01/29
2018
“メルシー”の存在意義
この漫画のラーメンと写真のラーメンがそっくり。
それもそのはず。
“島耕作”は早大出身で人気店“メルシー”に
通っていたという。
というより、作者の弘兼憲史先生が早大出身だから、
ここまでリアル感ある絵になったわけだが。
この1月発売のヤング島耕作を見て、
思わず懐かしのメルシーヘ。
(ついでに、この漫画のコピーも店の人に届けてあげると、
すごく喜んでくれていた(^ω^)
このメルシー、早稲田で創業してから今年で何と60年だという。
(スゴ~イ!)
いまだにこのラーメン1杯が破格の400円。
私と相席のおじさんはラーメンに半ライスを付けたが、
それでも1コインだという。
私がこの付近に居た頃は、
メルシーのラーメンは1杯280円? いや290円だった記憶が…
とにかく、その当時から安くて美味しい人気店だった。
漫画にもあるが、
煮干しともみじでだしを取っているラーメンで
その味はず~っと変わらない。
あるとき、ラーメンを注文し、弁当をそこで開いても
“どうぞどうぞ”と…。
常に学生や若者を意識し、リーズナブルでおやつ気分でも
食べられるラーメンを徹底してくれていたのだ。
残念なのは、その当時、土曜競馬をかけながら
手際よくラーメンの水切りをしていた小柄な店主が
居なくなったこと。
まあ~60年以上も経ったわけだからしかたないことなのだが…
あれっ! いつの間にか店頭には行列ができているではないか。
それにしても、このレトロな店づくりでも、
未だに多くのお客さまが来てくれるわけを知りたい。
時と共に常連客は変化しているわけだし…
安いから? 美味しいから? 変わらない味づくり…
おばちゃんの接客?
来店の度に“メルシー”ならではの徹底した何かを
いつも感ずるわけだが…
もしかしたら、来店する誰もが、
その存在意義を知り、この店は“その先にも残ってほしい”
という思いから長く通ってくれているのかもしれない。
このことを、中島流では
未来への投資から「Fine Choice」と呼んでいる。
すなわち、価格でもない、味でもない、接客でもない…
その店に“存在意義”があるかどうか、
すなわち“その先にも残ってほしい”かどうかということだ。
さて、あなたのお店は、あなたの会社は、
存在意義があると思えます!?
それにしてもメルシーのラーメンは懐かしく、美味しい!
自転車に乗りながら、白くなった口ひげを、
もう一度舐めてみた。