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09/26
2022

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なぜ、いま“リベラルアーツ”なのか?

昨今“リベラルアーツ”という言葉を耳にすることが増えた。
書店には表紙に“リベラルアーツ”が使われている書籍もパラパラと。
また、大学の学部が“リベラルアーツ”だったという若者もいる。
ということから、
なぜ、いま“リベラルアーツ”なのかを紐解いていきたいと思う。

リベラルアーツと検索してみると…
日本語に直訳すると“教養教育”や“一般教養”となるわけだが
“元来、人間を良い意味で束縛から解放するための知識や、
生きるための力を身につけるための手法”とあり、
欧州の大学制度においては、“人が身につけなければならない
学芸の基本”と見なされていた自由七科・自由学芸のこと、となっている。
幅広い教養というのが今までの訳され方だ。

時代がどんどん変化するいま、自分のアップデートも欠かせないわけだが…
とはいえ、先にも紹介したように、人のアップデートはなかなかできないもの。
リーダーとしての必要な決断力を養う為にも、マクロ的視点による
普遍的価値観を持ちたいと思うわけだ。

そこで、“リベラルアーツ”が重要になってくる。
このところ私が手にした2冊の “リベラルアーツ”関連の書籍を紹介しよう。

1)『自由になるための技術 リベラルアーツ』山口 周著
「リベラルアーツとは、“教養”と訳されることが多いが
本来意味するところは“自由”になるための“手段”にほかならない。
自分たちを縛り付ける固定観念や常識から解き放たれ、
自らの価値基準を持って行動していかなければ、
新しい時代の価値は創り出せない。
いままでの正解から突破するヒントがここにある」

更に山口氏は、
「“リベラルアーツ”の存在は、パソコンで言うところのOS。
私たちの行動や判断を司る“ソフトウェア”のような根本思想だ」
「OS(Operating System)」とは、システム全体を管理する様々なアプリケーションの事。
すなわち、山口氏はあらゆる課題に対してリベラルに発想するための
基本的な価値基準だと説明する。

2)『“リベラルアーツ”思考』阿部 博人著
リベラルアーツを…
“自由で、多元的で、主体的な物の見方・考え方、
そして行為”と定義し、この定義に基づいた思考法のベースとなる
“リベラルアーツ思考”について解説している。

「これまでの学校制度ではマルかバツかで正解を求められてきたが、
いまの社会は答えのない問いに囲まれていると言っていいだろう。
もしかしたら“問い”さえも自ら見つけることを求められる。
リベラルアーツ教育により多角的な視点で世間を見られるようになること
で、社会に対しての疑問も生まれてくる。
すなわち問題発見能力を養えるということ。
多角的な視点を持って、様々な意見を受け入れる力を…」と続く。

先にも話たように、“モノの消費から意味の消費へ”と価値観がシフトしている今、
“問題を発見し、意味を創出する”ことが重要視されてくる。
その為には、リベラルアーツ的思考が必要だということだ。

以前 “アップデートの実践”でも語ったように
昭和の価値観であり、昭和のビジネスに精通してきた私たちは、
その常識も知見もかなり深く“昭和”が染み込んでいて、
新たな価値基準に一挙に入れ替えることは難しいだろう。

とはいえこれからも活躍したいなら、ここで“自身のパラダイムシフト”に
チャレンジしなければならないのは分かっているのだ。
まずは難しく考えず、目の前の常識を相対化するための思考技術だけは
身につけようではないか。
そのためには“人と話す”、“本を読む”、“旅に出る”の3つが重要だという。
(これなら誰でもできるリベラルアーツへのプロローグかも)
この中でも“旅に出る”だけは一次情報に触れることができ、
自分だけのユニークな発想につながるのかもしれない。

“リベラルアーツ”について、その必要も含め
理解していただけただろうか!?

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リベラルアーツに関する書籍が多数ある

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