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ファインスピリッツキーワード

01/14
2020

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五木寛之氏の“成長的下山思想”

2020年1月1日版の日刊ゲンダイを手に入れたところ、
五木寛之氏が「成長的下山」というタイトルで
特別寄稿されていた。

約8年前に、五木寛之氏は「下山の思想」を著し、
私はその時にもビジ達で紹介した記憶が・・・。

その書籍では、
「日本にとって再生の目標はどこにあるのか。
再び世界の経済大国を目指す道はない。
敗戦から見事に登頂を果たした今こそ、
実り多き下山を思い描くべきではないか。
下山とは諦めの行動ではなく、新たな山頂に登る前のプロセス」
と書かれていた。

成長神話の呪縛を捨て、人間と国の新たな姿を示す思想として
世間からも注目を浴びたのだ。
(私も“まさに”と思った次第)

そして、今年正月の「成長的下山」には、
「人類の歴史が始まって以来の超高齢化社会となった。
夏目漱石がロンドンに留学した明治の頃は日本人もイギリス人も
アメリカ人も平均寿命は40歳台であった。
宇宙への進出も、AIの普及も驚異的だが、
“人生50年”が“人生100年”に変わることに比べれば、それらは
物の数ではない」と。

かくいう五木氏も1932年生まれなので今年で88歳、米寿だ。

五木氏曰く、人生は前半の成長期と後半の後退期が必ずある。
永遠の成長などない。登山して下山する。これは国も事業も
人間も同じだと。
(おっしゃる通り!)

昭和は登山の時代、平成は頂上でのしばしの憩いの時、
そして令和は、“成長的下山”の時代だという。
登る時は成長期であり、下山する時は成熟期だと。
下山の時代こそ文化は成熟する、
人間も成熟した精神は下山の時に宿り、
その時も“成長”だと言っているのである。

すなわち、“どのような下山をするか”がテーマであり、
成熟に向かう“成長的下山“を目指すべきだとのことだ。
(私ももしかしたら、成熟の時を迎えているのだろうか!?)

そしてこんなことも書いてあった。
“成長的下山“とは、
安い車を無数に作るより、超高価な車を少なく生産。
巨大な施設を建設するより小さくて価値ある製品の開発等々…。
商品よりも技術そのものが価値を持つ時代。
そして芸術やセンスのあるアートが大切な時代であるとのことだ。
(まさに“美意識“の時代と言っているわけだ)

さすが五木寛之氏。
氏ならではの示唆に富む思想だ。
私もこれからの時代、このような思想であり価値観を意識し、
常に動き続けるビジネスをしっかり捉え、
ビジネスの達人を発信して行こうではないか!

ちなみに、私が数年前に開発した
“BIZパラダイムシフト75”であるが、まさに五木氏の
「成長的下山」を表現している概念図なのだ。

もしかしたら五木氏も“ビジ達”を読んでいるのかもしれない!?
(そんなわけないか!?)


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五木寛之氏の成長的下山

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成長的下山の概念図はこうだ!

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01/06
2020

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サイエンス経営から“美意識経営”へ

私が創業したクォーターバックのコーポレートサイトには
“Challenge is Beautiful”と掲げられている。
まさに美意識を発信していく会社だ。

このビジ達で、今の時代は“美意識”が大切に
なってきたと度々紹介している。

中島流のパラダイムシフト75では・・・、

享保の改革 1716年から1730年頃にかけて、
8代将軍徳川吉宗主導によって行われた幕政改革。
これは江戸幕府が開かれて百年以上が経過し、
財政の立て直しが必要になって起こったこと。
社会にも腐敗が起こり、改革が求められたのだ。

その75年後、吉宗の孫にあたる松平定信が
主導して寛政の改革を行った。
田沼意次が乱れた政治を行い、一揆や打ち壊しが頻繁に起き
役人の賄賂も横行したことで、改革が必要となったのだ。

これらは、その時代のリーダーたちの倫理や道徳を含む
“美意識”がなくなり、
制度改革をしない限り、幕藩体制維持が危機に陥るとの
ことから行われた改革。

その後75年後の明治維新は、これらの改革とは
意味が違う改革だったが、
その75年後が終戦。
復興をテーマにそこから、様々なビジネスが生まれてきた。
経済成長はめまぐるしく、人々は豊かになったが、
一方、経済格差も拡がってくることに。
そして今、美しくないビジネスも増えてきた。

