これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

HOME

ビジネスの達人

シナジースペシャル

10/20
2014

syn2

リンゴも根づくり、相撲も根づくり

ぱしーん ぱしーん

静かな部屋に響く、体がぶつかり合う音。
それを熱く見つめる視線。

そう、目の前の土俵では、
力士たちがまさに肉体だけでなく、
気力をも使ってのぶつかり合いで稽古をしているのだ!

これは先日、芝田山親方の稽古場を視察したときのこと。
合同稽古ということで、
早朝から20人を超える力士が熱心に稽古をしていた。

土俵の上では激しいぶつかり合いが行われていても、
そのほかの力士はその様子を見つつ、
四肢を踏み、テッポウ(突っ張り)を打ちながら
自分の番を待っている。

そんな自己鍛錬の場である稽古場の空気は熱く、
視察中は思わず身を乗り出す勢いで
その様子に魅入ってしまった。

相撲の世界では、
たまたま何回か勝利しただけでは
力を認められることは無い。
このような継続的な鍛錬で、
心技体をしっかり鍛えた者だけが
幕内力士としての地位を獲得することができるのだ。

そんなことを考えながら、
ふと頭をよぎったのが「根づくり」という言葉。
これは「奇跡のリンゴ」でおなじみの
木村秋則氏から学んだ考え方だ。

一見、普通の木に見えても、
重要なのは地中に隠れている根っこの部分。
この、養分を吸い上げる役割を持つ「根」が
しっかり地に生えていなければ、
「幹」や「枝」、「葉」への栄養は不十分になり、
結果、その木には満足のゆく成長が望めない。

だからこそ、目に見えない部分に
継続的な投資を続けることが大切なのだ。


また、こんな話もある。
木村氏のリンゴ園周辺を台風が襲ったときのこと。
周りにあるほかのリンゴ園の木は
8割が被害に合ってしまったが、
根づくりを意識した木村氏のリンゴの木は、
8割が無事だったそうだ(驚きだ!)。

このことから学ぶように、物事は、
根幹がしっかり成長していれば、
強い嵐のような障害も乗り越えることができる。
そのためには、地道な鍛錬が必要不可欠なのだ。

今回の相撲の稽古も、
心技体の鍛錬を目的とした
「根づくり」をしているといえよう。

つまり、りんごもビジネスも相撲も、
“根っこを育てるプロセス”
がとても大切ということ。

そんなことを考えながら
熱心な相撲稽古を食い入るように見ていたのだが、
気づいたらもう3時間以上も経っていたようだ
(これがまったく飽きないのだ!)。

根づくりに励む姿を見て、気づき、学ぶ。
これもまた、私の「根づくり」なのかもしれない。

syn1

稽古でも真剣勝負。

syn2

迫力満点!

syn3

心技体を鍛える!

syn4

思わず魅入ってしまった。

syn5

幕内力士への「根づくり」!

syn6

見えない部分が大切。

ページTOPへ
シナジースペシャル

10/14
2014

スライド1

里山生活は、LOHAS!?

Lifestyles of Health and Sustainability。
通称LOHAS(ロハス)。
ご存知の通り「健全で健康でいて持続可能なライフスタイル」という意味だ。

LOHASという言葉はここ近年注目を集めた考え方のようだが、
これは私が注目する「里山生活」とよく似た共通点がある
(もしかしたらイコールとしてもいいかも…)。

50数年前、私は北海道の日高山脈の麓にある農家で育ち、
小学校2~3年生まで文字通り里山生活を送っていたのだ。

冬が間近に迫ると、
男性陣はみんなで山に入って木を切りだす仕事が待っていた。
それらの木々は冬の間の暖房であり、燃料として活用された。
もちろん、私たち子どもも薪割りの仕事を任された。

一方女性陣は、
畑で採れた大根やかぶらなどを
漬物にする仕事を任されていた。
そういえば、味噌も自前だった。
そしてみんなでそれを食べてひと冬を越すのだ。

また、春になると山菜やウドやワラビ、アイヌネギなどもあり
自然に寄り添った生活を送ることができた
(コクワや桑の実など子どもたちのおやつも山からもらっていた)。

そんな里山生活のポイントは物々交換だ。
トウキビや大豆といった食品の原料を街に持っていくと、
それぞれポップコーンや豆腐に代えてくれた
(もちろん、こちらが手間賃分多目に渡すのだが)。

