02/26
2018
「五輪五常」の姿勢が美しい
「歩夢(あゆむ)が1440をしたことで自分を後押ししてくれた。
歩夢には感謝しているよ!」
とインタビューでしっかり言葉にしてくれたショーン・ホワイト選手。
まずは、平野歩夢選手がフロントサイドダブルコーク1440の連続技に成功!
その得点、95.24点。すばらしい!
この時点で絶対王者のショーン・ホワイト選手は94.25点の2位。
アメリカ開催のワールドカップで100点満点をたたき出した実績まで持つ、
まさにレジェンドのショーン・ホワイト選手。
後は3回目の試技を残すのみ。
(まぁ、これで歩夢の金は70%は堅いと思っていたわけだが…)
ということで、ラストの試技でショーンは歩夢に対抗して、
自分を病院送りにしたダブルコーク1440の連続技にチャレンジ。
そして97.75点をマークし、トリノ五輪、バンクーバー五輪に続いて
3つ目の金メダルを獲得することになったのだ。
そして、冒頭のコメントとなったわけだが…
勝者は自分のことだけにとらわれず相手を讃えられるかどうか!
ここに、その人の人間性が見えてくるのだ。
スピードスケート女子500メートルで
金メダルを獲った小平奈緒選手は、銀メダルに終わった
韓国の李相花(イ・サンファ)選手の肩を抱きしめ声をかけた。
3連覇がかかっていた李選手の気持ちを察しての行動だったようだ。
今回の冬季五輪でこれらの光景を観て思い出すのが、
1964年の東京オリンピック男子柔道無差別級での決勝戦。
オランダのへーシンク選手と神永選手による決勝の戦い。
残念ながら神永選手は袈裟固めによりしっかり負けてしまうのだが…
へーシンク選手は主審からの勝ち名乗りを受けても
勝者としてのポーズを取らず、まずは、敗者の神永選手に寄り添い讃え、
そして、観客席に向け2人で感謝のお辞儀をしたのだ。
この姿、この姿勢は対戦相手にとっても、
どちらの出身国にとっても、いや誰から観ても“美しさ”を感ずる。
そして、地球規模の祭典であるオリンピックの意義をも感ずるのだ。
まさにこれが“五倫五常”の「仁、義、礼、智、信」の真髄といえるだろう。
中島流では、オリンピックにおけるこの美しい姿勢を
“五倫五常”あらため「五輪五常」と呼ぶことにしよ~っと。
私たちのビジネスにも、この五常の姿勢を常に活かしたいものだが…
これがその会社や人の“徳”につながるんだなぁ~。