これからの選ばれるビジネス!

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選ばれるビジネス

10/18
2021

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Think Global, Act Local ”自分事化”が選ばれる

先日のリーダーズセミナーにて石坂産業の石坂典子社長に
登場してもらった。
本来であれば石坂産業を訪問し、社内や施設見学を
しながら直接お話を聞くはずだったのだが・・・、
緊急事態宣言中でZOOMでの開催となった。

石坂社長は、環境問題や気候変動を自分達の組織に
どのように落とし込むか、自分達の企業課題とするかを
語ってくれた。
産業廃棄物の処理業者として、モノづくりの生産者と共に、
生産過程の見直し等にも取り組んでいるという。
それによりリサイクルを可能にしたり、
より効率的で環境に負荷をかけないモノづくりを
実現できることに。
これら自社の存在理由を明確にし、
社会課題を“自分事化”をすることの大切さを語ってくれた。
まさに、“Think Global, Act Local”ということ。

話は変わり、先日ビジ達でも紹介したイーロンマスク。
イーロンが人類を火星へ移住するために起こした“スペースX”は
今や、民間宇宙開発ではボーイング社などをさしおいている。
NASAも米軍も“スペースX”をコスト、技術力の両面
で認めているという。
皆さんご存知の“テスラ”も地球環境の悪化をくいとめるのが
目的だ。
化石燃料を使わず、世界のCO2排出量を低減させるための
EV車開発。
テスラのEV車は、パソコンで使用している
汎用リチウムイオン電池をたくさん並べている構造。
イーロンは、2014年には
「EV車が普及するならテスラはつぶれてもかまわない」と
発言し、EVに関する特許を無償公開した。
公開することで多くの企業がこれらのEV特許を使っての
EV車開発となり、より早いCO2削減が見込めることとなる。
自社の利益より地球環境悪化を食い止める
ことを優先してのことなのだ。

この両社は Think Global, Act Local.
の実践をしている。
中島的には、Think Long lenge, Act Tomorrow.も加えたいが・・・。
Globalな課題を未来の孫子のことも考え行動し、
Localでどう明日から行動していくか。
SDGs的にはサステナブルな地球環境をつくるために、
どう行動するかということなのだ。
SDGsの17項目に固執せず、
現実にある社会課題にどう取り組むかなのだ。
すなわち、どう社会課題を“自分事化”とするか。
“自分事化”は、経営者としてだけではなく、
社員、スタッフ一人一人にも促していかねばならない。

本当に、時代は待ったなしとなった。
どの会社も、どの個人も今の地球規模での社会課題を
“自分事化”しなければならない。
石坂産業や、テスラ・スペースXのように、
“自分事化”した会社が選ばれるということなのだ。

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自社の利益より地球環境優先

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09/06
2021

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真夏の作業現場の救世主“空調服”

“ファン付き作業服”(空調服)をご存知だろうか。
左右の腰のあたりにファンがついていて、
ファンが廻ると風で服がふくれ、
送られた風が服の中を通り、身体の熱を首筋から逃がすしくみ。
真夏の作業現場でも涼しさを感じる画期的な商品だ。

先日NHKの“逆転人生”で紹介されたのが、
株式会社セフト研究所の空調服だ。
弊社が、ある企業の月刊情報誌を
制作していた時に、この株式会社セフト研究所を
取材させてもらったことがあり思い入れがある。
10数年前のことだ。

まだこの商品を開発してそれほど経っていない頃で、
もちろん今ほど売れていなかった。
「売れればいいですね」と言って取材を終えた覚えがあるが・・・。
(このファン付き作業服があたりまえになるのは
難しいだろうなぁ~と思っていた)
ということもあり、真夏の暑い時期に作業をしている
人たちがこの空調服を着ているのを見ると嬉しくなる。

自宅近くの作業現場でこれを着ている人がいて、
ある時、その空調服について尋ねてみたら、
「これ、一度着ると脱げませんよ」とまで言っていた。
なんだかうれしく思い写真を撮らせてもらったわけだ。

このように、私が空調服をあちこちで見るようになった
そのタイミングでNHKの「逆転人生」にとり上げられていた。
私が取材した時は、残念ながら、会長の市ヶ谷氏には
会えなかったのだが、その際に、もうひとつ自信を持って
「売れる」と言い切れていなかった理由はもしかすると
裁判を抱えていたからかも?と番組を観て思った。

取引先から特許侵害で訴えられていたという。
数年後、裁判で勝利し、多くの人たちにファンつき作業着が
拡大していったようだ。
開発に時間とお金をかけた市ヶ谷会長にとっては嬉しい事だろう。
私も経験があるが、中小企業にとって、そして
経営者にとって裁判をかかえながら
ビジネス展開をするのは本当に大変なことだ。

