09/27
2021
“BIの可能性”と“AIの関係性”
少し前のモバイルショットで、
波頭亮氏著『AIとBIはいかに人間を変えるのか』
を紹介した。
既に皆さんご存知だろうが・・・、
AIは人工知能。
BI(正しくはUBI)はユニバーサルベーシンクインカムで、
全ての国民に対して、生活を賄えるだけの
一定額の金銭を無条件で無期限に給付する制度。
例えば1人に8万円の給付を仮定すると、
家族の人数分を掛けた金額が毎月必ずもらえる制度。
当然、“生活のために”あくせく働かなくてもよくなる。
BIは既に世界で実証実験がされている。
カナダ、マニトバ州では1974年に1万人のうち3千人を
対象にして給付した。
終了後、一定時期を経て、ある大学で“その後”を
検証したところいい結果が生まれていたという。
オランダのユトレヒト市も2016年、
フィンランドやカナダのオンタリオ州では2017年と
世界各地で実験が行われ、
アメリカでもある法人が独自のBI導入実験に着手しているという。
さてBIのメリットと言われていることを紹介しよう。
1、社会保障制度としてのメリット
→社会的弱者を支援
→格差の是正
2、消費性向の高い人たちにお金が渡ると・・・
→景気対策としても有効
→企業・産業界の活性化に
3、“働くことの意味や意義”が変わる
→社会とどう繋がり、どのような人生を送るかを考える
私が注目しているのは、“仕事のニーズ”が置き換わることだ。
すなわち、単に食べるため、生き延びるために
仕事に従事するのではなく、生活を豊かにするために、
仕事自体を楽しむために従事する方向へと
転換していくのではないかと考える。
マズローの欲求5段階説で言うと、BIにより
低次元の“生理的欲求”や“安全欲求”等は満たされることに。
人々は、“社会的欲求”“承認欲求”や“自己実現欲求”
といった高次元欲求段階へと
進むのではないかというのが中島の持論。
すなわち、人生の目的や価値観に応じた
仕事や働き方を選択していくということ。
そして現状の世の中を見てみると・・・
先進技術が発展し、第四次産業革命で生産性がどんどん上がっている。
そうすると今までの単純な仕事や作業は減っていく。
知的作業であっても、AIが替わりにやってくれる。
仕事そのものが減り、就労時間も減ってくる。
一方人が生活するための様々なモノはほとんど行き渡ってきている。
先に“新・パラレルワークの時代”で紹介したことだが、
お金になりにくい社会課題、環境問題を筆頭に
たくさん積み残されている。
そこでこれら社会課題の解決のために“働く意義”を見いだす人が
増えると期待したい。
AIなどの先端技術の発展がきっかけとなり、BIが後押しをして
人々の働く意義や目的が、社会課題解決のためのものと
なっていくのが中島流の“BIとAIの関係性!”
このBI,私たちが生きているうちにGOが出るかもしれませんよ!
そのぐらい切羽詰まっているはずなんだけど・・・。