これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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シナジースペシャル

07/04
2016

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シンクロニシティービジネス効果


「シンクロニシティー」という言葉をご存知だろうか。
その意味は、意味ある偶然の一致。
または、同時性や共時性とも言ったりする。

言葉が似ているせいか、なんとなく
「シンクロナイズドスイミング」を思い浮かべる。
あのスポーツは、同時に多様な動きをすることで
美しく見える競技だ。

私はこれまで、「相乗効果」という
言葉を用いてビジネスを解説してきた。
今から23年前の、第1回の
アルファクラブ定例セミナーのテーマは、なんと
「寺は“僧正”で決まる 仕事も“相乗”で決まる」だった。

それほど、当時からビジネスに相乗効果を活かすことが
いかに大切か語ってきたということ。
ところが最近は相乗効果という表現よりも
「シンクロニシティー」が的を
射ているのではないかと考えている。

私は4年間、『Business Lab.』という
ラジオ番組のパーソナリティを務めさせていただき、
番組内では100人を超す経営者や専門家の方々と
お話をさせていただいた。

その番組終了から半年以上経つわけだが、
最近になってこの出会いの重要性をひしひしと感じたのだ。

様々な方々と話せば自分の頭の中を整理することができるし、
ゲストの方の得意分野について学ぶことができる。
なによりも、ラジオをきっかけに人間関係もつくられ、
人的ネットワークも拡大したのだ。

私が創業した株式会社クオーターバックは
プランニングをベースにした制作会社だが、
新たなコンテンツをつくろうと思ったとき、
そういったネットワークが強力な武器となる。

ラジオ番組自体がお金に結びつかなくとも、
本来のビジネスに相乗効果を起こせるのだ。

ほかにも、私が担当している
ニュービジネス協議会のフォーラムでも、
「意味ある偶然の出会い」で様々な方と知り合うことができた。
これこそシンクロニシティー効果なのだ。

さらに例をあげると…私が毎朝行っている路上清掃でのこと。
少し遠くにたばこの吸殻を見つけたとしよう。

たとえ一本の吸殻でも拾いに行くと、
その奥の植え込みにペットボトルや空き缶を
見つけることが多いのだ。

つまり、その場所に移動して視点を変えたことで、
新たな発見につながったということ。
これもシンクロニシティービジネス効果だ。

出会いによってさらなる出会いが引き寄せられ、
新たなビジネスが生まれたり、
既存のビジネスが広がったりする。

または、何かを始めたり、行動に移したことによって、
さらに次のステップに進める。
これこそが、“シンクロニシティービジネス効果”なのだ。

良いビジネスを行うには、必要な要素と言えるだろう。
ビジネスにおいては、
どうやって沢山のものとシンクロさせるか、なのだ!

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ニュービジネス協議会のフォーラムでお話いただいた沖氏は、ビジイノCDにもゲストで出演していただいた。

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視点を変えれば新たな発見につながるかも。

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05/23
2016

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中島流“チャレンジの功徳”

功徳(くどく)とは、仏教用語で、
よい行為をすると、よい報いがかえってくるという意味。
ビジ達でも何度かご紹介しているメルマガ、
『鍵山秀三郎の一日一話』の中で、まさに「これだ! 」
と言いたい言葉が紹介されていた。

それが、幸田露伴の唱えた「植福」という言葉。
「植福」とは、「現世、来世に幸福をもたらす善行」のこと。

たとえば、自分の山に桜を植えた人がいたとする。
桜の木は成長するのに時間がかかるので、
植えた人自身には何の恩恵も得られない。
しかし、後世の人はきれいな桜を見ることが出来る。
この考えを「植福」と呼ぶそうだ。

現在私が北海道で展開している、Memuroワインヴァレー構想。
おかげ様で着実に一歩一歩進み出しているのだが…。

いま、10軒の農家がワインづくりに使う
ぶどうの苗の作付けに協力してくれている。
しかし実はこの苗の作付け、
すぐさま農家に利益をもたらすものではないのだ。

というのも、少なくとも3年以上経たなければ
ぶどうは収穫できず、さらに、
ワインづくりに適したいいぶどうが成るには
何年もその成長を待たねばならない。

ワインに適したいいぶどうが収穫できても、
樽で寝かせた後、
瓶内熟成して美味しいワインをつくろうとすると、
そこからまた5年、10年とかかる。

本当にいいワインをつくれるようになるには
途方もない時間がかかるにもかかわらず、
いいワインへたどり着くという数十年先にある目標のために、
農家の皆さんは協力してくれている。

結果が出るのは先であったとしても、
この人たちが一緒にチャレンジをしてくれることで、
その先の世代の人たちが、
いいワインづくりができるよう
環境を整えているということなのだ。

目先の利益ばかりにとらわれず、
その先の世代に何を残していくか考えて、チャレンジしていく。
まさに、このワインヴァレー構想も
「植福」という考え方を体現しているといえるだろう。