NHKの“逆転人生”には石坂産業の石坂社長も出演したことあるし
八木澤商店の河野社長も出演した。
石坂産業は所沢のダイオキシン問題で、地元から「出ていけ」
とまで言われたが、地元では自慢の企業へと成長した。
当時、陸前高田にあった八木澤商店は東日本大震災で
大切なもろみも建屋ごと流されたが、
たまたま釜石市の水産技術センターに預けていたのが
残っていたのだ。
そのわずかなもろみから代々続く醤油を復活させたという。
両者とも私の月刊CDやラジオ番組にも
出演してもらい“逆転劇”を語ってもらった。

企業経営をしていると、闘わねばならないことも
時にはでてくる。
そういう不遇の時代を生き抜き、
何度も何度も起き上がってくる
中小企業には、“日の目”を見てほしい。

不遇の時代を経て、空調服があちこちで認められて本当に
良かったと思う。
皆さんもあちこちの作業現場で
“空調服”を確かめてみてほしい。

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一度着ると脱げない快適さ

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08/16
2021

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カットりんごの自販機は“動中の工夫”から生まれた!

“カットりんご”の自販機を見たことあるだろうか?
この1~2年の間、地下鉄の駅で度々見て
気になっていて、ついに買ってみた!
なぜ気になっていたかと言うと、
フルーツの自販機は新しいし、
すでに食べやすいようにカットされているところが面白い。
また実際に買っている人を見たことがなく、
これは売れているのだろうか?と思っていたから。

私が買ったのは“とろーりはちみつ&生りんご”で価格は240円。
ニュージーランド産純粋クローバーはちみつを使用しているという。
蜂蜜が別袋になっていて、カットされたリンゴにかけて食べるもの。
シャキシャキ感があって新鮮なリンゴだった。

さて、この商品の正式な名前は“アップルスィーツ”。
「青森のりんごの厳選された美味しいりんごを使用しており、
おいしさを保つためにカルシウムとビタミンCを使用した
独自の製法でりんご特有の変色を防止し
サクサクの食感を保っている。
保存料・着色料は使用していない」と説明書きがあった。

私が買った商品の他には、皮なし200円、皮あり200円、
アップルジュースも自販機にあったような・・・。
神戸に本社があるエム・ヴイ・エム商事株式会社が
この商品を企画、販売している。
この会社は他にも新鮮で安全な果物や野菜を
日本はもちろん海外からも調達して
販売しているという。

卸屋さんだったのようだが、B to Cへの展開をしたのがこの自販機。
まずはフルーツをスナック感覚で食べてほしいとの思いで
2009年から販売。
最初は“カットりんご”をスーパーやコンビニに中心に販売したが、
なかなか思うように売れず、社内のブレストで出た、
“自販機にしてみては?”を活かして
2011年に自販機で販売開始。
今は首都圏、大阪都市圏の15箇所の駅で販売しているという。
10年やっているということはそれなりに売れているのだろう。

このカットりんご販売も“動中の工夫”からここに至っている。
カットりんごを袋詰めにしてみたがなかなか売れない。
試行錯誤して売り場を変え、
りんごが変色しないような商品開発。
サクサク感・みずみずしさの追求も・・・と
とにかく“工夫”。
自販機の開発も大変だったと思うが
商品の見せ方や、蜂蜜をつけたりとか、
白隠禅師の“動中の工夫”が見て取れる。
まずはやってみて、やりながら次なる課題に向けて工夫。
そのくり返しが新たな市場の創造につながっていくわけだ。

秋になると梨やぶどう、柿の販売も検討していると聞く。
その先には人気の自販機になっているかもしれない。
私たちは“動中の工夫”ありきで、
新たなチャレンジをしないことには、
次なるステージはやって来ない!?

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シャキシャキ感があって新鮮

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07/26
2021

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“サクラマス降海理論”で日本に気づけ!日本を活かせ!

約1年前に“サクラマス降海理論”を発信したのだが、
意外と評判もよく、セミナーや講演会にて
お話をさせてもらっている。

先日、大学生を対象にお話をする機会があり、
“サクラマス降海理論”を語ったところ、
「日本のローカルビジネスはもうダメなのか?」
との質問があった。

そうではなく、淡水にいたヤマメが大海原を旅して、
大きなサクラマスとなるように、
これからのビジネスは、日本国内を対象にし
留まっているのではなく、
地球規模でも活躍できるよう、世界ルールに合わせて
するように展開していくべきという理論だと説明した。

大海原に行く時は世界の“デファクトスタンダート”を
意識した発信や販売展開をしないとうまくはいかない。

例えば、「鬼滅の刃」は世界中でも上映され、
日本歴代1位の興行収入となった。
多くの人に受け入れてもらえるよう、
デファクトスタンダート化した情報発信や売り方をしたわけだ。

