これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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シナジースペシャル

02/15
2016

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ビジ達流“出もの腫れもの、ところ嫌わず”

株式会社クオーターバックを創業してから34年が経ち、
ついに私は退社することになった。
退社と言っても同じフロアに居させて貰っているので、
他の会社に移籍しただけのようなものなのだが…。

創業から今までを振り返ってみると、
タイトルのことわざ“出もの腫れもの、ところ嫌わず”を
思い出してしまったのである。

「出もの」とはおならや便のことで、
腫れものとはおできやニキビのこと。
こうしたものは時や場所を選ばずに
現れるという意味のことわざなのだが、
ビジネスに置き換えても、
禍いや思いもよらない出来事は突然やってくる。

私が1982年に起業した“クオーターバック”は、
現在までに何度も好景気と不景気を経験してきた。

1980年代後半から
1990年はじめにかけてのバブルとその崩壊。
2000年に入ってからは景気回復が見られたものの、
2008年のリーマンショックがあり、
2011年には東日本大震災…。

わずか30年の間にこれだけの
好不況の波があるわけで、
景気の上下はこちらの意図とは関係なく
やって来てしまうものなのだ。

さて、弊社の仕事の大部分は
コーポレートコミュニケーション関係に分類されるが、
実のところ月刊や季刊などの定期的な情報誌を
お手伝いすることが多い。

これらは定期的に決まった収入が見込めるため、
会社にとっては、安定した「うれしい」仕事だ。

しかし、クレームや事故などのトラブルがきっかけで、
これらの定期物が一気に消えてしまうことも起こり得る。
定期物が無くなれば、
その関連でいただいていた仕事まで
なくなってしまうことがあるのだ。
結果として、会社の大きな損失につながることもある。

だからこそ、「定期的にもらえる仕事だから…」と慢心せずに、
気を引き締めなければいけない。

先日、総務の人間と健康保険の番号の話になった。
もちろん私の番号は1番なのだが、
今年入った新人の番号を聞くと、130番近くだという。
(創業者から順番に割り振られるのだ。)

もちろん現在は退職してしまった人もいるが、
私は創業から100人を超える社員と
共に歩んできたんだなあ…としみじみしてしまった。

不況やトラブル、退職者…。
こういったものは、どんなに対処しても
避けられないことがある。
マクロ的視点で見てみると、
色々な禍いや好不況は必ずやってくるということ。

ただ、その体験のお陰で、
そのあとに良い影響があることも多いのだ。

つまりは「人間万事塞翁が馬」。
例え「出もの腫れもの、ところ嫌わず」であっても、
「雨降って、地固まる」というところにどう持っていくかだ。

「出もの腫れもの、ところ嫌わず」から何を得て学ぶか。
その発想こそが、何事においても
大事なのかもしれない。

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不況やトラブルに見舞われても…!

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いつかは好況にたどり着く

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01/25
2016

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“深化”への投資

聞きなれない言葉と思われるだろう。
“深化”とは、深く変化するということ。
(親しいという意味の“親化”でもいいのだが…
その話はまたのちほど。)

今回はそのための投資がいかに重要か?
についてお話しようと思う。

昨年から本格的に動き出した、
私の…いや十勝のワイナリー構想。
北海道十勝の芽室町にぶどう畑や醸造所、
様々な施設を併設し、情報を発信しながら
地域活性化につなげようというものだ。

この活動のための十勝里山デザイン研究所が発足したので、
先日は役員とワイン醸造アドバイザー、
さらに農家にも東京へと足を運んでいただいた。

その目的は、我々に苗を提供してくれている会社、
植原葡萄研究所(山梨だけど…。)の
植原宣紘(のぶひろ)代表に、
ワイナリー構想をプレゼンすること。

ズバリ、私たちのワイナリーに適した
ぶどうの苗づくりをお願いしに行ったのだ。

というのも、北海道の十勝は日高山脈の東側にあり、
冬にはマイナス20度、いや
25度((>_<;))にもなるほど寒い地域。

これまでは、一般的なヨーロッパ品種の
苗の越冬は難しかったと聞いている。
しかし温暖化と技術の向上によって
越冬が可能なのでは…と思い、
ヨーロッパ品種にもチャレンジしようということになったのだ。

苗の本数を確保するのも、寒さに強い苗を入手するにも、
植原葡萄研究所の協力が必要不可欠。
「そんなものはメールや電話で注文すれば済む話では?」と
思う方もいるかもしれない。

しかしそのような関係では、
これからのワインヴァレー構想において、
いい未来を作り出すことはできない。

例え移動費含め様々な経費がかかったとしても、
十勝里山デザイン研究所の取り組む姿勢、
将来への期待値を伝えたいと思った次第だ。
これが関係の“深化”ということ。

さらに大里綜合管理株式会社や
ワイン輸入会社であるミリオン商事株式会社に伺い、
視察や懇談会に参加。

そして上京した人たちにも、
その思いの“深化”を期待することに…。
芽室町出身の人たちでつくられた
“東京芽室会”にお邪魔し、
ワインヴァレー構想をプレゼンしてきたり、
東京国立博物館のワイン展にも足を運んだりなど、
充実した時間を過ごすことができた。

このような活動は、既につながりのあるものを、
さらに深い関係にしていく行為。
それが冒頭でお話した中島流の“深化”であり、
なかなか目に見えず数値にも現れにくいもの。

物事が上手くいくためには、関係の深化が欠かせない。
もちろん人間関係の“深化”だけでなく、
知識、ノウハウの“深化”も重要だ。
すべてをひっくるめて、
“深化”というキーワードが大切になってくる。

つまり“深化”によって物事が良い方へ流れ始め、
人々のエネルギーは目的に向かって集約していく。
すると相乗効果がどんどん現れるということ。
“深化”への投資なくして、目標の実現はない!