つまり、ほとんど現金がいらなかったのだ!
仮にお金を使うにしても、
米や少量の肉、魚を買う時くらいに限られていた
(今の日本では考えられないが)。
こうした自然に寄り添った里山生活は
古き日本の生活に限ったことではない。

5~6年前に経営者ツアーでスウェーデンに行った時に訪れた
“エコビレッジ”では、まさに里山生活に近い日々を送っていたのだ。

そこには50戸ほどの集合住宅があった。
そして物々交換が日常的に行われており、
そこの住人しか立ち入れない物々交換物置を通じて
互いにリユースし合っていた(食品以外のものだが…)。

そして極めつけは、50戸を対象としたペレットボイラーだ。
これは、間伐材などの不要な木材や製材品を細かくして圧縮し、
粒状にしたものを燃料として酸素などと一緒に燃やすボイラー。
通常の薪より熱効率が良く、化石燃料に頼らないで、
暖房や給油をまかなえるのが特徴だ。

これからの生活はこのペレットボイラーのように自然に優しく、
環境破壊の少ないエネルギーを活用した
暮らしができることが重要になってくる。

結果的に自然環境を掃除できる仕組みだ。
里山生活に現代の最先端技術(ペレットボイラー)など
が加わることがまさにLOHASにつながるのだろう。

そうすることで自然と、海や川に魚が帰ってきたり、
本来あるべきところに自然が戻る。

その相乗効果で、健全で健康でいて持続可能な
ライフスタイルが確立できるのだ。

つまり、里山生活をつきつめることで、
LOHASができるのだ。

sny

藻谷浩介氏(著)「里山資本主義」

ページTOPへ
シナジースペシャル

10/06
2014

syn (4)

熊野三山、神々の体験

先日、経営者仲間と
「三尺三寸箸会議」のリトリートとして、
熊野出身の主催者(山本社長)が案内する形で
熊野三山と玉置神社を訪れた。

熊野三山とは、知っての通り(?)
熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本宮大社3つの神社の総称。
一通りまわったが、その中でも目を惹いたのは、熊野那智大社だ。

そこから見える「那智の滝」は荘厳で、
最上部から滝壺まで133mもある。
その高さは、一段の滝としては日本一の落差を誇るという。

せっかくだからと、滝壺の近くまで足を運んだ。
すると、遥か上空から水流が注がれることで発生した霧と、
風が辺りを包み、特別な空気を醸し出していた
(どこか神々のエナジーを感ずるのだ)。

その光景を10分~15分近く見ていたのだが、
不思議と飽きることがなく、
むしろ、見れば見る程集中力が研ぎ澄まされていく気分だった。

那智大社では、こうした神々の体験を経営者仲間と共有することができた
(こうして話すと那智大社には滝しかなく思われるかもしれないが、
段を上っていくと立派な社もある)。

日本の中心・発祥とまで言われる熊野の神々の力に触れる時間が、
自分の中で「ここが日本のベースなんだ」という思いを湧かせた。

そして、神々の体験のフィナーレは「玉置神社」。
実は「玉置神社」は二度目の体験。
玉置山の9合目にあるのだが、
この周辺一帯がパワースポットなのだ。

1000年を超す木々が立ち並ぶこともあり、
とにかく私たち人間が自然の中で
生かされている存在であることを気づかせてくれた。

今回は、経営者仲間と一緒に行ったことで、
互いに、巡った地についてどう感触を得たのかという会話ができ、
これまで以上の収穫を得ることができたのだ。
まさに相乗効果。

そして、今回の主催者が熊野出身で、
この地の歴史に造詣が深く、
その地の価値を理解してもらおうと努めてくれたことも大きい。

だからこそ、私たちは「日本の神々」の奥行を感じ、
「日本」という国のかけがえの無さを再認識できたのかもしれない。

熊野三山巡り。まさにこれこそ神々の体験?

syn (1)

玉置神社の社

syn (2)

玉置神社への道中、記念撮影

syn (3)

熊野本宮大社

syn (4)

Mr.セイージも同行

syn (5)

Mr.セイージも神々の体験

ページTOPへ
シナジースペシャル

09/22
2014

syn (1)