新日本プロレスの“新日本プロレスワールド”は今や世界中の
人が観ている。
その理由は技も巧みで、様々な魅せる飛び道具が
ウケてるという。
これはサブスク化されていて毎月999円で視聴でき、
世界の多くのプロレスファンに喜ばれている。

10代でメジャーデビューした
SASUKEやDOULについて少し前に発信したが、
業界の大人たちに頭を下げることなく、
YouTubeやSNSを活用し、自分達でプロデュースし
世界に発信しているのも、“サクラマス”的事例であり
デファクトスタンダート化した例と言えるだろう。

小さなヤマメが大海原に出て
大きなサクラマスになり戻ってくるように、
日本の企業の日本的ビジネスでも、
大きな商いにするやり方があるということ。

それは、
1.日本人の精神・価値感
2.日本の立地、日本の四季、
3.日本の文化・歴史
4.日本の食・産物
5.日本の技術、日本の建築
6.日本のクリエイティビティ

これらをベースにして、
観光や日本食、日本酒、陶器・磁器
織物、アニメーションや物語、歌舞伎、祭り、イベントなど
日本独自のモノやコトの要素を
世界に向けて売っていこう!
発信の仕方、コミュニケーションの仕方、
PRの仕方や売り方をデファクトスタンダートに合わせて
いけば勝算があるということ。。

“サクラマス降海理論”を活かし、
世界とのコミュニケーションの仕方を覚え、
自社の活かし方、自社製品の売り方を
編み出していけばいい。
“日本に気づき、日本を活かして”、
ビジネスを展開していこう!
というお話でした。


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日本には武器がたくさん!

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“日本に気づき、日本を活かして”、 ビジネスを展開していこう

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06/21
2021

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“PRONTO”が34年目の大転換!

皆さん“PRONTO”を利用したことがあるだろうか。
先日、銀座のコリドー街を歩いていたら、今までとは違う
新しい“PRONTO”に出会った。
まずロゴが違う、店内の雰囲気が違う。
そして、店の人のユニフォームが違う。
表には美味しそうなスイーツの看板もあり、
今までよりおしゃれな空間になっていたわけだ。

“PRONTO”は大都市中心に約320店舗展開されている。
サントリーとUCC(上島コーヒー)が
資本を出しあい、同じ店で、昼と夜のサービが異なるので
当時は“二毛作ビジネス”と言われた。
17時までは喫茶タイム。
その後はカウンターにお酒が並ぶバータイムとなるので、
“二毛作”と名付けられたというわけ。
今年で、34年目ということで、なんと33年間も変わらない形態で
営業していたことにも驚くのだが・・・。

実は私が経営者の勉強会“アルファクラブ”を起ち上げたのが1993年。
定例セミナーの二次会で、知り合いのビルオーナーが経営していた
“PRONTO”を利用していたこともあり、
なじみが深く懐かしく感じる。
あれからかなり時は経ったのだが、
“PRONTO”は変わらなかったのだ。

その“PRONTO”がついに大転換を図ったということ。
大転換の理由は、コロナ禍により、
「誰のための、何屋なのか」を再考したという。

それは、前回の緊急事態宣言が解除されても、
お客様は戻ってこなかったことにもよる。
もしかすると、コロナが収束してもお客様は戻らない可能性もある。
であれば、しっかり改革しようということで
今回の“34年目にしての大転換”に至ったという。

そして、今までの二毛作ビジネスは変わらずに、
新業態“キッサカバ”、(喫茶酒場)とポジショニングし
かなりイメージチェンジした。
昼間のカフェスペースでは、
若い女性に人気のスイーツを豊富に提供し、
仕事場としての機能も・・・。
夜になるといかにも“酒場”っぽい雰囲気の演出に。
今回の改革で、昼夜の違いをはっきりさせたのだ。

さて、この新しい“PRONTO”からの学びだが、
コロナ禍で“人々の動き”、“働き方”、“時間の使い方”、
“飲食店の選び方”も変わってきた。
ということで、変わった先の常態が
“ニューノーマル”として定着することは
避けられないだろう。
もう以前には戻らないのだ。

そして、今、新しい時代の“すで起き・未来”が
あれこれ見えてきている。
すなわち、“ちょっとだけデジタル化”
すればいいということではなく、
“ニューノーマル”に適した革新をしていかねばならない。
新しい時代に合わせたビジネスのあり方が求められるのだ。
私たちのビジネスのこれからについて34年目の大転換をした
“PRONTO”を見て感じた次第。
あ~残念ながら緊急事態宣言中は、“キッサカバ・PRONTO”の
暖簾を見ることはなかった!!

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“PRONTO”を利用したことがあるだろうか

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新しい“PRONTO”に出会った

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ロゴが違う、店内の雰囲気が違う

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