03/18
2024
鍵山秀三郎相談役から学ぶ、 新たな時代の“情と智”の資本経営!!
『グローバル基準』
「1990年ごろから約三十年間で、
日本人が有していた高い精神性が目に見えて失われてきました。
原因は、アメリカ発のグローバル基準を
採用するようになったからだと思います。
もともと、人や会社を一元的な数値だけで評価するのには無理があります。
これは日本人らしさの否定に他なりません。
いまこそ、日本人の美徳である高い精神性を取り戻すときです。」
これは毎日届く、
鍵山秀三郎著『凡事徹底』「一日一話」(PHP研究所刊)の記事。
これを読んでいて思い出した鍵山相談役のお話し。
2019年3月に靖國神社で開催された掃除に学ぶ会“便教会”での話だ。
↓ ↓ ↓
半世紀前までの日本人は
“情“によって自分自身を制御していたために
穏やかな社会が保たれていました。
“情“のチカラが“智”の劣っているところを補っていたのです。
戦争によって国土が焼け野原になるという未曾有の惨事に
見舞われたにも拘らず、世相は今より落ち着いていました。
その後、経済的な国力が増加するにつれて
教育の場と機会が豊かになり高学歴の人が多くなりました。
しかし、“智”の面は向上しましたが、それに反比例して
“情”の面が衰退していったのです。
学歴は高くなり“智”の面は著しく向上したのに、
総合力である「人間力」は低下したのです。
「人間力」とは、“智”と“情”の総和ですので、
“情”の面が退化すれば人間力という総和力は低下します。
“情”とは周囲の人に気を配り思いやる心です。
“智”の不足は“情”で補えますが、
“情”の不足は“智”では補うことができないのです。
だから先生方、“智”のための勉強だけでなく
“情”の分かる人たちを育んでくださいね
(…という話)
↓ ↓ ↓
そこで、この鍵山相談役の話を活用すると
これから「人と文化の資本経営」をどう実践するかが見えてくるのでは?!
「経済資本経営」は“情”はなくとも“智”を持ってすればできるが、
「人と文化の資本経営」は“智”だけではできない。
この“情”を伴っての「人間力」があってこそできるのが、
これから求められる「人と文化の資本経営」ということ。
そこで先ほどの
「“情”とは周囲の人に気を配り思いやる心です。
“智”の不足は“情”で補えますが、
“情”の不足は“智”では補うことができないのです」
この“周囲の人に気を配り思いやる心”があって生まれてくるのが、
この“人と文化の資本経営”ということにつながるのでは?!
1.一緒に働く仲間のことはもちろん、
2.自社のことや取引先のことも、
3.住み働く地域社会のことはもちろん、
4.日本の社会、世界の国々のことも、
5.そして未来の人たちのことも考えて、
今の私たちがどうあればいいのかを考え、
生まれてくる“存在意義”こそが、“人と文化の資本”となるのでは?!
そこには、アート思考でありデザイン思考も必要かもしれない?!
すなわち、これからに貢献する“文化づくり”を意識した経済活動が
私たちのビジネスであり、社会活動となるのでは?!
これまでは“智”をベースに、軸足を“経済資本”に置いた経営。
これからは“情と智”すなわち人間力をベースに、
軸足を“人と文化資本”に置いた経営が求められているということ。
とにかく、このコロナウィルスによるパンデミックを境に
新たな時代の“人と文化”を資本とした経営が
求められていることは間違いない。
ということで、この「人と文化の資本経営」を
鍵山相談役から学ぶ“情と智の資本経営”とも呼ぼう!