そしてここからが、中島流“チャレンジの功徳”の話。
この「植福」を考えチャレンジすることが、
いろいろな功徳をもたらしてくれるということ。

“チャレンジ”で得られる4つの功徳を、私なりにまとめてみた。
それは…

その1、先に楽しみができ、心にゆとりができる。
その2、チャンスがやってくる。
その3、生きた知識とノウハウが得られる。
その4、人的ネットワークがつくられる。
そして、チャレンジし続ければ、
次なるチャレンジが見えてくる。

チャレンジし続ければ、間違いなく道は開けてくる。
今後とも、チャレンジの意味あい、そして重要性を
“チャレンジの功徳”という言葉で発信していきたい!

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ワインヴァレー構想は進行中

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これがぶどうの苗だ

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すくすく育ちますように…

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“チャレンジの功徳”とは

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04/18
2016

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仕事道は発酵道へ

大豆に塩と水、そして麹菌を混ぜることで、
元の素材とはまったく違う性質の味噌や醤油が出来上がる。
米に酵母菌が働くと日本酒に、
ぶどうに酵母菌が作用すれば美味しいワインに。

元は大豆や米、果実だったものが、
どんな作用でこれほど変化してしまうのだろうか?
そのプロセスには、「発酵」が関わっている。

今回のタイトルにもある『発酵道』というのは、
以前ビジ達でもご紹介した、
寺田啓佐(けいすけ)氏の著書のタイトルである。

寺田氏は300年続く造り酒屋、
寺田本家の23代目当主だったのだが、
経営が上手くいかないストレスもあり、
病気になったという。

病床で過去を反省した寺田氏は、
これを機に一念発起し、
寺田本家の酒造りをガラッと変えてしまったという。

様々な菌が本来あるべき環境で活躍できるよう、
自然な酒造りに挑戦したのだ。
我慢の時期もあったようだが、
結果として低迷していた売上も上昇し始め、
今や寺田本家の日本酒は大人気だ。

私はこの『発酵道』を読んで共鳴し、
まさに人の生き方にも“発酵”があるのではないかと考えた。
そして、ビジネスでも発酵というプロセスを経ることで、
米がお酒に変わっていくように、
会社や人が大きく変わるのではないかと…。

例えば、ビジ達で何度もご紹介している、
石坂産業株式会社の石坂典子社長。
ごく一般的な産業廃棄物処理会社から脱するため、
作業場所をすべて建家で覆うという改革を行った。
今や働く人が生き生きし、
地域に喜ばれる“美しい”産廃処理会社となった。

ほかにも、新宿調理師専門学校の
上神田梅雄(かみかんだうめお)校長。
それまで学校として厳しい背景にあったところに、
上神田校長が改革を行ったのだ。
様々な施策や徹底した掃除の取り組みによって、
学校職員だけでなく、
学生をも変えることにつながったという。

これらの例のように、経営者が明確な理念を持ち、
アイディアある施策を実践していくことで
「発酵」が起こるのである。

発酵とは、1+1が2になることではなく、
1+1が4にも5にもなり得るということ。
(1+1が2になるのは、発酵とは言えない。)
それまでの会社や業界の常識から、
まったく違う性質のものに変化する。

すなわち、発酵のプロセスを辿ることで、
「仕事道」を全うするのだ。
中島流の「仕事道」とは、仕事を通して「プロとしての向上」、
「人間としての成長」、「組織の成長」、
「社会貢献」を実践するという考え方だ。
このように、収益を上げるだけがビジネスではないということ。

「仕事道」を全うするには、
発酵というプロセスが必要不可欠とも言えるだろう。
そしてビジネスの“発酵”には、
経営者のしっかりした哲理とアイディア、
情熱が酵母になるのだ。

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寺田啓佐氏の『発酵道』

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儲けるだけじゃない!

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石坂典子社長

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04/04
2016

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“経営の質”が見えてくる三段論法

AはBである。
BはCである。
よって、AはCである。

こういった理論を三段論法というのだが、
みなさんも学校で習った記憶があるだろう。
今回はこの三段論法により、
経営のあり方について語ってみたいと思う。

私は4年ほど、あるフィットネスクラブに通っていたのだが、
先日ついに、別のクラブへ入会することを決断した。

それまで通っていたクラブは自宅からも会社からも近く、
機具もメニューもある程度は揃っていたのだが…。
実は入会当時から不満に思っていたことがあったのだ。
(ま~積もり積もっての決断だったということ。)