ひとつのパラダイムが長く続いてくると、必ず淀みが出てくる。
目先の利益を優先する経営者たちが、グレーゾーンにて
事業を展開するようになる。

すなわち、このところの、分析的、論理的経営を
重視する“サイエンス経営”(この言葉は私が名付けた)
をすると“美意識”をなおざりにしてしまうのだ。

現状、経営の価値観を中島的に数字で表すとすると、
サイエンス経営が「8」で美意識経営は「2」しかない。
すなわち、数字ばかりを追いかける経営をした結果、
様々な問題が発生し、格差も拡大してきたということ。

これからは“サイエンス経営”から“美意識”を意識した経営、
すなわ比率で言うと、5対5 くらいにに
しなければいけないのだ。

いまや、美意識経営は、ブランド、商品・サービス、
マーケティング、ビジネスモデル
人材育成にも影響を与える。
当然CSRと言われている社会貢献活動も含まれる。

サイエンス経営で数字ばかり追うと、社会から選ばれる
会社にはならないのだ。
これからは“美意識経営”が選ばれる時代がやってくる!

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美意識、持ってますか!?

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12/02
2019

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パラダイムシフトだからの“Fine Keyword 7”

このところ新しい団体から講演会の依頼が来ている。
そこで改めてこの半年ほどの間に提案した
キーワードを整理してみた。

下記のキーワード7個は、“時代の変わり目”だからこその
提案であるので、ぜひ意識し、実線してもらいたい。

1. 商流革新
  “金・物・人・情“とも発信した。
  お金の流れ・物の流れ・人の流れ・情報の流れ全部が
  変化するこの時代にあってどうこの流れにのって
  流れをつかむかが大事。

2.Think Global. Act Local.
  Think Long range. Act Tomorrow
長年使っているキーワードだが、今こそ
マクロ視点で見ることが求められている。
  地球規模の視点を持ちながらもロングレンジによる
時系列でも見て優先順位をつけて行動ということ。

3.HowからWhat&Why へ
  50歳以上のオールドタイプの人達は“どのように”
という “How”を優先するが、ミレニアム世代では
目的と意義、すなわち“WhatとWhy”を優先する。
これからの時代を担うミレニアム世代への対応が求められる。

4.リーダーの”美意識”
  左脳的発想、すなわち理性的、論理的発想だけでは
これからの時代は渡っていけない。
経営にも「真・善・美」に表される「美意識」が
必要だ。

5.上下のリーダーシップから、前後のリーダーシップへ
  New leadership-ism とも言う。
  ミレニアム世代の人達がこれからの経済の主導権を握っている。
  従い、それより上の人達は若い人達のフォローをして若い人達に
  委ねることをしないとこれからのビジネスやプロジェクト
はうまくはいかない。

6.Japanese UP-CYCLE
(高付加価値経済化)
 RPA・AI・ICTを駆使する時代では、同じモノやサービスに
とどまっていてはダメ。新しくて独創的な
高付加価値のあるモノやサービスを発信すべき。

7. Connecting the dots
  これはステーブン・ジョビズから学んだキーワード。
すなわち人生の通過点で“点を打っていく”ことが、
後々活かされる。
すなわちチャレンジしてdotを打っていくことが大事。

これらのキーワードを実践すれば、間違いなく時代の
流れをつかむことができる。
この混沌としている時代にあって
流れをつかみ、流れにのっていかねばならない。

この7つを実践することが、
Grab the flow, Go with the flow
つまり、流れをつかみ、流れに乗るということなのだ!

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これらキーワードを実践して、時流をつかもう

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11/25
2019

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求められる経営への“美意識”

山口周氏著の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』には、
「分析、論理、理性に軸足をおいた経営、いわば
サイエンス重視の意思決定では、今のように複雑で不安定な
世界においてビジネスの舵取りをすることはできない」
と書かれている。

「論理的・理性的な情報処理スキルの限界」とも書かれているのだ。
論理性・科学的なことはAIやITの進化により
誰でもができるようになってきたわけで。。。
すなわち、どこが作っても、だれが作っても似たような
ものとなってくるということ。

この先、差別化をする上でのキーワードとなるのが“美意識”だと。

実は私も同じように感じていたのだ。
私の創業した会社は、
論理的で理性的な情報処理だけではなく、
クリエイティビティ、つまりアート的感覚が必要な業界だ。
そして、私の今の役割は“経営のデザイン”をアドバイスすること。
ということで、これまでも経営への美意識は大切にしてきたわけだ。

