。
【参考URL】
https://newswitch.jp/p/39233

No. 2854

ナイトフード

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2854

ナイトフード

肥満大国アメリカ生まれの新ジャンル
痩せたいけど食べたいニーズを満たす

アメリカでは寝る前にお菓子を食べる習慣を持つ人が多く、糖や脂肪が肥満の要因となるだけではなく、睡眠の質にも悪影響を与えているという。そんな「痩せたい、健康になりたい、でも食べたい」というニーズに応える商品として登場したのが、睡眠の専門家と共同開発された、糖や脂肪を抑え睡眠の質を向上させるたんぱく質や食物繊維を多く含んでいるスナック『ナイトフード』だ。
2種のアイスクリームとクッキーが製品化されており、ヘルシーで良質な眠りを促す「スリープフレンドリー」な夜のスナックだという。商品はスーパーなどではなく、ホテルや飛行機といった睡眠と食のニーズが合致している場で提供され、狙い通りに販売を広げている。寝る前に食べられて、かつ睡眠にもよいといって食べ過ぎては本末転倒だ。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00693/00020/?n_cid=nbpnxr_mled_new

No. 2853

ナウ・アンド・ゼン

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No.
2853

ナウ・アンド・ゼン

「ザ・ビートルズ」、最後の新曲
MVが公開1週間で、2400万回再生を突破

1960年代に一世を風靡したイギリス出身のロックバンド「ザ・ビートルズ」。そんな彼らの新曲『ナウ・アンド・ゼン』が発表され、話題を呼んでいる。
「ナウ・アンド・ゼン」は、ジョン・レノンが生前に残した弾き語り音源をもとに、AIを活用して雑音などを取り除き、その上でメンバーのポール・マッカートニーとリンゴ・スターの演奏を加えて完成させた、「ザ・ビートルズ」最後の新曲。11月2日に配信リリースされるやいなや、全英シングルチャート1位となり、ケイト・ブッシュが保持する44年ぶり1位の返り咲き記録を塗り替え、54年ぶりの首位を獲得した。ミュージック・ビデオも公開1週間で2400万回再生を超えるなど、大ヒットを記録している。この事象は、AIで蘇る作品の先駆けとして、今後も語り継がれていくことだろう。
【参考URL】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231103/k10014246141000.html

No. 2852

ライスレジン

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2852

ライスレジン

お米を原料としたプラスチック
二酸化炭素の削減や、食品ロスにも貢献

近年、環境汚染を軽減するため、紙ストローが普及するなど、プラスチックの代替品が増えてきた。そんな中、お米を原料としたバイオマスプラスチック「ライスレジン」が注目を集めている。
「ライスレジン」は、食用に適さない古米や破砕米など、廃棄されてしまうお米をプラスチックへとアップサイクルしたもの。お米を最大70%まで混ぜることが可能なため、石油系プラスチックの含有量を大幅に下げることができ、二酸化炭素削減などのSDGsの実践に貢献できるという。また、商品のラインナップも様々で、カトラリーやポリ袋に加え、大ヒットを記録している子供用のおもちゃなど、生活に馴染みのあるものが幅広く展開されている。環境問題だけでなく、産業問題の解決にもつながるこの経済循環は、更なる展開を見せていきそうだ。
【参考URL】
https://www.biomass-resin.com/product/riceresin/

No. 2851

感情記録アプリ

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2851

感情記録アプリ

認知行動療法をもとに設計されたアプリ
日々の感情を記録し、それがレポートされる

コロナ禍を経て、日々の気持ちを自身でコントロールする、マインドフルネスな状態を目指す取り組みが増えてきた。そこで注目されているのが、物事のとらえ方や行動に働きかけ、ストレスを軽減する心理療法「認知行動療法」をもとに、自分の思考や行動を手軽に記録できるアプリ『感情記録アプリ』である。
その代表例がGooglePlayBestOf2022の大賞に選ばれた「Awarefy」。体や心の状態、感情を記録し、その記録がレポートされるため、日々の体調や感情の傾向に気づくことができるという。また、アプリ内では「マインドフルネス瞑想」に取り組める音声ガイドや、専門家が作成した心理学の知識を学べるワークなど、複数コンテンツが搭載されている。このようなアプリが拡大し、心身の健康を保てる人々が増えていくことに期待したい。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/23579c06da4c5e967d531d09a3633dfa10e51f17?page=1