その決断のポイントは、“お客様の質”。
柔軟体操用のマットのところで
長い間ぺちゃくちゃ会話する常連客たち。

耐え難い臭いのウェアでトレーニングに励む客。
ウォーキングマシンで大きな足音を立てながら
走り続ける客など…。

行くたびに不満を抱えながらトレーニングをしていたのだ。
実際のところ、客のマナーで気になる点はもっともっとあった。

それに加え、スタッフの
気のきかない対応にも不満を抱えていた。
客のマナーが悪くても、
それをきちんと注意してくれないのだ。

そして、常連客とかなりくだけた会話をするスタッフもいて、
施設全体のサービスレベルが高くなかったのだ。
はっきり言えば、レベルは低いということ。

そこで私は前述の三段論法になぞらえ、
中島流のこんな論法を考えたのだ。

 経営はスタッフの質をつくる。
 そのスタッフは客の質をつくる。
 よって、経営の質は客の質をつくる。

その事業の理念を伝え
(しっかりした理念がない場合は論外だが。)
良い教育を受けたスタッフは、当然良い対応ができるもの。
(だめなスタッフを採用していた場合は別。)

そして、良い対応と良い気遣いを受けた客は、
節度ある振る舞いをしてくれる。
ところが経営の理念や方針がしっかり伝わっていないと、
スタッフもきちんとした気遣いや
対応をすることができないということ。

以前、人生の先輩方に教えてもらったのだが、
この論法を有効活用した、こんな言葉がある。
「銀座で良いクラブを見つけたければ、
一度は店に行って、相手をしてくれる女性ではなく、
客を観察しろ」というものだ。

すなわち、“その店の質は客で決まる”ということ。
どんな客がいて、その客がどういう振る舞いをしているかで
その店の質、スタッフの質まで見えてくる。

これは今回のフィットネスクラブや夜のお店だけの話ではなく、
私たちのビジネスにおいても同じことが言える。
経営の理念が明確で
しっかり教育されていれば社員の質も良くなり、
商品やサービスも上質となる。

ひいては購入してくださるお客様の質も良くなるということ。
逆に考えれば、客層を見るだけで経営の質も見えてくるのだ。

「あそこは良いお客様ばかりだね。」
そんな風に言ってもらえる企業を目指したいものだ。

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ジムでは黙々とトレーニングしたいのだ。

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そして遂に新しいジムへと!

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良い教育を受けたスタッフは良い対応が出来る

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経営の質が客の質を作るのだ。

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03/07
2016

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人間万事塞翁が“投資”

ん!? 「人間万事塞翁が“馬”」ではなくて!?
…と思った方もいらっしゃるだろうが、
まずはお読みいただきたい。

これは、幸不幸は予想ができないという
有名な故事成語である。
先日テレビを見ていたら、まさにこの故事成語を
体現している人物が出演していた!

男子史上最年少で2013年の世界選手権金メダルに輝いた、
白井健三選手である。
(いささかこの故事成語には若すぎると思うが…。)
“後方伸身宙返り4回ひねり”という技を成功させた当時、
わずか17才1ヶ月という若さだった。

これでギネス記録をとった白井選手は、
翌年の2014年に行われた中国世界選手権でも
同じように練習を重ねて挑んだという。
その結果は、まさかの銀メダル…!
(当時はかなりショックのようだったが…。)

白井選手はこの時のことを振り返り、
金メダルを獲れなかったことが
良い経験になったと語っていたのだ。

このことによって、トップであり続けるには
常にチャレンジをしなければならない
ということに気づけたという。
つまり金メダルを獲れなかった
“不幸”が“幸”に転じたのだ!

私の場合で言えば、
株式会社クオーターバックを創業してから30数年が経ったが、
本当に様々な失敗を経験してきた。

しかし一度失敗すれば、「どうして失敗したのか」
「次はどんなチャレンジをすれば良いのか」を
知ることができる。

こうして身についた経営のノウハウは“暗黙知”となり、
次は成功率の高い選択肢を選べるようになったのだ。

ほかにも、私が経営デザイナーをやってきたなかで、
こんな経営者の話を聞いたことがある。

ついつい散財の日々を送って非常に苦しい思いをしたり、
無理な生活を続けた挙句、病気になってしまったり…。

そして生死に関わる状況での入院中、
いろいろと考えを巡らせたという。
行き着いた先が、それまでと大きく違う
あるべき姿を追求した理念経営。

人生の失敗に気づいたことで大改革を実行し、
傾きかけていた会社も徐々に戻すことができた。

実は、失敗という経験も
ある意味では“投資”ということ!
誰も失敗したくてチャレンジするわけではないが、
チャレンジこそが“投資”と言えるかもしれない。

チャレンジする前から、
失敗するかもしれないと考えるのはもったいない。
チャレンジして、うまくいかなかったとしても
それもいい経験をさせていただいたと
受け止めようではないか。

つまりこれが今回のタイトル、
中島流の『人間万事塞翁が“投資”』ということ。
例え失敗したとしても、
その経験は未来の成功につながっていくのだから。

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白井選手、あの若さで快挙!

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失敗も投資なのだ

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