これからの選ばれるビジネス!

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選ばれるビジネス

07/19
2022

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M&Aキャピタルパートナーズの その“パーパス”が選ばれる理由

先日の動画番組“Business Today”に登場してもらった
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社の
代表取締役社長 中村 悟氏。
NBCのメンバーでもあるので会社が大変な時期も知ってはいるのだが…
なんとこのコロナ禍でも業績を伸ばしたという。

すでに1部上場企業なわけだが…
2021年9月決算では売上高 151億円、経常利益はなんと65億円。
成約件数 172件に及び、いずれも過去最高だという。

上場してからも順調(?)に成長し、
今やM&A仲介大手3社の一角だが
他2社とはM&Aとの向き合い方が違う。
M&A仲介会社の多くは、銀行、証券、会計事務所など
提携先からの案件が多い一方で、“M&Aキャピタルパートナーズ”は
そのほとんどが直接オーナーのところに通って関係を築く泥臭いスタイルだ。

先にビジ達でも語ったことだが、
日本においては中小企業のM&Aを進めることが
人材の確保や新規事業への取り組みなど
事業スピードを上げるためにも重要な展開なのだ。

そして、日本企業の9割以上を占める中小企業の2/3は
後継者がいないと言われていて、
経営者の高齢化による事業譲渡ニーズが増えているという。

さて中村社長だが…
1973年福岡生まれの49歳。
大手ハウスメーカーの営業をしていた時、
土地オーナーが所有する店舗や会社の譲渡について多く相談を受け、
次第にM&Aに関心を持つようになっていった。
そこで中堅・中小企業の後継者問題の解決と発展的事業承継を考え
M&A業界への転職を決断したが、金融未経験という壁が大きく、
なかなか採用してもらえる会社に出会えず、
結果として、起業の道へ進むことになったという。

そこで設立されたのがM&Aキャピタルパートナーズ。
金融機関を介さずに、中小企業にアプローチする形で
マンパワーを増やし営業活動をした結果、
人件費に対して案件獲得が追いつかず
倒産寸前まで追い込まれる事態にもなることが。
どうにか、ベンチャーキャピタルから資金調達によって
その難は逃れることができたという。 
当然のことだが、順風満帆に上場まで漕ぎ付けることはまず無いようだ。

“未来を見据えて目標や夢を持ち、愚直に実現を追求する”というのが
中村社長流のワークスタイル。
このワークスタイルが、まだ企業ブランドもできていなかった頃には
足かせとなり、厳しい環境を強いられることに。
だからこそ上場を目指し、信用とブランド力の獲得に向けて努力していくわけだ。

1部上場企業となってからは、例の擬人化したライオンのCMを発信し、
テレ東系の“ガイアの夜明け” “カンブリア宮殿” “WBS”など
中小企業の社長が見る時間帯に流して、ブランディングを試みている。

中村社長の創業の理由
“後継者のいない事業者の力になりたい”
言い換えると
“中堅・中小企業の後継者問題の解決と発展的事業承継への支援”ということ。
この“パーパス”こそが、多くの中小企業の経営者から選ばれる理由となっている。

“明確なパーパス”を持つことが信用につながり、
結果的に多くの人に選ばれる理由となるということだ。

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中村 悟氏@Business Today

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05/23
2022

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100年続く企業小野株式会社4代目のチャレンジ精神!

今書店に行くと、
『何があっても潰れない会社』―100年続く企業の法則―
という経済ジャーナリスト田宮寛之著の本が平積みされている。
“今こそ老舗企業から学ぼう”というプロローグから
始まるのだが、そのトップに紹介されているのが、
大型手芸専門店“ドリーム”を展開している小野株式会社。
この小野株式会社の小野兼資社長は4代目で、月刊CD
ビジネスイノベーションにも登場してもらっている。
私の友人でもあり、香川NBCに所属する仲間でもある。
そして、ビジネスイノベーションを10年以上(?)
聴いてくれている受講者なのだ。

小野株式会社は、明治44年創業、今年で創業111年目。
初代の小野耕作氏は、香川県財田大野村出身。
33才のときに熨斗(のし)や贈答品を扱う“小野だるま堂”を開業。
1945年に空襲で店が全焼し、土地を売却。
2代目が高松市にて手芸用品の問屋として事業を復活させる。
戦後は洋服や身の回りの品は手作りがあたりまえだったこともあり、
問屋業としても発展。
3代目小野耕一氏は、勉強熱心で勤勉で、
2代目が脳梗塞で倒れたこともあり、
介護しながらも事業拡大を図った。

