12/26
2016
“リスク回避力”という成長力
かの有名なエジソンは、
電球を発明するまでに1000回も失敗したという。
のちにインタビュアーに対して、以下のように語っている。
この1000回は失敗ではなく、
上手くいかない方法を1000通り発見しただけなのだ、と。
今では「失敗は成功の母」という言葉で語り継がれているわけだが…。
エジソンは失敗から情報を分析して、
次に失敗する可能性をどんどん排除していった。
つまり「“リスク回避力”」を身につけていったということ。
先週の記事でも書いたが、“リスク回避力”とは、
さまざまなチャレンジによって得られる、
リスクを回避できる能力のこと。
失敗によって学べることがあるのに、
リスクを恐れてチャレンジしないことで、
得られる経験やノウハウをみすみす逃しているとも言える。
言い換えれば、チャレンジするほど
“リスク回避力”は増すということ。
たとえばファスナーで圧倒的シェアを誇るYKK創業者の吉田忠雄氏も、
次から次へとチャレンジし続けてきた。
なかなか上手くいかないこともあったようだが、
諦めずに試行錯誤しながら夢を一つずつ実現している。
この間にはいろいろな人に出会い、
さまざまな情報を得てきたとも言えるのだ。
それが後に活きてきて、次なるチャレンジの
成功につながったということ。
諦めないでチャレンジしていると、
その業界に詳しい人と出会い、
さらに“リスク回避力”が上がるわけだ。
この“リスク回避力”こそ、強い推進力であり、
成長力となるということ。
私がパリ・ボルドーツアーに行ったのは、
関係者とワインの本場を見学、体験するためもあるが、
今後のための関係づくりの目的もあったのだ。
これにより、私たちが本場の情報を常に得られることにもなるし、
スタッフの研修の場ともなる。
そういえばこのツアーのとき、
見事にエールフランスのストライキに遭ってしまい、
予定の飛行機が欠航してしまったことがあった。
以前似たような経験をしていた私は、
次の日の早朝に別の飛行場からボルドー入りすることに。
過去の経験によって、スケジュール通り進めることができたのだ。
ビジネスにおける推進力であり成長力の裏側には、
この“リスク回避力”が存在するということ。
先日も「GRIT(やり抜く力)」について記事を書いたが、
“リスク回避力”はこのGRITの二乗に比例する。
1のことだけやり抜いた人は1のリスク回避力しか身につかないが、
3のことをやり抜いた人は9のリスク回避力を身につける。
この間には、8もの差が生まれている。
この“リスク回避力”が持つ推進力は、
中島流ロータリーエンジンと言っても過言ではないのだ。