これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ビジネスの達人

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05/19
2014

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推して知るべし、“おもてなし経営企業”

エレベーターを降り、入口の扉を開けると
「クオーターバック中島セイジ様いらっしゃいませ」
のWelcomeboardが…。

そして、100人を超すスタッフが
立ち上がり、私に向け「いらっしゃいませ」の
一言を発するのだ(げっ! まいったなぁ~気分)。

思わず、オリンピックの入場行進のように、
手を振った方がいいのではと思ったほどだ
(後で、ここのスタッフの人に、
手を振って応えようと思ったのですが…
と言ったら大笑いされてしまった)。

そして、やっと会議室に入ると、
トレイに水の入ったグラスを
乗せた女性スタッフがやって来て、
メニューを開きながら「何になさいますか?」の応対。
まるで喫茶店かと間違えるほどの接客なのだ。

ちなみに、ここは会計事務所なのだが…。
とにかく、恐れ入る。

実は、先般の“おもてなし経営企業”に
選出されたのだ。

いまやお客様は全国に1,800社を超える。
そして、創業からの31年間、ず~っと増収を
続けているという。
すばらしい。

30年以上の継続もスゴいが、
その拡大の実績も立派だ。

だからと言って、このWelcomeboardや
起立しての挨拶、お客様のオーダーを
聞いてからのお茶出し対応が、
この実績に直接つながっていると
思ったわけではない。

これだけの実績は、
これらの表向き対応だけでなく、
もっともっと奥行ある展開があってのこと。

ときどき企業視察する経営者で、
これらを体験して自社でも
すぐ取り入れようとする人もいるのだが…
(はっはっはっ、表向きをいくら真似したところで
実績にはつながらないもの)??

ここで重要なのは、徹底の度合い、
すなわち密度だ。

帰り際、いろいろとチェック
させていただいたのだが…。

入口近くの机の前に揃えられた靴の跡が
カーペットタイルにあるではないか。

何とその机は社長の机であり、
誰もが朝一でそこに立ち、
社長に挨拶するのが日常だという。

そして、いま出掛けるスタッフが、
入口付近の別の靴跡に立ち
「〇〇会社に出掛けて来ます」の大きな声。
いや~とにかく徹底している。

見た目のカッコウより
その実を優先するということを実践している。

6月初旬には、ここの社長(所長)の
“BUSINESS LAB.”ゲストインタビューが
予定されているのだ。

どうしたらここに行き着いたのか
31年の道のりを是非、聴いてみたい。

そう言えばこの会社では、
学校のトイレ掃除も社員全員で
取り組んでいるんだよねぇ~。

この密度は、推して知るべし!
さて、弊社では何を取り入れようかなぁ~(ははっ)。

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私のためのウェルカムボード!

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古田圡社長

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おもてなし経営企業!!

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社長のデスク

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ファインスピリッツキーワード

05/19
2014

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三尺三寸箸の理念

死してなお欲深い、
餓鬼たちがうごめく地獄。
大きなテーブルには、
豪勢な料理が並んでいる。
しかし、用意された箸の長さは
なんと三尺三寸(約1メートル)!

地獄の人々は皆、目の前の料理を
食べようと必死に箸を使うが、
そんなに長い箸で自分の口に
食べ物を運べるはずもなく…。

一方、天国でも同じく
テーブルに豪勢な料理が並び、
三尺三寸の箸が用意されていた。

ところが天国の人々は、
「あなたは唐揚げが好きでしたね」
「そういえばレンコンが好きでしたね」
と言いながら、三尺三寸の箸を使って
お互い料理を食べさせている。

一見地獄と状況は同じだが、
天国では相手を思いやることで
全員の口に料理が入ってくる。
つまり、いかに他の人のために
自分の箸を使えるかが問われるのだ。

この三尺三寸箸の理念は、
仏教の教えのひとつ
(柿安の“三尺三寸箸”という店名は、
 そこから来ているらしい)。
生活面はもちろん、ビジネスなど
あらゆる場面で応用することができる!