そして4代目の小野兼資氏。3代目からは、
「仕事だけに集中できる環境に感謝しなさい」と言われたという。
そして、問屋業は今後厳しくなると予想し、BtoCの店舗展開を始めることに。
ただ、香川で問屋商売をしていた手前、
あえて一号店は瀬戸内海対岸の岡山県で、田んぼの中にオープンさせた。
店名は手芸センター“ドリーム”。
手作りの夢や、スタッフの夢をのせてこのネーミングにしたという。
そして今や、関東・関西・中四国に展開し97店舗まで拡がった。
多店舗展開によりオリジナル商品も増加し、利益向上にもつながり、
それが次なる店の出店へと。
信用が信用を生んでの約100店舗の規模となったという。

私が着目したいのは3代目の体験だ。
本社ビルを建てる予定で進めていた矢先に
土壇場でメインバンクからの融資の話が消えてしまうことに…。
最終的にあきらめるか? というときに
銀行が貸してくれることになったというが…
そんな経験から
「お金はいつでも儲けられる。あせるな。信用を失うな」と。
3代目は商売で重要なことは“信用”だと常に言っていて、
これが迷ったときの小野家の判断基準となったようだ。

3代目のときにバブル時代が到来したが、
信用を考え、財テクに手を出さなかった。
成功しても失敗しても本業に精を出し、
現在もその価値観を大切に商売を続けている。
これからも100年以上にわたり受け継がれた価値観が
5代目、6代目へと繋がっていくのだろう。

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本書では手芸専門店“ドリーム”について触れている

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05/16
2022

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アメリカで最も革新的なリーダー イーロン・マスク、ついにTwitter買収!!

少し前に、イーロン・マスクの“スターリンク”が活躍!
というタイトルでビジ達をお届けした。
ウクライナの副首相からマスク氏へ“Twitter”を利用して
“スターリンク”提供へのやり取りがあったという話だった。
その当時から、マスク氏のTwitter社の株式取得の
情報があったわけだったが・・・。
ついにTwitter社はマスク氏の買収受け入れに合意した。
買収総額はなんと5.6兆円!

世界一の富豪とされるマスク氏は、Twitterで8000万人以上の
フォロワーを持つヘビーユーザーだ。
そんなマスク氏がTwitterを買収して
変えたいSNSの未来とは、このコメントの中にあるかもしれない。
「私の最悪の批評家もTwitterに残ってほしい。
なぜならば、それが表現の自由が意味するものだからだ」という。
自由な意見を言い合えることが重要で、制限を設けるべきではない。
イジメや誹謗中傷は論外だが、いろんな意見があっていい・・・。
ということなのだろう。

さらに、マスク氏は、
「Twitterは事実上の町の広場。
表現の自由のための包摂的な場所であることが大切だ。
だから画面に表示される投稿の順番を決めるアルゴリズムは
オープンソースにする」としてしくみを公開するという。

イーロン・マスクの活躍が目に見えてきたのはこの10年
ほどのことだ。
発表された最新のフォーブス誌の長者番付けで、
1位、イーロン・マスク
2位、ジェフ・ベゾス
3位、ベルナール・アルト(LVMH)
4位 ビル・ゲイツ
とついに1位になった。
また、2019年には“アメリカで最も革新的なリーダー”に、
ベゾスと並び、イーロン・マスクも1位になった。

イーロン・マスクの活躍には興味がつきないわけだが・・・。
今や、
・テスラ社CEO
→ 電気自動車の先駆的役割
時価総額ではトヨタを上回る
・ソーラーシティの会長
→ 米国の太陽光発電企業
・スペースX社CEO
→ 今や米空軍やNASAが主力のクライアントに
ロケットの再利用でコスト削減
ファルコン9が毎回60基の衛星を宇宙空間に拡げている
“スターリンク”のサービス展開
火星の入植を目指す
そして今回Twitter社の買収に成功し、SNSのプラットフォームをも
持つことになった。

まさにこれから時代の先を行くこれらの企業のトップで
“選ばれるビジネス”を手中にしている。
そういう意味でもアメリカで最も“革新的なリーダー”と
いえるのではないだろうか?
まだ50才のイーロン・マスク。
これからどういう価値観で企業経営を実践していくのか?
選ばれるビジネスを展開する今後のイーロン・マスクに
注目したい。

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フォーブスのランキングで1位に

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04/18
2022

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選ばれるための“令和ビジネス”への7つの改革!

さて、タイトルにある「選ばれる」とは
誰に選ばれるためなのか・・・?
今回は、“今、働いてくれている社員やこれから入社する若者達“に
選ばれるためには?というお話。
なぜならば、働いてくれる人がいない限り
経営は成立しないからだ。
中島流の選ばれるための“7つの改革”と称して
選ばれるための7つのチェックポイントをあげる。
(概念図も参照してほしい)

1、パーパス経営
→“社会に与える価値と存在意義の明確化”を重視
(Z世代は社会貢献意識の高い会社を選ぶ)

2、DXの実践
→このデジタル化スキルが働く人たちのその後に大きく影響

3、働き方改革
→リモートワーク、パラレルワーク、
福利厚生、ダイバーシティ、etc.

