09/02
2013
結果よりプロセスの義
「甲子園入り後も、いつも通り選手には毎朝、
散歩でゴミ拾いをさせました。」
これは新聞の記事で見つけた、
今夏の全国高校野球で、初出場・初優勝を果たした
前橋育英高校の荒井直樹監督の話。
さらに監督はこんなことも語っていた。
「ゴミを見つけるのは、試合で相手の変化に
気づくことにもつながるんです。
そして何よりも、ゴミを捨てなくなるでしょ。」
「社会に出れば、野球の実績は関係なくなります。
だから、野球以外に対して厳しくしてるんです。
心は一生ものなので…。」と。
荒井監督の信条は「凡事徹底」。
だから、野球における失策などでは怒らないが、
全力疾走やカバーリングなど、
誰もができる当たり前のことを怠れば叱るそうだ。
毎朝のゴミ拾いと、凡事徹底。
この2つから思い浮かべる人物はただ一人。
そう、鍵山秀三郎相談役だ。実はこの記事を教えてくれたのも、
日本を美しくする会の関係者だったのだが、
荒井監督は間違いなく鍵山相談役のシンパなのだろう。
先に書いた通り、荒井監督は選手たちを
ただ甲子園出場を目指して指導してきたのではない。
凡事徹底をすることによって、
野球選手としても一人の人間としても、
その後の社会で活躍できる人間を育てているのだ。
つまり結果よりもプロセス。
そこで私が感じたことは、やっぱり「結果よりプロセス」。
高校野球をしていることや甲子園に出場することは、
人生においてはプロセス。それを通して、
結果的に社会に出た時にどんな人間になるか。
そこに重点をおいて、荒井監督は凡事徹底の指導をしているのだ。
プロセスを大切にしたからといって、
結果がついてくるわけではない。
しかし、実力差はほとんどないであろう高校野球において、
このちょっとした精神的差が結果を左右するのではないだろうか。
プロセスこそ人を育て、人をつくるということを改めて感じた。
さすが鍵山相談役のシンパだ(…今はまだ予測だけどね)。