No. 2850

きのこの山ワイヤレスイヤホン

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2850

きのこの山ワイヤレスイヤホン

きのこの山を模したイヤホン
同時翻訳モードを搭載

ロングセラー商品である、明治のチョコスナック「きのこの山」。その「きのこの山」を模したイヤホン『きのこの山ワイヤレスイヤホン』の発売が発表され、話題を呼んでいる。ことの発端は今年7月。明治公式Xアカウントの「架空のおもしろ雑貨」企画でプロダクトクリエーターのミチル氏が考案した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」が大反響を呼び、商品化に至ったという。さらに、グローバル展開を視野に入れている明治は、通常のイヤホン機能に加え、世界127言語に対応した同時翻訳モードを搭載予定。これにより、発話内容を外国語に変換する「スピーカーモード」と、イヤフォンを装着して双方の言葉をリアルタイム翻訳することが可能になるというのだ。お菓子の枠を越えた展開が、今後どのように広がっていくのか、注視していきたい。
【参考URL】
https://mainichi.jp/articles/20231117/k00/00m/020/108000c

ONE WEEK BEFORE

No. 2849

拡大BRICS

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2849

拡大BRICS

世界の構造が変わるきっかけとなるのか
BRICSが11ヵ国へと拡大

8月に開かれたBRICS首脳会議は、加盟国を6ヵ国増やし11ヵ国とすることを決定して閉幕した。従来のブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカにサウジアラビア、UAE、イラン、エジプト、エチオピア、アルゼンチンを加えた『拡大BRICS』は2024年1月にスタートを切る予定だ。BRICSの拡大を主導した中国の目論見としては、産油国や資源国を加盟させることによる経済活性化のほか、G7へ対抗する新たな国際協調となることを目指しているとされる。人口や資源など今後の成長性といった面ではより力を増すのは確実だが、加盟国は国際的な立場や政治体制などにも違いが多く、今後どのようにまとまりを見せるか多くの課題が残されている。
【参考URL】
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230829-OYT1T50218/

No. 2848

木の酒

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2848

木の酒

未利用資源から酒を生み出すベンチャー
世界初の木を原料とする製品販売へ

日本酒づくりの過程で廃棄された酒粕、飲み頃を過ぎた酒の蒸留など、廃棄されるはずの素材から新たなお酒を生み出してきたベンチャー企業「エシカル・スピリッツ」が、穀物や果実を原料とせず、間伐材を活用した世界初となる木を原料とした酒『木の酒』の生産販売を目指し、つくば市の小学校跡地を利用した蒸留所を建設する。通常、酒の熟成には木の樽が用いられ、その種類や質によって香りへの影響も大きく、酒造りの中でも「木」は重要な役割を果たしている。木を原料とすることは環境にいいだけでなく、豊かで多彩なフレーバーを放つ製品の誕生につながるとのこと。これからの時代エシカルであることは当たり前、そこから更に製品としての質も求められる流れは加速していきそうだ。
【参考URL】
https://woodspirits.ethicalspirits.jp/

