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08/07
2023

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“バックキャスティング思考”と 大谷選手のマンダラチャート

先日このビジ達で紹介した石坂産業のブランディング
「行動姿勢を価値にするブランディング」は
まさに“バックキャスティング思考”だったのだ。
(石坂社長も話の中でバックキャスティング思考に少し触れてはいたが…)
そして大谷選手から学ぶ“マンダラチャート”も
バックキャスティング思考だったということ。

バックキャスティングでは、未来の予測が難しい状況でも、
望む結果を明確に定め、その結果に到達するために
必要なステップを逆算的に考えることができる。
この方法は、目標設定や計画立案において、
変化に柔軟に対応するための手段としてかなり有効といわれている。

ということで石坂社長は、この3Kを代表するような男社会的な
“産業廃棄物処理企業”イメージを変えないことには、
この業界の発展もないし、ひいてはサスティナブルな社会なんて
創れないと明確に語っていた。
まさにバックキャスティングの発想。

そして…センターに書き込む目標を明確に設定することで
具体的な行動やアイデアを可視化するマンダラチャートも
もちろんバックキャスティング思考だし、
リーダーズセミナーのV&Tプレゼンテーションもバックキャスティング思考。
私が名付けたこの「V&Tプレゼンテーション」なのだが、
数年後(近未来)に照準を合わせたVisionを語り、その実現に向け
Tomorrow(明日)から具体的に何を実践していくかをプレゼンする機会のこと。

ということで地球規模で成熟化が進み混沌とする世界においては、
私たちのビジネスも“フォアキャスティング”ではなく、
バックキャスティング思考でないと、いい結果にも結びつかないし、
何を目指してやっているかが見えなくなるのでは?!ということ。

ほらほら、“バックキャスティング思考”を知れば知るほど身近な思考法であり、
私たちのこれからのビジネスにはなくてはならない思考だということが
分かっていただけただろうか。
ということで、バックキャスティング思考を因数分解してみよう。

【逆算的バックキャスティング思考の方が、これからに適している?!】
成熟化が進み、混沌としている世界においては、
新たな課題や障害が頻繁に発生し環境が急速に変化するため
バックキャスティング思考は確かに重要な発想。
未来が予測しにくく不確実性が高い状況では、
従来の予測型のフォアキャスティングよりも、逆算的なアプローチである
バックキャスティングが適している場合が多いという。

1)目標の明確化と集中
変化によって焦点がぼやけがちな状況であっても、バックキャスティングにより
具体的な目標を設定し、それに集中することが可能。

2)柔軟性と適応性
バックキャスティングは逆算的なアプローチなので、
状況に応じて戦略や計画を調整することが容易。
変化への柔軟な対応が可能となる。

3)資源の効率化
目標達成に必要な要素を特定することで、
リソースを効率的に配分することが可能。

4)現実に即した計画
現実の制約や不確実性を考慮した上で、目標達成に向けて
具体的な手段を設定するため、実現可能性が高まる。

このバックキャスティング思考は、1970年代に
環境問題をきっかけとして誕生したと言われている。
地球規模の環境悪化に危機感を抱いた研究者が
“この先も末永く人類が生存し続ける地球とは、どのような姿なのか?!
その状態を維持できる範囲で開発や経済活動は抑えよう”
と警鐘を鳴らしたのがはじまりといわれている。

やっぱり、今こそバックキャスティング思考が重要ということ。
また、SDGsへの対応を考える際のキーワードとして、
もしくは企業のパーパス(存在意義)等を考える際にも、
バックキャスティング(Backcasting)で思考する重要性が語られている。

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じつは身近な思考法

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