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12/20
2021

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かっぱ橋道具街“飯田屋”の存在理由

Business Today 新年1月号のゲストとして飯田屋の六代目
代表取締役社長 飯田 結太氏に出演してもらうことに。
飯田社長は、TBS、「マツコの知らない世界」や
「カンブリア宮殿」にも出演し、今、注目の経営者。
話が上手なことを知っていたのだが、
今回のBusiness Todayでもいい話をしてもらった。

飯田屋さんは、料理道具の専門店が集まる
“かっぱ橋道具街”にある。
とにかく種類が豊富で、8500点もの料理道具が陳列されている。
特徴的な品揃えの例として、
おたまは1000種類以上、
フライパンも200種類以上
まな板も100種類以上あるという。
飯田社長曰く、「積極的に過剰在庫を目指している」と!
結果的にここまで品揃えを多くしているには理由がある。

かっぱ橋の道具街では、ほとんどのお店は、
仕入れたモノを販売している。
飯田屋さんは、販売店でありながら、お客様の要望を聞くうちに
何種類かオリジナル商品も開発しメーカーにもなったという。
たとえば、
・究極の肉焼きフライパン
→ これは肉焼きに特化したフライパン
・ピーラー(皮むき)
→ 右利き、左利き用
・薬味おろし金 

これらを製造するようになったワケの物語が2つある。
1.割烹着を着た和食店の大将の来店
大将曰く、「やわらかく仕上がるおろし金が欲しい」と。
その時、飯田社長は、大将の言っている意味が
わからなかった。それを宿題にさせてもらい、
いろいろなおろし金を仕入れ、使い、試し
研究を重ね、大将に提案したところ、
とても喜んでもらえた

2.子どもが金属アレルギー
美味しいケーキを食べさせてあげたいが・・・
そこで金属製ではないケーキの型をいろいろ品揃えすることに

かつて飯田屋さんは、かっぱ橋道具街でも激安店で、
薄利多売の店だった。
どんなにがんばっても、多くの人に集まってもらえず、
一時は倒産の危機もあったという。
しかし、上記のようなお客様の要望を聞くうちに、
こだわりのある店となり、
今や多くの人々に喜んでもらえる繁盛店になったという。

すなわち、飯田屋さんはかっぱ橋で、
他の店にはない品揃えで“存在理由のある店”になったのだ。
これからの時代は、お客様に“選ばれる理由”を
つくることが、繁盛店になれるかどうかの
分かれ道になってきている。

お客様のニーズに答えるために、
もしメーカーにないのであればメーカーとなって提供。
これが、“飯田屋の存在理由”となり、
多くの人に選ばれている。
もしかしたら、かっぱ橋にあっても“品揃えに特化”したことが
メディアにも取り上げられる理由になっているわけだから、
存在理由がいかに大切かということ。
“選ばれる理由”をつくることが大切だと、
改めて飯田社長から学んだ。

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話上手な飯田 結太代表取締役社長

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お客様の要望を聞くうちに繁盛店になった

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