山口氏の本に加えるならば、
今のミレニアム世代、Z世代も含め、若い人達はモノが
あふれ、成熟化した社会で生まれ育った。
ということは、いい音楽を聴く環境も、いいデザインのものを観る
環境も整っていたということ
すでにいいものを選ぶ感性も身につけているというわけだ。

不自由なく、何でも手に入る若い人たちが、これから先
何を求めるかというと、それは「マズローの欲求の5段階」の最上階、
すなわち“自己実現欲求”なのだ。
だからこそこの人たちに満足してもらえる提案が
できる企業になる必要がある。

すなわちこれからの経営には、論理的で理性的な発想だけではなく、
直感的・感性的なスキル、「真・善・美」を意識した
クリエイティビティ、すなわち“美意識”が必要になってきた。

先日リーダーズセミナーでおじゃました石坂産業。
企業コンセプトは「自然と美しく生きる」なわけだが、
ここは建屋や風景が美しいだけではなく、経営にも、
「真・善・美」の直感的・感性的なエッセンスが盛り込まれている。
まさに“美意識”のある経営をしているのだ。

また大里総合管理も地域の課題に果敢に取り組み
地域を大切にしている。
経営の“美意識”をしっかり持っているということ。

拙著「儲けないがいい」にも登場した半兵衛麩さんも
“先義後利”を家訓にしているのだが、ここも企業としての
生き方「真・善・美」を意識している会社と言えるだろう。

これからの混沌として複雑で不安定な世界において、
企業がブランド力をあげ差別化をしていくための
キーワードとなるのが”美意識“ということ。
“美意識”がないと、これから先の経営は難しくなって
いくのだ!

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山口氏の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』

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石坂社長も美意識のひとだ!

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10/21
2019

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“コンピテンシー”という習慣

ある雑誌で「ドラッガーの教え」という記事を読み、
改めて納得したことがある。
それは “自らをマネージメントする「習慣」こそが大切だ“
ということ。

ドラッガー著の、『経営者の条件』では、
「成果をあげる人とあげない人の差は、習慣的な姿勢である」
と言い切られている。
そして・・・「ほかの人間をマネージメントできるなどということは
証明されていない。
しかし、自らをマネージメントすることは常に可能である。
マネージメントとは模範となることによって行うものである」
と書かれている。

そして成果を生み出しているのは、いわゆる業務知識や専門知識では
なく“5つの能力”としている。

1.時間管理する
2.“貢献”に焦点を合わせる
3.人の強みを活かす
4.最も重要なことに集中する
5.成果のあがる意思決定をする

そこではたと、思い出したのが、
スティーブン・R・コヴィー著の「7つの習慣」だ。
この本では、どんな才能よりも、能力よりも
“7つの習慣”をあたりまえのように日々徹底し、
習慣づけることが大切だと教えてくれている。

改めて、“7つの習慣”について触れておこう。
1.主体的である
2.終わりを思い描くことから始める
3.最優先事項を優先する
4.win-winを考える
5.まず理解に徹し、そして理解される
6.シナジーを創り出す
7.刃を研ぐ(肉体・精神・知性・社会・情緒)
(久々に7つあげてみたが、なんとなく懐かしく思える)

ドラッガーもコヴィーも共通にかかげてるのは、
成果をあげるために必要なのは、日々いかに行動するか、
考えるかの“習慣”であると言っているのだ。

さて、今回のタイトルにもある “コンピテンシー“ とは、
“高い業績、成果につながる行動特性” のことで
最近、コーチングやマネージメントの場面でもよく使われている。

つまり、業績をあげるための“プロセス”こそが大切だとして、
その背後にある特徴的な行動に注目しているのだ。
ただし、この行動は、一朝一夕にできるのではなく、
日々習慣づけられた行動があってこそということだ。

ついでだが、中島流の企業が選ばれるための7つのルール
“選ばルール7“ の7つめは「徹底の二乗」としている。
これは習慣化して徹底していることが選ばれる理由ということ。

いい習慣を徹底すること、すなわち“コンピテンシー”こそが、
結果的にわたしたちに成果をもたらしてくれるってことだ!


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“自らをマネージメントする「習慣」こそが大切だ“

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いい習慣を徹底する“コンピテンシー”

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