No. 2847

ルンバブル

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2847

ルンバブル

人とロボット共存時代の新発想
働きやすい環境をロボットにも

新築住宅を検討している人たちの間で話題になっているのが、ロボット掃除機として有名な「ルンバ」と、可能の意味の英語「able」を組み合わせたワード『ルンバブル』だ。ルンバが性能を発揮し、しっかりと掃除を行える家造りの工夫のことを指し、具体的にはドアを吊り戸にして溝を減らしたり、洗濯機の下をルンバが通れるように10cm程度上げたり、壁や階段の1段目にルンバを収納・充電する基地を作ったりする。ルンバは設定したルートで自動掃除をしてくれる便利なロボットだが、段差や溝があるとキレイに掃除をできないなど得意不得意がはっきりしている。これはルンバに限らず多くのロボットに共通する内容で、今後人間がロボットを生活に広く生かしていくためには、「ロボットが活躍しやすい設計」がキーポイントになってきそうだ。
【参考URL】
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02194/091500003/

No. 2846

観る将

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2846

観る将

将棋を指さず、観ることが専門のファン層
人気シーンは、騎士たちの食事やおやつ

藤井聡太八冠の活躍などにより、テレビやネットでも将棋に関する話題が急増している。こうして一般認知が増えたことにより、新たなファン層が生まれたようだ。それは、自分では将棋を指さず、プロ棋士の中継を観て楽しむファン『観る将』のこと。「観る将」には、将棋のルールを知らない人もおり、サッカーや野球の試合を観る感覚で将棋を楽しんでいるようだ。中でも、棋士たちが対局の合間に食べる食事やおやつは、ネットでアンケートの開催が恒例となるなど、盛り上がる場面のひとつである。また、近年ではニコニコ生放送以外にもABEMAでも将棋の対局が配信されており、気軽に試合が観れることも、「観る将」が増えた要因と言えよう。昔からあるエンタメが変化を経て、こうしてまた盛り上がるのは、良い経済循環の一例である。
【参考URL】
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202311020000510.html

No. 2845

ジャパンモビリティショー2023

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2845

ジャパンモビリティショー2023

モビリティの最新技術を披露
ビジネスマンからファミリー層まで来場者多数

東京モーターショーから名称を変更し、10月26日から11月5日まで『ジャパンモビリティショー2023』が開催され、全日の来場者数は111万2000人を突破し、話題を呼んだ。従来、自動車業界をメインとした展示会として開催されていたが、今回から「乗りたい未来を、探しに行こう!」をコンセプトに、自動車業界の枠を超えた「モビリティ」の最新技術を披露する場として、多様なニーズの提案がされている。また、自動車メーカーだけでなくスタートアップ企業の技術紹介や、事業支援の場を設けるなどのコンテンツも設置。さらに、最終日ではタレントのマツコ・デラックスと日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長による「大反省会」と題するトークイベントも行われ、大盛況の中で幕を閉じた。来年度の内容も大いに期待できそうである。
【参考URL】
https://www.webcg.net/articles/amp/49198

No. 2844

プライベートサウナ

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No.
2844

プライベートサウナ

個人利用できるサウナ施設
他人との接触がなく、衛生面も安心

サウナをテーマとした漫画が流行し、身近な存在となったサウナ。しかし人気の故、待ち時間が長い、一人時間を楽しめないなどの悩みも多いようだ。そんなニーズを満たしてくれるのが、個人やグループでサウナを貸し切り利用できる施設『プライベートサウナ』だ。「プライベートサウナ」は、個人専用の一室となるため他の利用者と接触することなく、人目を気にせずに楽しめることから、着々と人気を集めている。施設によっては、セルフロウリュや、アロマの使用、音楽の選択、照明調整などのオプションがあり、自身のペースでサウナを楽しむことができるという。時間制のためコストはかかるものの、ストレスフリーの空間のため「ととのい」度はアップするようだ。サウナ通はもちろん、初心者も気兼ねなく利用できるサービスであろう。
【参考URL】
https://onsen.nifty.com/onsen-matome/220525046338/