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ご協力ありがとうございます!

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植原宣紘氏と

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東京芽室会

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01/12
2016

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思い立ったが吉日イズム

「思い立ったが吉日」
これは、何かやりたいことを思いついたら、
日を選ばずにすぐに行動に移しなさいという意味のことわざだ。

「思い立ったが吉日」を実践し、すぐに行動に移すことを、
中島流では「思い立ったが吉日イズム」と呼ぶ。

先日ビジ達でご紹介した、ロードバイクの
“Bianchi”のコラムは読んでいただけただろうか。

私は日々、自転車で移動することが多いのだが、
今までは大手ブランドのチェーン店で
買ったものを利用していた。

ところがその自転車、見て呉れはいいのだが、
大量生産だけあって長持ちしないのだ。
先日まで愛用していたアルミのバイクは
タイヤに亀裂が入ってしまい、
3年と持たずに買い換えることに。

よく言う話だが、経済効率を求めた商品やサービスは、
どこかに問題が起こってくるということ。
そこで、もうチェーン店での購入はやめにしようと、
自転車専門店のドアを叩いた。
神楽坂をランニングしているとき、
度々興味を引かれていたお店だ。

そこで出会ったのが“Bianchi”!
その格好良さに即決し、
お店の人も付属部分の調節に一時間程度で対応してくれて、
夕方には引渡してもらえたというわけ。

思い立ったらすぐに専門店へ向かい、
数時間後には神楽坂を
“Bianchi”で走ることができたのだ! (ワーイ!)

また、私がこのところ話題にしている
北海道十勝でのワイナリー構想でも、
「思い立ったが吉日イズム」の良さを
実感する出来事があった。

私のワイナリー構想とは、芽室町上美生に
ぶどう園とワイナリーを設置し、
そこを拠点としてさまざまな情報を発信しながら、
地域活性化につなげようというものだ。

昨年の12月、この計画に取り組むNPOの
研究会設立イベントが急遽行われることになったのだが、
そこで著名人の応援ビデオメッセージを作ろうと思い立った。

開催まで10日ほどしかなかったのだが、
なんと3名もの方々から
応援メッセージをいただくことができた!

まずはイタリアンレストラン、
アル・ケッチャーノの奥田政行シェフ。
そして服部学園の服部幸應氏。
最後にDDTプロレスリングの高木三四郎大社長である。

年の瀬で皆様お忙しいかと思ったのだが、
連絡してみないことには何事も始まらない。
結果的に素晴らしい応援メッセージをいただくことができた。

このように、「思い立ったが吉日」と信じて行動してみると、
間違いなく良い方へ動くのだ。

やらずに諦めるなんてもったいない!
やってみてから諦めろ!
(やってみるとそのほとんどが
諦めなくていいことになるわけだが…)
私はそう確信している。

行動すれば次にやるべきことや相手の反応が見えてくるし、
難しそうに思ったことでも、
Challenge & Challenge & Challenge!
10個チャレンジすれば、
7個から8個は上手くいってしまうものなのだ。

これはビジネスにおいても人生においても同じ。
「思い立ったが吉日」を実践すれば、
新しいことにもどんどんチャレンジでき、
成功した体験もたくさん積めるようになる。

ズバリこれが「思い立ったが吉日イズム」!
とにかく、未来を明るくしてくれるのだ。

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お気に入りの“Bianchi”

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こちらも「思い立ったが吉日イズム」で購入したメガネ

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12/07
2015

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実践が先か、ノウハウが先か

卵が先か、鶏が先か。
なんて言葉があるように、
経営において“実践(実践しながらノウハウを構築するのか)”と
“ノウハウ(一般的な経営ノウハウを持って事に当たるのか)”
のどちらを優先するべきかに悩む人もいるかもしれない。

私自身、クリエイティブの会社を経営して33年経つが、
経営だけでなく経営デザイナーとして
コンサルティング活動を行う中で、
同じようなことを思い浮かべたことがある。

そんな中で私がたどり着いた答えは、
“実践”と“ノウハウ”のどちらかを優先するのではなく、
双方を活用して使い分けることが大切だということだ。

この考えは、現在取り組んでいる
「芽室ワインヴァレー構想」におけるまちづくりでも実感している。
現在、北海道の十勝にある芽室町にて、
ぶどう園とワイナリーを設置し、
そこを拠点としてさまざまな地域活性化に
繋げる活動を行おうとしている。

