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目からウロコのおすすめ本

01/15
2024

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“MOE絵本屋さん大賞2023”受賞! 令和の時代に『パンどろぼう』がヒットする理由。

『パンどろぼう』をご存知だろうか?!
あちこちの街の本屋さんでも“パンどろぼう”のコーナーが設けられていて、
さまざまなキャラクターグッズが並べられていた。

いつもの大手町の丸善にも2階のあるコーナーには
多くのグッズとバナーやポスターが並んでいたのだ。

第16回MOE絵本屋さん大賞2023でも
柴田ケイコさん『パンどろぼうとほっかほっカー』が大賞を受賞!
そしてシリーズ最新作も出て、グッズも大人気という。

【その物語もキャラクターも、柴田ケイコ流が新しい!】

『パンどろぼう』の“どろぼう”というテーマも
これまでの子供の絵本にはなかったと思うし、
柴田さんが描くキャラクターのその顔つきは、悪役に徹しきれない
愛くるしい魅力と悪戯っぽさや不安定さも表現されている。
シンプルながらも個性的で、キャラクターそれぞれの特徴を捉えた
独自のスタイルが子供たち(?)にウケているということだろう。
→そもそもパンの被り物をしている登場人物(動物?!)というのも
普通じゃないけどねぇ〜。

物語は子供たちが身近に感じるテーマでありながら、
冒険心や想像力をくすぐる展開が見事に描かれていて、
パンを盗むというシンプルなプロットは、子供たちの興味を引きつけ、
主人公のその後の成長や変化をつい追ってしまう。

主人公のドロボウが、悪役ではなく問題を持ちながらも、
愛すべき一面を持っていることが共感を呼んでいる理由。

→ここに「意味の消費時代」のアート思考でありデザイン思考が存在する。

【買っているのはミレニアル世代でありZ世代のお母さん】

絵本を買っているのはSNSに精通している
20代から30代のお母さんであり、公式インスタもあり、
インスタがPRに貢献していることが分かる。
絵本としては…
2020年4月の『パンどろぼう』の出版から
『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』
『パンどろぼうとなぞのフランスパン』
『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』
『パンどろぼうとほっかほっカー』と
すでに5冊が出版されているという。
他にもパンレシピ本やMOOK本も数冊出版されている。

公式インスタに紹介されていたグッズは…
エコバッグ、トートバッグ、クッション、コルクコースター、ノート、
キッズレインブーツ、ポシェット、タイマー、ボールペン、
仕切り付きファイル、ティシュケース、レターセット、リュック、
ピクニックボックス、パスケース、がま口コインケース、ランチクロス、
ランチ巾着、レジャーシート、サンドイッチケース、箸箱セット、
アルミ弁当箱、ぬいぐるみポーチ、etc.
あー他にもトレーナーやソックスもあったはず。

これらは“パンどろぼう”関係グッズとして紹介したのだが、
実は“パンどろぼう”のキャラグッズだけでなく、
“なぞのフランスパン”や“おにぎりぼうや”、
“にせパンどろぼう”のグッズまでもあるのだ。
丸善にはグッズもたくさん並んでいた記憶が。

↓ ↓ ↓

このキャラクターたちは少なくとも美しい顔つきではなく、
個性的で特徴を持った顔。
その顔つきは、ストーリーを理解している人には愛くるしい対象となるが
この絵本の存在を知らないオジサンには、
なぜこのキャラクターグッズがウケるのか理解できないことだろう。

ということで、これも社会の成熟化による“意味の消費”現象ということ。
今回はその代表例として『パンどろぼう』を紹介させてもらったが、
実はこの現象は“すでに起こっている未来”として
あちこちに拡がろうとしている。

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関連グッズコーナー

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絵本だけでなくムック本などもある

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2024

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“心理的安全性”がエンゲージメントを高め、 収益力向上にも貢献する?!

時代は「Human Asset Management(人的資産経営)」へ!
とこのビジ達で約1年前に発信してたわけだが…
この意味、伝わってるよねぇ〜。
分かりやすくいえば“人材こそが企業における重要な資産である”ということ。
まさか…いまだに人はコストと思ってマネジメントしてないよねえ〜。
人事におけるパーソナライゼーションであり“ピープルマネジメント”も
まさにその一環。
“企業中心社会”から“個人中心社会”へのパラダイムシフトであり、
これまでの“全社員一律人事”から“個別社員最適人事”への
パワーシフトでもある。

そして一人ひとりのメンバーにフォーカスし、
その成功にコミットすることで、
組織の成果を最大化することを目指すわけだ。

【2024年のマネジメントで注目したいのは“心理的安全性”】

Googleの調査結果で注目された“心理的安全性”。
すでに何らかのカタチで取り入れている会社もあると思うのだが…
2016年にGoogleが「生産性が高いチームは、“心理的安全性”が高い」
という研究結果を発表したことから、一気に注目を集めるようになった。

「心理的安全性(psychological safety)」とは、組織の中で
自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のこと。
組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、
「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、
罰したりしないと確信できる状態」と定義している。
メンバー同士の関係性で
「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって、
人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」
ことが重要なポイント。

“心理的安全性”が高い状況であれば、質問やアイディアを提案しても
受け止めてもらえると信じることができ、
思いついたアイディアや考えを率直に発言することができるわけだ。
すなわち“心理的安全性”を高めることで
個人や組織の効果的な学習や革新につながると期待されている。

その結果、心理的安全性の高いチームのメンバーは、
離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイディアを
うまく利用でき、収益性も高くなり、評価もされやすくなるという。

“心理的安全性”の重要性を理解してもらえただろうか。
昭和の上位下達(じょういかたつ)型のビジネスでは、
ほとんど重要視されなかった考え方である。
ということで令和のマネジメントへの“パラダイムシフト”ということ。

その1.パフォーマンスが向上し、業績や成果につながる
→ 積極的に議論し、納得した上で目標に向かうので、
目標達成のスピードも速くなる

その2.コミュニケーションが活発になる
→不安を感じて発言を控えることがなくなるため、
失敗や不正などのネガティブな情報も集まりやすくなるので、
早い段階で気づいてすぐに対応が可能。
結果として現状を良くするための提言が積極的に行われるため、
イノベーションが促進される

その3.エンゲージメントが高まる
心理的に安全な職場では自分の能力を生かせるため組織への愛着心が深まる
離職率も低くなるため、優秀な人材の流出を防ぐ効果も期待できる

【心理的安全性を高める方法】
1.心理的安全性を体験できる仕組みをつくる
2. 特定の人に偏らず発言できるようにする
3.何のために発言するのか共通した価値観を持つ
4.アサーティブ・コミュニケーションを心掛ける
(相手を尊重しながら対等に自分の要望や感情を伝えるコミュニケーション方法)
5.ルールあるディスカッションを繰り返す

まずは“心理的安全性”の重要性を理解して、
ミドルマネジメントも含めて、会社としてどう取り組むかを決めることが
重要なのかもしれない。

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心理的安全性の重要性を理解しよう

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