No. 2843

アーバンベア

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2843

アーバンベア

市街地に出没するクマ
各地で人的被害が拡大

近年、餌となるドングリの不作が続いたうえ、耕作放棄地が増えたことにより、山を下りて人里と隣り合う地域に暮らすクマが急増している。そこで問題となっているのが、市街地周辺に出没するクマ『アーバンベア』だ。各地で相次いで報告されているクマによる人的被害。今年度は17の道府県で160人が被害にあい、国の統計で最も多かった3年前の158人を上回る事態となっているという。秋田県北秋田市では、市街地のバス停で高校生ら男女5人をクマが襲い、北海道札幌市南区では森林でピザを食べるクマの姿がYouTubeに投稿されるなど、今までの常識ではなかった奇怪な行動が続出しているようだ。多くの人にとって疎遠だったクマとの遭遇だが、今や東京でも出没するほど身近なリスクとなりつつある。その現実を忘れず、十分に用心していく必要がありそうだ。
【参考URL】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231022/k10014233521000.html

TWO WEEK BEFORE

No. 2842

行動経済学

JIRYU
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2842

行動経済学

経済学と心理学を融合した学問
ビジネスシーンでの活用が相次ぐ

このところ至る所で話題となっているのが『行動経済学』という学問分野。簡潔に表すと「経済学」と「心理学」を融合した学問であり、20世紀後半からアメリカを中心に発展してきた新しい分野である。従来の経済学では「人は合理的な行動をする」という前提で研究が進められてきたが、必ずしも人間は合理的な判断をするとは限らない。「行動経済学」はこういった「コンピューターのように合理的ではない、リアルな人間の心理や考え方」を踏まえ、経済理論を展開するのが、従来の経済学と異なる点である。この思想のビジネスシーンでの活用が、近年活発となっており、「行動経済学」に関する書籍の出版や、メディアで取り上げられる機会も増加してきた。今まさにビジネスパーソンが身につける必要のある、教養分野であるのだろう。
【参考URL】
https://www.sprocket.bz/blog/20220531-behavioral-economics.html

No. 2841

ストリートスナップ

JIRYU
No.
2841

ストリートスナップ

スナップ企画のショート動画
ハッシュタグがきっかけとなり大流行

日常の一瞬を捉えたスナップ写真は、SNSでも人気カテゴリーとして定着している。そこから派生し、TikTokでトレンドとなっているのが、『ストリートスナップ』企画だ。「ストリートスナップ」企画とは、街を歩く人に声をかけ、スナップ写真を撮るまでをショート動画にしたもの。もともとは海外で流行していたのだが、そこから「#写真撮ってもいいですか?」が日本でも拡散され、本格的な「ストリートスナップ」を撮るアカウントが急増し、日本でも大流行したという。特に知名度が高いのが、アノニマスさん、九州男さん、ハレさんなどで、いずれも一般の方がまるでモデルのように写る動画のクオリティの高さが人気を呼んでいる。スナップ写真の新たなジャンルとして、クリエーターの競争率の高まりとともに、経済効果なども期待できそうだ。
【参考URL】
https://irohameguri-i.com/tiktok/streetsnap/

No. 2840

マイクロチップ生体認証

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No.
2840

マイクロチップ生体認証

マイクロチップでの生体認証サービス
マイナンバーとの連携も踏み出す想定

スマートフォンなどの生体認証機能の拡大により、他サービスとの連携が容易となってきた。その最先端を行くのが、マイクロチップを手のひらに埋め込み、本人確認ができる認証サービス『マイクロチップ生体認証』である。
そんな顔も指紋もいらない、新たな認証サービスを発信するのは、スタートアップのQuwak(東京・渋谷)。2023年度中にサービス提供を予定しており、9月からは先行して連携するアプリの提供を開始した。具体的には、かざしたスマートフォンの画面に名刺を表示したり、オフィスの鍵を解除したりできるという。この先の展開としては、マイナンバーを活用し、公的な個人認証として使用することも想定しているようだ。今後、イベント会場での本人確認、役所での手続きの際などでも、活躍が期待できるサービスである。
【参考URL】
https://news.yahoo.co.jp/articles/bcf9f29b8202428e1eb5cdcaaf0644aa439d1ed4?page=1

