07/24
2017
『どんなマイナスもプラスにできる 未来教室』石坂典子・著
ある日、私のデスクの上に
見慣れない黄色い表紙の本が置いてあった。
なになに、タイトルは“未来教室”??
そしてオビにはあの石坂典子社長の顔写真が…
(へぇ~、もう次なる新刊を出したんだぁ~!)
今度は一体どんな内容なのか!? と早速読んでみた。
すると、会社を立て直すまでのプロセスではなく、
“マイナスをいかにプラスへ変えていくか”という
社長になってからの石坂氏の考え方を描いた、
今までと一線を画す内容だったのだ!
印象的なのは
「産業廃棄物処理を社会に必要な仕事にする」という石坂氏の想いだ。
会社を継ぐとき、石坂氏は
「どうしたら地域の人々に求められる会社になるか」を考えた。
そして、産業廃棄物処理という仕事を、
ゴミを資源に再生し、環境を守る仕事だと捉えなおした。
そして、こんなゴミ問題の捉え方も…。
一見元気な人でも、その人の排泄物を見れば病気かどうかがわかる。
社会も人と同じで、社会の排泄物であるゴミを見れば、
いまどんな問題が起こり、
未来にどんな深刻な課題となって現れるがわかるのだという。
つまり石坂氏は、ゴミを見ながら未来を想像しているのだ。
たとえば、プラスチックのゴミは適切な処理をしないと
自然に帰らず海へたまりつづけ、
それを魚が食べて深刻な被害になろうとしている。
このような状況になっているのも、
つくる側の人間が、廃棄後の未来、後処理まで考えない
社会の構造に問題があるのだと石坂氏は指摘する。
石坂産業がいま目指しているのは、
リサイクル率100パーセントのサステナブルな資源再生。
そのために、石坂氏は「つくる側」であるメーカーと
協力関係を築こうとしているとのことだが、
このように具体的かつ実効的に石坂氏が動けるのは、
なりたい未来像をしっかり描けているからこそ。
「まずは、実現したい未来を思い描いてください。…
…未来を描いて、行動を選択することで、現実がぐぐっと動く。
そのとき、想像もしなかったパワーが
自分のなかにあることを発見するでしょう。」
これはこの本のプロローグのことばだが、
そんな石坂氏だからこそ、難関を突破していくのだろう。
そしてこの度就任していただいた
「里山と生きる協会」会長としても、
素晴らしいリーダーシップを発揮してくれるに違いない!
“石坂社長、期待してま~す!”