09/02
2024
コーチングで実現する、令和の“人的資産経営”
今回のテーマは、ビジネスシーンにおける“コーチング”。
オフィスの日常にありそうな会話から。
上司→例のイベント、集客が70%だって?!
どうしてそうなったんだ。
部下→Aの動きが遅くて
上司→そこを君がフォローしていかなくちゃ。
部下→実はBさんの手配ミスも重なって…
上司→君はそうやっていつも人のせいにする。
部下→そんな、課長が理由を聞くんで答えただけですよ。
上司→ほら、今だって私のせいにしてるじゃないか…
↓ ↓ ↓
このやり取りを聴いていると、
上司と部下との関係もよくない方向に向かっているし、
今後のイベントの集客も上手くいかないように
思えてしまうわけだが…
この事例のテーマは“人のせいにする部下への対応”。
[(株)コーチ・エイ シニアエグゼクティブ・コーチ監修]
【コーチングによる改善例】
上司→ 例のイベント、集客が70%だって?!
どうしてそうなったのか、原因はなんだと思う?
部下→そうですね。A君の動きが遅くて…。
上司→そうか。具体的にはどんなふうに?
部下→チームメンバーへの指示が遅かったですね。
上司→なるほど。他に考えられる要因は?
部下→Bさんの印刷物の手配ミスで、
案内の発送が遅れたのも要因と思われます。
上司→なるほど。今回のことを踏まえて
君自身が今後に活かしたいことはあるかい?
部下→A君には頻繁に声をかけること、
また、全体の進捗管理をまめに行うことです。
上司→そうだね。次はうまくいくようにしっかり頼むよ。
部下→はい、わかりました。
いかがだろうか?
上司の投げかけ次第で、部下からの返答も変わってくるし
今後への対応も違ってくるということ。
ポイント1
→相手を責めずに、原因分析させる
“うまくいかなかったこと”について冷静に振り返らせるには、
上司が冷静であることを伝える必要がある。
何のために何を聞きたいのかを明確にし、
相手の漠然とした答えをなるべく具体的にさせていく。
ポイント2
→過去から未来に意識を向けることで気楽にさせる
“今後に活かしたいこと”という表現を用いることで、
過去の失敗を責めるのではなく、
これから先のことに目を向けているのだということを示す。
そして自分のことについても冷静に振り返らせる。
ポイント3
→期待感を伝える
誰でも上司から“頼られている”と感じる時は、力を発揮できる。
責任を持て、自責で考えろというより、
そうせざるを得ない環境の中で、自分がどのような動きを
とればよいのかを一緒に考えていくプロセスこそが、
責任感の醸成につながる。
“人的資本経営”“ピープルマネジメント”など
“企業中心社会”から“個人中心社会”へのパラダイムシフトのとき。
これまでの"全社員一律人事”から
“個別社員最適人事”へのパワーシフトでもある。
だから令和のビジネスにおけるマネジメントには、
このコーチング的マネジメントがいかに重要かということ。
うんうん、私ももっと“コーチング”を学ばなくては!