No. 2839

サ陸両用メガネ

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2839

サ陸両用メガネ

サウナと日常使いを両用できるメガネ
お風呂やマスク生活でも活躍すると話題に

近年、ブルーライトカットや遠近両用メガネなど、用途別にメガネを選択する人が増えてきた。そんな中、株式会社ジンズが手がける、日常でもサウナでも使えるメガネ『サ陸両用メガネ』が話題を呼んでいる。その名も「JINS SAUNA」は、フレームとレンズに耐熱温度120度の素材を採用。レンズにはくもり止め加工を施すことでサウナでも視界がぼやけにくく、フレームは汗をかいてもずり落ちにくい設定がなされている。さらに、ファッション性のあるデザイン展開も相まって、思い立ったらすぐサウナに行けるというニーズに応えることができるというのだ。また、ジンズの2023年上半期の売上では、男性30~40代が購入した新作全40品のうち、「JINS SAUNA」が売上1位に躍り出るほどの人気ぶりだという。メガネの新市場として、さらなる盛り上がりを見せてくれそうだ。
【参考URL】
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00782/00004/

No. 2838

ブリュード・プロテイン

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2838

ブリュード・プロテイン

安価で高性能でも石油由来の繊維に頼らない
アウトドアアパレルメーカーの挑戦

株式会社ゴールドウィンは、クモの糸の人工合成に成功したことでも有名なバイオベンチャーSpiber株式会社と共同開発した新素材、『Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)繊維』を使用した秋冬コレクションを5ブランドから発表。
「ブリュード・プロテイン繊維」は植物由来のバイオマスを原材料に使用した合成繊維で、2019年に商品化第一弾となるTシャツが発売されている。アウトドアウェアの多くは石油由来の合成繊維を使用し、環境負荷やマイクロプラスチック排出など環境面で課題があった。製造から廃棄のサイクルの速さなど、環境負荷が特に高いと言われるアパレル業界。アウトドメーカーが率先してサスティナブルな取り組みを始めるのは、ブランディングとしても重要な取り組みと言える。
【参考URL】
https://corp.goldwin.co.jp/info/page-30767

No. 2837

シメスイーツ

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2837

シメスイーツ

ノンアル化の波は二次会にも
夜スイーツが躍進

若者のアルコール離れが進む中、『シメスイーツ』が人気を伸ばしている。シメパフェ文化発祥の地と言われる札幌から、現在は東京や大阪、福岡など都市圏で夜に開店し、二次会需要やお酒は飲まなくても「1日のシメ」としてのスイーツニーズを満たし、20〜30代を中心とした新たなスタイルとなっている。
夕方から深夜にかけて営業する「21時にアイス」は、開業から約3年で全国40店以上と急拡大。現在の若年層にとって「飲み」はコスパもタイパも良くない娯楽とされ、飲んでもほろ酔い程度にとどめ、その後の時間も有効活用する意識が高いという。今後もより多様な二次会需要が生まれていきそうだ。
【参考URL】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC29DIC0Z20C23A6000000/
https://bit.ly/3rAMHNf

No. 2836

デジタル遺言制度

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No.
2836

デジタル遺言制度

相続トラブルを避ける重要書類
デジタルでより手軽に対応可能に

自分で作成する遺言書を、デジタル技術を活用してより簡便かつセキュアに作成することを目指す『デジタル遺言制度』の導入に向け、有識者の研究会がスタートした。2023年度中に新制度の概要を策定し、法相の諮問機関での議論を経て、国会提出を目指している。現行法では遺言書が本人の意志に基づいて作成されたことを保証するため、自筆証書遺言では手書きし押印も必要とされている。公正証書と異なり費用はかからないが、要件を満たしていないと遺言書としては無効になってしまうリスクがある。すでにデジタル遺言を作成する民間サービスはあるが、厳密には法的な効力を持っていない状態だという。「デジタル遺言制度」の導入で、負荷を減らしながら円滑な相続が増えることを期待したい。
【参考URL】
https://www.freee.co.jp/kb/kb-trend/digital-will-system/
https://www.zeirisi.co.jp/souzoku-tetuduki/will-by-holograph-document/