第10回鍵山塾「基本の徹底」

今回で10回目を迎えた日本を美しくする会の鍵山塾は、
これまでと同様に鍵山相談役のお話とゲストの演説、
そして早朝清掃による実習体験などの構成で行った。

ゲスト講師として、
新宿調理師専門学校で校長を務める上神田氏をお呼びし、
料理人としての体験談や校長として
どんな料理人を育み発信していくか語ってもらった。

この日もお陰さまで、
北は北海道、南は九州からたくさんの方々が参加となった。

今回も参加者の多くが、
「今回参加して、気づいたことがたくさんありました」
「これまでいろいろと迷っていたことに答えが出せました」
など語ってくれたのだ。

すなわち、多くの人がこんな混沌とした時代により、
価値観を明確にできずに日々を送っているということのようだ。

“掃除”は私たちの社会生活の基本が何なのかを
教えてくれているのだろう。

鍵山塾のセミナーでは、掃除によって培われる精神が
“道理”でもあり、物事の基本。

すなわち「基本の徹底」こそが大切だと発信された。

なぜ、「基本の徹底」なのだろう。

世の中にはさまざまなビジネスがあるが、よい仕事をするためには、
それぞれの業種の技術やノウハウよりも大切なのが「人づくり」だからだ。

こうした基本の徹底が、物事の道理を正しくわきまえた
“人づくり”の土台になるということだろう。

「先義後利」という言葉がある。
これは“利益”よりも“義”をまず先に考えることが
周囲や社会の信頼を得られ、ビジネスの継続に繋がるという考え方だ。

もし“人づくり”が不十分な状態だったら、
目先の利益ばかりを求め、結果的に道を踏み外してしまうかもしれない。

自分にとって「仕事」とは何か、「義」とは何か。
こうした判断ができる価値観は一朝一夕に身に付くものではない。

基本の徹底を通じた普段からの“人づくり”があってこそ、
よい仕事ができるということ。

良質で継続できるビジネスを
実現するためには会社において
“人づくり”をしっかりと行う必要がある。


syn (1)

鍵山相談役

syn (2)

ゲスト講師の上神田氏

syn (3)

セミナーで「基本の徹底」を学ぶ参加者

syn (4)

新宿歌舞伎町での早朝清掃

ページTOPへ
シナジースペシャル

09/16
2014

syn

バースデイレターは“仕事道”だ

私が社内のスタッフに対して
10年以上継続してきたことがある。

それは、スタッフの誕生日に
直筆のメッセージを便箋4枚ほどに書いた
“バースデイレター”を渡すことだ。

この習慣を始めたきっかけは、
20数年前に私が行っていた
“賞与レター”にさかのぼる。

私は、賞与を渡す際に
数行の手紙を添えていたことがあったのだ。

それがスタッフに意外に好評だったと
後から聞き、改めて今のバースデイレターを
始めたというわけだ。

バースデイレターを1通書くのに
かかる60~90分程の時間は、
そのスタッフのことだけを考えながら書いている。

だから、私の中ではそのスタッフとしっかり
コミュニケーションを取っている気分なのだ
(益はなくとも、意味はある行為と思ってきた)。

話は変わるが、世の中に“はがき道”なるものがあり、
知る人ぞ知る注目の行為だ。

それは、お会いした社外の人たちに
お礼と感謝の意を込めた手書きはがきを
送付するというもの。

これはビジネス的にも人道的にも、
人間関係を円滑にするすばらしい行為だ。
そして、私もオリジナルはがきをつくり、
送付もしていたのだが…。

時間的制約もあり、私の中での優先順位は
社内スタッフとなったのだ。
時間的に余裕のあるときは、
はがきも書いているのだが…。

本来、会社を成長させるには、
やっぱり社内スタッフの成長ありきと
考えている。

つまり、第一に社内のスタッフを
大切にするということである。

それを疎かにしてお客様や社外の人を
優先してしまうと、
その企業の成長を止めかねないと
思っているのだ
(もちろん、どちらも大切にしてはいるが…)。

いろいろと理屈を並べてみたが、
私はバースデイレターをスタッフに贈り、
社内スタッフや身近な人たちに感謝し、
私からのメッセージを直接伝えられる
アナログレターを大切にしているのだ。

また、身近な所に目を向けることとして、
毎日会社周辺のゴミ拾いもしている。

これもバースデイレター同様、
ビジネスの成果には直結しないかもしれないが、
中島流“仕事道”の一環なのだ。

今は、そのすべてを仕事道として
長期的に続けていく。
それが人を育み、
地域に感謝することとなり、
いつかは相乗効果につながると…。

とにかく平凡なことを非凡に積み重ね、
継続していきたい。

syn

弊社スタッフへのバースデイレター

ページTOPへ

BACKNUMBER

ページTOPへ