ここではぶどうやワインをつくるだけでなく、
その地域のまちづくりもお手伝いしようとしているのだが、
そこで得た情報を“里山デザイナー”として
多方面に発信していこうとしているのだ。

ここで得た情報やノウハウは、
他の地域のまちづくりにも活かされる。
まさに、まちづくりの実践と、
“里山デザイナー”としてのノウハウの発信という
双方のキャッチボールがより奥行きのある情報となり、
多方面に効果をもたらしていけると思うのだ。

このように、実践で得た情報をノウハウとして活用し、
更なる実践へとつなげることで、その効果は一部に限らず、
さまざまな方面へ広がっていく。
この相乗効果こそ、中島流の仕事術の真骨頂だといえるのだ。

今回、地域活性につなげるためのまちづくりを
中島流に“里山デザイン”として取り組んでいる
(ワイナリー構想もそのうちのひとつだ)。
いまいくつかの企業が取り組んでいるような、
“里山”を活かしたビジネスは、
これからの日本にますます求められていくだろう。
だからこそ、ビジネスにおける里山の活用を提案する
“里山デザイナー”として、
さまざまな実践とノウハウによる相乗効果を広げていきたい。

卵が先か、鶏が先か。
どちらが先でも後でもなく、新しいチャレンジでは、
常に実践とノウハウの構築のキャッチボールが大切だ。
この相乗効果を生かさずして、
これからの地域の活性化はないのだ。
芽室ワインヴァレー構想に乞うご期待!

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地元新聞にも紹介されたワインヴァレー構想

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実践とノウハウで相乗効果を生む!

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相乗効果を地域活性につなげよう

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11/24
2015

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ビジネスのティッピング・ポイント

「ティッピング・ポイント」という言葉をご存知だろうか?
直訳してみると「傾く(=tipping)点(=point)」となる。

それまで小さく変化していたある物事が、
突然急激に変化する時点を意味する言葉のこと。
このところ、このティッピング・ポイントといえる
事例をいくつか耳にしたのだ。

調べてみると、
一番わかりやすい事例として紹介されているのは、
ニューヨークの犯罪発生件数について。
30年ほど前のニューヨークの地下鉄といえば、
壁は落書きだらけで、ゴミが散乱していた。
そして入り口は薄暗く、とても怖い空間だったのだ。

そんなこともあって犯罪数も多く、
危険な街としてのイメージが強かったのだが、
あるときを境に、犯罪発生件数は大幅に減ったのだという。

なぜなら、落書きを徹底的に消す「クリーン・アップ作戦」や、
無賃乗車を徹底的に取り締まる活動が開始されたからだ。
まさにこの施策が「ティッピング・ポイント」となったといえるだろう。

最近「ティッピング・ポイント」を感じたのは、
先日お会いしたメゾンカイザーの代表である
木村周一郎氏から聞いた話だ。

メゾンカイザーでは、
フランスの伝統的な製法でつくった
天然酵母パンを販売している。
こだわりの展開をしているパン屋だが、
オープン当時は100本焼いたバケットが14本しか売れず、
残ったバケットは街頭で試食として配っていた。

数ヶ月経っても1日に売れるのは10数本で、
厳しい状況が続いていたそうだ。
しかしあきらめずに続けたその行動が、
半年後のクリスマス・イブ、ついに実を結ぶことに。

なんと、最初は14本しか売れなかったバケットが
急に500本以上も売れたのだ!
(このクリスマス・イブを境に、
順調に売れるようになったのだとか)

メゾンカイザーにおいての
ティッピング・ポイントが現れたのは半年後だったが、
このポイントがいつ現れるのかはわからない。
あるタイミングで、急にやってくるのだ。

例えば、鍵山秀三郎氏が
30代前半から始めたトイレ掃除や街頭清掃。
始めは鍵山氏1人で行っていたというが、
ちょうど10年経った頃、
社員が1人、2人と一緒に清掃するようになっていった。
そして20年経つと、外部の会社の人々が、
鍵山氏の会社に視察体験に来るようになったという。

ビジ達でもおなじみのパン・アキモトでも、
最初はパン缶がなかなか売れなかったというが、
あることがきっかけで販売数を延ばしている。
先日もご紹介した天狼院書店も、
そのときが訪れるのを待っていたかのように、
継続していた出来事があるタイミングで
ティッピング・ポイントを迎えている。

ビジネスにおいて、
このティッピング・ポイントは
とても重要なものだといえるだろう。
ある一定のレベルに加え、
何らかの仕掛けも必要だと思うが、
我慢を続けて徹底する意識が重要なのだ。

しかし、ティッピング・ポイントが訪れる前に
諦めてしまう人も多いことだろう。
もちろん、いつ訪れるかなど誰にもわからないのだ。
だからこそ、自分のビジネスを信じて進めていき、
できることをしっかりとやり続ける。

それこそが、ティッピング・ポイントを
呼び寄せることにつながるだろう。

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メゾンカイザーの木村周一郎氏と

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1人で始めた行動が、時間をかけて周りに広がっていく

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