THREE WEEK BEFORE

No. 2835

CO2地下貯留

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2835

CO2地下貯留

カーボンニュートラルに向けた先進技術
出遅れた日本も巻き返しを図る

カーボンニュートラルの実現に向けて期待されているのが「CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)」だ。Carbon dioxide=二酸化炭素、Capture=回収、Storage=貯めるという意味の通り、CO2を回収して地下に貯める『CO2地下貯留』により、大気へのCO2の放出を防ぐ。他の環境技術と同様、この分野でも欧米の後塵を拝している日本。この方式には地震への影響や地下のCO2が漏れ出すことへの懸念など懐疑的な見方もあったが、昨年世界的に制作導入への大幅な転換が訪れ、まさにCCS元年という状況になっている。苫小牧で限定的な実験は行われているが法整備が間に合っておらず、技術面と合わせて今後急ピッチで実現を進めていくことになりそうだ。
【参考URL】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA258NV0V20C23A1000000/

No. 2834

味覚メディア

JIRYU
No.
2834

味覚メディア

イグノーベル賞のユニークな先端研究
味は電気で再現する時代へ

2023年のイグノーベル賞「栄養学賞」を、明治大学の宮下教授らによる研究「電気味覚」が受賞した。人間の舌などに存在する「味蕾(みらい)」に電気を流すことで、味を錯覚させるこの研究は、キリンホールディングスとすでに実用に向けた商品開発が進み、塩味を増強することで減塩食でも美味しく食べることができる箸型デバイスなどを開発している。食べ物側の味を調整するフードプリンターと、食べる側の味覚を調整する動的デバイスが組み合わさることで、食材に味を左右されず自由な表現を行える『味覚メディア』が生まれようとしている。カレーやワインなどの大きな分類での味の表現はすでに実現しており、今後は「◯◯店のカレー」など細かな表現を詰めていく段階だという。リアルタイムの味調整は食事をしながら好みに近づけていくという食のエンタメ化が拡大する可能性を秘めていそうだ。
【参考URL】
https://newswitch.jp/p/38562

No. 2833

新NISA

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No.
2833

新NISA

政府が推し進める貯蓄から投資へのシフト
NISAによる税制優遇枠が大幅拡大

規定の金額・期間内であれば出た利益が非課税となる、投資による税制優遇の仕組みNISA。2024年1月からスタートする『新NISA』では、非課税投資限度額が従来の600万円 or 800万円から1,800万円へ、非課税余裕期間が5年もしくは20年から無期限へと大幅に限度が拡大される。NISA制度拡大の背景には、日本の金融資産の半分以上を占めると言われている預金を投資に向かわせたいという狙いがある。キャッシュフローという言葉があるように、お金が流れることで経済が活性化する。しかし、日本は長年のデフレにより預金信仰が根強く、それが所得を押し上げる障壁のひとつにもなっている。老後2,000万円の備えが必要と話題にもなったが、今後は自身で資産の運用も考えながら人生設計をしていく時代と言える。
【参考URL】
https://www.resonabank.co.jp/kojin/column/nisa/column_0006.html
https://media.finasee.jp/articles/-/12002?page=3