たとえば、私がαクラブ会員の
経営者たちと定期的に開催している、
αボスフォーラムという会議がある。

この会議には1チーム10人ほどの経営者が集まり、
1人がプレゼンターとして相談事を投げかけて、
他の9人がアドバイスするというものだ
(他にもいろいろとあるのだが、
 中心アジェンダはこれ)。

自分以外の経営者の悩みは、
自分のこれまでの悩みや
これからの悩みにオーバーラップするのだ。
だから、そこから自社の悩みを
解決するヒントを発見することができる。

つまり、相手のことを考え、
親身にアドバイスしたときに、
巡り巡って自分のところへも
リターンが来るということ。

また、会社を経営するうえで大切な、
CS(顧客満足)、ES(従業員満足)、
PS(協力会社満足)。

先ほどの例に当てはめると、
テーブルの向かい側には
お客さまや従業員、
そして、パートナーとして
協力してくれる人々が座っていると
考えると理解しやすいだろう。

利益を求めて我田引水になるのではなく、
まずは目の前にいるお客さまや従業員、
協力会社のことを考えて、
箸を使っておいしい料理を運ばないと
結果的に自分もおいしい料理を
味わうことはできないということ。

自分の利益だけを追求するのではなく、
周囲の人たちのことも考え、
思いやりの心を持つことこそが、
結果的に自分に返ってくる。

自分の在りよう次第で、
そこは天国にも地獄にも
なるのだから…!?
う~ん、三尺三寸箸の理念って、
とっても奥深い。

そうだ、今度からαボスフォーラムを
“三尺三寸会議”と呼ぼうかな!?


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αボスフォーラムの様子

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いかに自分事としてとらえられるか

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シナジースペシャル

05/19
2014

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“顧客第二主義”の理由

まずはタイトルを見て驚かれる方もいるのではないか。
お客様は神様、という言葉もあるのに
“顧客第二主義”…!?
もちろんこれには理由がある。

15年ほど前、アメリカ国内航空の会社である
サウスウエスト航空の取り組みが話題になった。
CA(当時でいうスチュワーデスだ)の制服に
キュロットやパンツスタイルを採用したのだ。
その裏には「従業員の満足(Employee Satisfaction)」
と「顧客第二主義」というポリシーがあった。
つまり、まずはそこに従事する者が
気持ち良く働ける企業であること。
それが、結果的に顧客満足につながるという考え方だ。

現在でも徹底されているこの理念によって、
1967年に設立され、当初は赤字続きだった
小さな航空会社が現在では全米に路線網を持つ
大手航空会社となった。

従事する者が気持ちよく働く現場であれば
サービスも向上し、お客様も自然と満足を覚える。
すると当然リピーターとなり、
社員はさらに生き生きと働き…。
従業員満足:Employee Satisfaction=ESと、
顧客満足:Costomer Stisfaction=CSは互いに
相乗効果の関係にあるのだ。

最近私が見た企業では、
産直市場グリーンファームはまさに
ESとCSがうまく噛みあっている例だろう。

農家の人たち(生産者兼顧客である)
は自分の作物が食べてもらえることに喜びを覚え、
買いに来たお客様も活気あふれる
市場の様子に笑顔になっていく。
もちろん市場で働いている人たちも含め皆、
実にいきいきとしているのだ。

それから、北海道のお菓子メーカー、
六花亭の取り組みにも感心したことがある。

従業員約1000人を超えるこの会社では、
なんと「日刊」社内報を出しているのだ!
B4のタブロイド判なのだが(その当時は)、
そこには従業員の顔写真と一言コメント、
表彰事例などが掲載されていた。

日刊であるから、いかに1000人企業といえど
年に一度は(あるいは二度三度??)
載る機会もあるだろう。

そして、多くの社員に自分のコメントを
見てもらえるとなれば、それはかならず
モチベーションに繋がるのだ。
これも、立派なES施策である。

ESをどのようにしてつくり出すか、
という問題に答えはいろいろあるだろうが、
一つ言えるのは決して金銭の
報酬だけに頼ってはいけない、ということだ
(一時、成果主義というものが流行ったけれど…)。

お客様から「期待してるよ」「これは良かったよ」
と言ってもらえる環境作りも良いだろう。
それから、上司や社長から
直接褒められる機会があることも大切だ。
人の気持ちは金銭のみによって動くのではなく、
目には見えない満足があってこそ、本当のESとなる。

そしてそのESがやがてはCSにつながり、
会社全体の満足にも繋がっていく。

ESなくしてCSなし!
CSはESとの相乗効果でこそ生まれる。
「顧客第二主義」という一見奇抜な発想の裏の、
こんな相乗効果がこれからの時代必要になってくるのだ。

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サウスウエスト航空の奇跡、というキーワードで知られる

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グリーンファームでは、皆がいきいきと…

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はなまるア・ラ・カルト

05/19
2014

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“一隅を照らす”意味

「一隅(いちぐう)を照らす、
これ則(すなわ)ち国宝なり」
という言葉をご存知だろうか。

これは、天台宗の開祖である
最澄(さいちょう)の言葉。

「それぞれの立場で
精一杯努力する人はみんな、
何者にも代えがたい大事な国の宝だ」
という意味だ。

また、「一燈照隅 万燈照国
(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこう)」
なんて表現もある。

