06/02
2014
4つの三尺三寸箸会議
「我々の目指す相互交流を進める上で必要な、
安全かつ信頼できる段階に到達するために、
メンバーによって開示されたすべての情報は、
絶対的な内密性を保持せねばならないことを理解する」。
こんな“内密性に関する規約”を
毎回読み合わせて始まるのが、
私が主宰する「αクラブ」の経営者会議。
現在、先日発足した
「宙(そら)の会議」を含め、
4つの経営者会議を隔月で開催している。
そしてこの度、これらの会議を
「三尺三寸箸会議」
と呼ぶことが決定したのだ。
そして今回開催された「宙の会議」で
記念すべき第1回目のプレゼンターを務めたのは、
マコトインベストメンツ株式会社の
代表取締役ブラッド・シュミット氏。
第1回目としては、
思い切った自社の問題を投げかけてくれたので、
充実した内容の会議となった。
やっぱり、アドバイスする内容も大切だけれど、
相談する側がどんな問題を
投げかけるかは大きなポイント。
この会議では、
「“自分ならどうするか”という視点で
アドバイスをする」というルールがある。
そうすることで、
様々な視点や価値観からの
アドバイスを聞くことができるのだ。
「三尺三寸箸会議」は、
少し前に紹介した三尺三寸箸の話のように、
1メートルにも及ぶ箸を、
お互いが自分のためでなく、
相手のために使うことで
美味しい料理を互いに楽しめる、
というところにある。
つまり、親身になってアドバイスすることで、
相談者はもちろん参考になる
情報や解決方法を得ることができるが、
他のアドバイザーにとっても、
そのアドバイスは同じように
有益な情報になるということ。
アドバイザーにとっては、
他の経営者の意見が、
相談者と同じように「今思えば…」と
過去を改めて振り返るきっかけや、
これから始めることへの参考になるのだ。
これは、自分の“来た道”や
これからの“行く道”が
会議の中で展開されるということ。
いずれにせよ、
大勢による三尺三寸箸は、
それぞれに何かしら
美味しいアドバイスを与えることができる。
まさに、相手を思いやることは
自分にも返ってくることを説いた
「三尺三寸箸」の理念が
この会議で体現されているといえよう。
今回の「宙の会議」の他に、
新設した「星の会議」の開催も待ち遠しい。
はたして、そこでは
どんな三尺三寸箸が交わされるのだろうか。