No. 2832

位置ゲー

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2832

位置ゲー

位置情報を使用したスマホゲーム
リアルとの融合が、新たな体験に

スマートフォン(スマホ)がゲーム端末の主役となってきた昨今。そして、スマホなどの端末の位置情報を使用したゲーム『位置ゲー』というジャンルが確立しつつある。「位置ゲー」は、デバイスとプレイヤーがいれば成り立つものではなく、移動や地域性などをプラスし、現実に密着した遊びを主としている。さらに、知人とゲーム内でコミュニケーションを取ったり、土地ごとの名産品や観光資源を連携したりといった取り組みも多く行われているようだ。元祖と言われてるのが、『コロニーな生活』通称コロプラ。そこから『ポケモンGO』、『ドラクエウォーク』などの人気作が続々と発信されてきた。今後もリアルな遊びとの接点を作りつつ、新たなカルチャーとして、さらなる盛り上がりを見せてくれそうだ。
【参考URL】
https://www.gaming-city.com/articles/2023041801

No. 2831

ニキ・ネキ

JIRYU
No.
2831

ニキ・ネキ

兄貴、姉貴の略語
ネットスラングとして、急速に拡大

近頃、SNSなどで見かけるようになった『ニキ・ネキ』というワードがある。ニキは兄貴、ネキは姉貴を意味し、ネットスラングとして若者を中心に広まったようだ。ニキの元ネタを辿ると、元阪神タイガースの金本知憲選手がネット上で「アニキ」と呼ばれていたことがきっかけとなり、そこから頼りになる存在のアニキ=ニキとなったという。そして、1分1ラウンドで最強を決める総合格闘技「Breaking Down」で使用され、一般認知が拡大。そして色々な形で派生し、海外の女性を「海外ネキ」、名前と掛け合わせて「松澤ネキ」など、多方面で使用されているという。また最近では、非難する場合にも用いられるようになり、使用シーンは様々だ。経済に影響を与える可能性もあるこうしたワードの流行は、何がきっかけとなるか計り知れないものである。
【参考URL】
https://bit.ly/46TCIBV

No. 2830

デジタル・プレイスメント広告

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No.
2830

デジタル・プレイスメント広告

AIなどを活用したプレイスメント技術
短期間・低費用での制作が可能に

企業が商品を宣伝するために、テレビ番組や映画などの制作物に商品を登場させる手法「プロダクトプレイスメント」。例としては、テレビドラマの登場人物が口にする飲み物などが代表的だ。そんな中で登場したのが、MIRRIAD社が手掛ける、後付けで映像内にイメージを挿入したり、映り込んでいる商品を置き換えたりするプレイスメント技術『デジタル・プレイスメント広告』である。
この技術は、AI活用によりカメラの動き・背景・露出時間などを自動解析することで最適なプレイスメント箇所を提案でき、数日間という短期間で作業が完了するため、従来の常識を覆したことでも話題を呼んだ。今後、視聴者に不快感を与えない広告手法が必須となる広告業界では、この技術で新たな可能性を見出していけるであろう。広告の新領域としての発展を期待していきたい。
【参考URL】
https://www.sungrove.co.jp/product-placement/

No. 2829

日本版DBS

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No.
2829

日本版DBS

子どもに接する職業での就労制限
こども家庭庁が導入を推進

2020年頃から、ベビーシッターによる子どもへのわいせつ事案が相次ぎ、早急な対応が求められていた。そこでこども家庭庁が導入を推進しているのが、子どもと接する職業に就く際、性犯罪歴がないことの証明を求める新制度『日本版DBS』だ。DBSは、Disclosure and Barring Service、前歴開示・前歴者就業制限機構の頭文字をとった略語。すでにイギリスで導入されているこの制度は、福祉や保育士などに適さない可能性のある志願者を特定でき、より安全な採用を行うことができるという。しかし、日本で対象となる事業者は学校や保育所などの公的機関となるため、学童クラブ、学習塾などの民間事業者は任意利用となる。憲法で定められている「職業選択の自由」により、対象の拡大が現時点では難しいのだろう。今後、実効性のある制度となっていくのか、動向を注視していきたい。
【参考URL】
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/487681.html

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