これは、「一隅を照らす光が集まれば、
その光は国全体をも照らすことになる」
ということ。

つまり、自分が今いる場所や立場で
ベストを尽くすことが、
結果的に全体を良くすることに
つながるということだ。
そしてこれは、ビジネスにも
当てはめることができる。

例えば、ビジ達でも
度々ご紹介している大里綜合管理。

「一隅を照らす」を企業理念に掲げ、
地域貢献をテーマに仕事をしている。
その活動は、いまや地域だけでなく
国からも高く評価されている。

また、「BUSINESS LAB.」にも登場いただいた、
北海道・帯広市で事業を展開する十勝バス。
この企業は、地域の人が本当に必要とする
バス事業の在り方を追求することで、
当時、赤字だった経営を
黒字へと変えることに成功したのだ。

これらに共通するのは、
たとえ一部の地域であっても、
その場所の人々に本当に
必要なモノ・コトのために全力を尽くすこと。

それにより、地域にとっての
レーゾンデートル(存在価値)が生まれ、
地域の活性化にも貢献することができる。

これら自社ならではの地域の活性化展開が
多く集まることで、ひいては全国の活性化に…。

まさに、最澄が残した
言葉そのものになっていくのだ。

東京でビジネスを展開していると、
ついついいろんなことに
手を出してしまいたくなる。

しかし、大切なのは、
利益を求めたビジネスより
本当に必要とされるビジネスを見極め、
そのためにスキルやノウハウを集約して
展開していくこと。

それによって、長く選ばれ続ける
企業へと成長できるのだ。

まずは自分のビジネスを見極め、
“一隅を照らす”ことから!


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“一隅を照らす”ビジネスで地域活性化!

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地域の人に求められる存在へ。

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斬新なアイデアで地域貢献!

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存在価値のある企業へ。

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本当に必要なビジネスとは。

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選ばれる仕事道

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2014

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産直市場グリーンファームの現場

年商10億円、年間集客数60万人、
生産者数2500名を誇る直売所が長野県伊那市にある。
その直売所こそ「産直市場グリーンファーム」だ。

先日、そのグリーンファームの
会長にインタビューするにあたって、
現地へと足を運んできた。

というのも、仕事の実情を
しっかりと理解するためには、
現場に直接行くことが必要不可欠なのだ。
そこには、本やデータなどでは
得られない発見があるからだ。

グリーンファームまでは、
伊那市の駅から3キロの道のり。
3キロといっても、実際は急な坂あり、
高台あり、農道ありと大変なものだった。

すると、農道の横に車が多く出入りする小屋や
ビニールハウスばかりが並ぶところが見えてくる。

その中を覗いてみると、「これでも本部です」と
いった看板がかけてある。
なんとそこがまさにグリーンファームの中枢なのだ。
失礼ながら、どう見てもそこまでの
業績を残せるような外観には見えない。

しかし、先日お邪魔したときは(休日であったが…)
直売所の中に数台あるレジには常に4~5人が並んでいた。
では、なぜこんなにも多くの
生活者に愛されているのだろうか。

それは、お客さまと生産者、
そして販売員のみんなが笑顔だということに
理由(わけ)があるのだろう。
私が見た中の驚きは、プラスチックの桶に
ヒキガエルが売られていて、
その日に6匹が買われたという。
えっ?? 誰がどんな目的で??

この雰囲気であり、活気がグリーンファームの
“人気”に繋がるのだろう。
とにかく、ここに集まる“人の気”がいいのだ。
もしかしたら、お客さまはこの“人の気”に
惹かれて来ているのかもしれない。

グリーンファームは20年をかけて、
この“人の気”を試行錯誤して築き上げたという。

結果、この“人気”に吸い寄せられた
お客さまが絶えず買い物に来続けて、
あの業績に繋がっているのだろうと納得する。
いわばこの“人気づくり”こそ、
グリーンファームの仕事道なのだ。

おそらく、この雰囲気は本を読んでも、
インタビューを聞いても理解する
ことはできなかっただろう。

この雰囲気は、職人の業のように言葉では表現できない
“暗黙知”と言うべきもの。“現場を体験することでしか、
理解することはできないということ”。

グリーンファームの仕事道を理解するためには、
本やデータを見るだけではダメということ。
電車を乗り継いでグリーンファーム行ったり、
そこに行くまでに感じることであったり、
現場で空気を感じないとダメだということだ。

まさに“現場にこそ仕事道がある!”ということだ。


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産直市場グリーンファーム

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レジ横に掲げられた「これでも本部です」

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なぜか売られているヒキガエル

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