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03/19
2018

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「Japan as Number3」

「ジャパンアズナンバーワン」、
この言葉を聞いたことがある人も多いだろう。

これは、1979年に社会学者の
エズラ・ヴォーゲル氏が書いた書籍で、
70万部を超えるベストセラーとなった。
当時、テレビや新聞でも注目され、日本全体がとても誇り高い気持ちとなっていた。

私は、ジャパンアズナンバーワンを
「世界で1番と称される日本」と、あえて表現したい。
なぜこの頃には、
日本がナンバーワンと称されていたのか。
ヴォーゲル氏は書籍の中で、日本人の価値観や集団、
組織の力に注目していた。

そこで私の頭に浮かんだのは、
ビジ達でも取り上げたファスナーの生産で世界的に有名なYKKである。
まさにYKKはジャパンアズナンバーワンへの代表的事例ではないだろうか。

創業者の吉田忠雄氏は、1945年に富山県魚津市へ工場を移し、事業再建を始めた。
1950年にはアメリカから4台のファスナー自動製造機を輸入。
機械による製品生産だけはなく、どうすればその自動製造機を作れるのかを研究したのだ。
その結果、アメリカ製より精密で良質な製造機を開発し、
今では世界シェア45%という偉業を成し遂げるまでとなった。

さて、この書籍発売から40年弱が経った今はどうだろう。
GDP(国内総生産)で見ると
アメリカ、中国、日本、と私たちは世界の3番目に位置している。

(私は、3番目ではダメでNo.1にと思っているわけではないが…)

現在、世界の1番を務めているアメリカは、
GoogleやAmazon、facebookなどをはじめ、
新しいビジネスを作り出すイノベーターの多い国だ。
今の時代のように、
フィンテックだ、インターネットビジネスだ、と次々と新しいものが生まれる過渡期には、
従来の流れを覆すような発想でビジネスを進めていける国が強いのだろう。

しかし日本は、一つのパラダイムが定まってからの、
徹底した質の追求は得意である。
中島流“パラダイムシフト75”で考えると、
戦争終結頃から始まったパラダイムに、
日本はその技術力や組織力を活かしてどんどん急成長して行った。
そして、ナンバーワンと称された1970~80年頃はまさに、そのピークの時代だったといえよう。

私の考えでは、
日本が次に活躍する時は2030年を過ぎた頃から。
再び日本人特有の価値観であり哲理哲学をもって、
ものごとの質を追求し、
「ジャパンアズナンバーワン」として…

もうー回言うが、
私はNo.1をそれほど望んでいるわけではないが、
日本という国の存在意義が発信できることはうれしいし、望んでいる。

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日本が再び活躍する時代は、もう少し先なのか…?!

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