4、webサイトの充実
→3~4年でリニューアルの時代に!
そのときのデザインセンスが求められる

5、新規ビジネス・新サービスへのチャレンジ
→これからのビジネスへの意識と高付加価値化
社員にとって魅力のある新しいチャレンジへの多い会社に

6、人財化の実践と研修システム
→学べる体制づくりは今や必須

7、組織改革
→“上下のリーダーシップから前後のリーダーシップへ”
さまざまな推進プロジェクトにおいては、
50歳以上の人たちはリーダー側にいない方がいい・・・
決断が遅く、間違えるから

今は、“VUCAの時代”とも言われる混沌としている時代。
メガ・プラットフォーマーの活躍、
6G、フィンテック、AI、ICT、RPAと
新しい技術がどんどん活用されはじめている。
世界の人口80億人の年齢中央値は31歳。
世界的に市場は成熟化し、Z世代の台頭もあり。
価値観も大きく推移しようとしている。
ということで、ライフスタイルも変わり、
そのアプローチのし方にも改革が必要な時代に。

世界の平均年齢中央値の30歳前後の人たちは
これから先30年以上働く環境にある。
すなわち、時代に合った対応をし
挑戦し続ける会社でないと、
若者たちは、自分の輝かしい未来へとつながらないと
理解している。
今働いてくれているスタッフであり、
今後入社する若者達に継続的に選ばれるためには、
時代に合致した対応をしていくべきなのだ。

そういう意味で、この“7つの改革”の実践は必須ということ。
この業界はまだまだニーズがあるから・・・、
BtoBだから大丈夫だと・・・、
この仕事はなくならないはず・・・
みんな長く働いてくれているし・・・
本当にそうだろうか!?

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“7つの改革”の実践は必須!

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選ばれるビジネス

04/04
2022

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かっぱ橋の“飯田屋”、パーパス経営を実践‼︎

私が“飯田屋”の飯田社長を知ったのは、
テレビ番組『マツコの知らない世界』。
この番組で、お肉の味が焼くフライパンの種類で
こんなに違うと伝えていたのが最初だった。
そして、たまたま上質の“たわし”を探していて知り合い、
その後、動画番組“Business Today”にも登場してもらった。

“飯田屋”は、220種類の“卸し金”や2000種類の“おたま”を
はじめ、計8400アイテムの商品を揃えている。
今や、かっぱ橋を代表する“料理道具専門店”へと成長し、
その品揃えの豊富さから、プロの料理人たちだけでなく、
一般の主婦たちにも飯田屋のファンが多い。

そのような飯田屋も一時期、経営が厳しくなり安売りに
走ったこともあったという。
その結果、売上は横ばいだが、利益は減った。
いろいろと試行錯誤し、安売りにメリットはないことに気がついた。
そんなおりに、お客様とのやり取りから
多品種の仕入れをすることにしたという。

個々のお客様の目的に叶う品揃えをしたことで、
多くのお客様に喜んでいただける
“存在理由のあるお店”になったのだ。
※ビジ達2021年12月参照
https://bt.q-b.co.jp/ch_business/15897/

また、営業時間を短縮し、社内ミーティング時間を
増やしたと聞いた。
実は、先日訪問した際に、終礼のミーティングに
参加させてもらった。

そこでは、立ったまま6~7人が輪になり、一人ずつ
“今日1日のお客様とのやりとりで気づいたことや
よかったこと“を3分から5分でシェアする。
それが一巡したあと、“今日一日で一番感謝したい人やこと”を
全員が発表する。

これらミーティングの導入等が奏功して、
社員もイキイキ働いてくれて
感謝の多い組織になったという。

この終礼を拝見し、この終礼こそが、
飯田屋の“パーパス経営”の実践につながっていると感じた。
すなわち、飯田屋の存在理由をより強化し強調する
ものになっているのだ。

最近東京商工会議所が主催する
“勇気ある経営大賞”優秀賞を受賞‼︎したという。
この賞は、“過去に拘泥することなく、
常識の打破に挑戦し、高い障壁に挑み、
高い理想の追求を行うなど、勇気ある挑戦を
している中小企業またはグループ”に与えられる栄誉ある賞だ。

お客様からたくさんの「ありがとう」を聞き、
それを終礼やミーティングでシェアすることで
社員も自分達の“存在理由”を確認していく。
それが、社員にとっての“やりがい”にもつながるのだ。

これが、このところ私が注目の“パーパスism”!
その実践をしているのが“飯田屋”と言っていいだろう。
ここで改めて、どのお店もどの会社も、自分達のパーパスを
見つめ直すことをお勧めする。

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六代目飯田 結太氏と

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