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04/08
2024

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日本の“ロケット開発の父”糸川英夫先生は、常に“逆転の発想”の人だった!?

JAXA種子島宇宙センターの“日本のロケット開発の変遷”には
「第二次世界大戦後にゼロから再出発した日本のロケット開発。
1955年に糸川英夫教授が、わずか23cmの“ペンシルロケット”を
発射してから現在まで、日本のロケットはさまざま変遷を経ながら、
短期間で大きな進歩を遂げてきました…」と書き綴られていた。

ほう、1955年といえば私が生まれた年。
その頃に日本では初めてのロケットを…それもあの糸川先生が…

昨年10月、ある経営者会議のリトリートで
ついにJAXA 種子島宇宙センターを訪れることとなった。
もちろん種子島だけでなく、お隣の屋久島も訪れるわけだが…

とにかくロケット打ち上げの度にテレビで観ていた
あの打ち上げの基地であり、カウントダウンの際に関係者が
緊張した面持ちで集まる部屋もついにナマで見られるわけだ。

そして“わが国初めての”という本格的展示館に入り、
最初に目に飛び込んできたのが
この「日本のロケット開発の変遷」というタイトルと糸川英夫教授の写真。
(私だけはその前でしばらく立ち尽くしてしまった)

実は糸川英夫先生の80歳(?)の誕生日前後に
当時の『月刊オムニ』の編集長から紹介されお会いし、
その後も六本木にあった“組織工学研究所”を何度か訪れ、
糸川先生に直接取材をさせていただいていたのだ。

多分1991~2年頃だと思うが…
私のようなロケットのことも組織工学のことも知らない者にも
優しく丁寧にあれこれ教えてくれていた。

そしてある日、「わが社の一緒に取材した女性スタッフが、
糸川先生のこと、素敵な方だと言っていましたよ」と伝えると
糸川先生は真剣な表情で「今度、ぜひ紹介してください」という。
(日本で初めてロケットを飛ばした人らしくない受け応えがいい)

【小惑星探査機「はやぶさ」と、小惑星「イトカワ」の意味?!】

さて、みなさんは小惑星探査機「はやぶさ」であり
小惑星「イトカワ」を聞いたことがあるだろう。
2003年5月に打ち上げられたJAXAの探査機が「はやぶさ」。

そしてその小惑星探査機「はやぶさ」が長い苦難の末、
小惑星に着陸してサンプルを取得したのだが、
その小惑星の名前が「イトカワ」となったのだ。

実は糸川さんは“中島飛行機”時代、イノベーションといえる戦闘機を
いくつも設計していて、その中でも注目なのが「隼(はやぶさ)」である。
これでネーミングの意味が理解していただたけただろうか。

小惑星探査機「はやぶさ」が、サンプルを取得した後、
2010年6月に無事帰還した。
世界初の地球・小惑星間の往復飛行の達成であり、
世界初のサンプルリターンの成功として大きく報じられた。
この「はやぶさ」が着陸した小惑星は、1998年に
米マサチューセッツ工科大学の小惑星研究チームが発見した
小惑星ではあったが、糸川さんがかつて所属していた
東京大学宇宙航空研究所(現JAXA)の後輩たちが命名権をもらい
「イトカワ(itokawa)」と命名したという。

【“逆転の発想”のイノベーター糸川英夫先生だった?!】

このJAXAにとって、“イノベーター糸川英夫”は、
かけがえの無い存在だった…いや今もかけがえの無い存在のはず。
そしてロケット開発を引退した後も話題の多い糸川先生だった。

そういえば…
ストラディバリウスにも負けない音を出すバイオリンも開発していた。
還暦を過ぎてからバレエを習い、日比谷の帝国劇場で
「ロミオとジュリエット」を熱演したという。

1974年に出版した『逆転の発想』は、その後の続編等も含めると
120万部を超えるミリオンセラーを記録したという。
(うんうん、私も読んだ記憶が…)

私が偉そうに語ることはないのだが、こんなに活躍された
“糸川英夫先生”と、ある時期交流を持てたことが嬉しい。
今年の2月に出版された
『国産ロケットの父・糸川英夫のイノベーション』(田中猪夫著)
を読みながら、その当時を思い出しながらニヤけてしまった次第。

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JAXA 種子島宇宙センターでの写真

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『国産ロケットの父・糸川英夫のイノベーション』(田中猪夫著)

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04/08
2024

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「奇跡のリンゴ」から学ぶ、 令和に求められる“企業風土と文化づくり”

中島セイジのYouTube チャンネル“ビジ達 7 ”で一番の視聴回数なのが
「木村秋則さんから学ぶ“アップルツリーパラダイム”」。
12,000視聴は超えている。
(たいしたことはないかもしれないが…??)

私的には、この“アップルツリーパラダイム”を
“りんごの木が教えてくれたこと”と解釈して発信しているわけだが、
なぜこの“アップルツリーパラダイム”が視聴回数トップなのか?!

もちろん木村秋則さんの“奇跡のリンゴ”は有名で、
あの『不適切にも…』で大注目の阿部サダヲ氏が主役で映画化もされ、
ジャニーズ系の有名タレントが主役で、
舞台公演のテーマとしても扱われていたこともあった。

ということで多くの人たちが検索して行き着いてくれたのだろう。
(以下がそのYouTube動画)
https://www.youtube.com/watch?v=TlXnIMtD_zc

そこで改めてその自分の動画を視聴してみたわけだが、7~8分の中で
木村秋則さんが農家としての生命、いや人生をもかけて
ひたすら追求してやってきたことが伝わってくる。

そして約15年もの歳月をかけて、
やっと店で売れるリンゴができたわけだ。
木村さんがたどり着いたのは“奇跡のリンゴ”だけではなく、
無農薬であり化学肥料がなくても、
私たちが必要とする野菜や果物はもちろん米も育つということ。

そして大切なのは、地上から目に見える幹や葉っぱよりも
目に見えない“土壌”をどう造るかということ。
(しっかり“奇跡のリンゴ”とそこから学べるポイントが語られている)

もちろん木村さん本人から何度も
あれこれレクチャーを受けてますからねぇ~

【目に見えない“土壌”、すなわち企業風土であり文化が大切!】

今回改めて注目したいのは、この木村秋則さんから学ぶ
“りんごの木が教えてくれたこと”である。

この時、リンゴの木を会社に例え、目に見えるビジネスモデルや
オフィススペースではなく、目に見えない“土壌”の部分、
すなわち会社の風土であり文化が大切だとすでに語っていたのだ。
→実は拙著『儲けないがいい』にも、
すでに“アップルツリーパラダイム”は紹介されていたのだが…

先に紹介した“サイボウズ”の青野社長も、
ルールや仕組みづくりをするだけではダメで、
“風土改革”をも実践することで、“サイボウズ”ならではの
企業文化づくりとなり、結果として誰もが働きやすい
風土につながったと語っていた。
すなわち、“サイボウズ”という企業の
新たな時代に向けた“土壌改革”をしてきたということ。

あのGoogleが発信していた、心理的安全性が高く、
立場に関係なくいろいろな意見を言える環境づくりが
エンゲージメントを高め、収益力向上に貢献するという話にも
合致しているのだ。

ということで木村秋則さんが「奇跡のリンゴ」を通じて
私たち企業人に教えてくれたのは、
いい成果でありいい会社を創り出すには、
それぞれの企業の風土であり文化づくりが重要だということ。

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現在視聴回数最多の“アップルツリーパラダイム”

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