これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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11/04
2025

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“余計なこと”を言わない・しない! 七十にして、心の欲するところに従うと危うい?!

先にも論語の
『子曰く、吾れ 十有五にして学に志す。
三十にして立つ。 四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。 六十にして耳順がう。
七十にして心の欲するところに従って、 矩(のり)を踰えず』
を紹介し、私が古稀を迎えたこともあり
”七十にして 矩をこえず”について発信したが…

このところ70歳を超えた者として心がけているのは、
若い人たちに“余計なこと”を言わない・しないということ。

“七十歳にして、矩を超えない”
自分の欲望にも正直でありながら、
自然と倫理観に基づいた行動ができる状態?!

すなわち、長年の経験と知恵により、
無理なく正しい判断を下し、
徳を表す行いが自然にできるようになるのだと。

えっ?!欲望に正直にして倫理観?!…これは難しい!
これは孔子の時代の価値観であり、この実践はかなり高度なもの。

そこで中島流では…
大きな変化が伴うこの時代にあっては、
若い人たちに“余計なこと”を言わない・しないがテーマ。


【“余計なことを言わない”を実践してみた?!】

私が創業した会社の経営で
“余計なことを言わない”を実践してみたのだ。
約10年前に経営を30代前半の社内の者に任せたわけだが…

このコロナ禍もあり、アドバイスの少ない経営は
大変だったと思うが、その渦中でのさまざまな発想、決断が、
その後にいいカタチで反映したように思えるのだ。
(山田社長ご苦労さまでした!)

もちろん試行錯誤を繰り返したと思うが、
結果として自分たちでその先を見据え、
責任を持って経営してくれるようになったということ。

あと10年もすると(2035年)
ミレニアル世代、Z世代、α世代中心の社会が…
いや、Z世代、α世代中心の社会かも?!
彼ら彼女らの方が当然“未来”に近く、
その未来のためにも責任を持ってくれるはず?!

「余計なこと」すなわち
“お節介” “差し出がましい” “余計なお世話”

文脈によっては、
“出過ぎたこと” “蛇足” “無駄なこと” “ありがた迷惑”である。

これらに当たることを口にしないことが、
少々の失敗があったとしても
今後に対して責任を持ってくれる理由となるのだ。


【“余計なことを言わない”には、忍耐力が必要!】

実は歳取ってくると、意味ある経験、不要な経験含め、
さまざまな経験が蓄積される。
思わず必要・不要にかかわらず、
ここまで来れたことを正当化し、偉そうに語ってしまう。
時代背景も環境も違うのに、無責任に語ってしまうわけだ。

ということで、私は若い人たちに
“余計なことを言わない”を実践し、
若い世代にイニシアチブ(主導権)を渡してみた。
(もちろん大株主であっても…)

還暦を過ぎた私たち高齢者(まだ抵抗あるが…)が、
次世代に向けて重要な使命を果たすには、
“余計なこと”を言わない姿勢と“忍耐力”が必要となってくる。

彼らが下すさまざまな決断には、もちろん成功も失敗もある。
それによって試行錯誤しながらも、
やがて新しい時代をカタチづくってくれるはず?!

私たち高齢者は、自分の経験を活かしつつも、
若い世代の自主性を尊重することがポイント。
過度に介入せず、彼らの決断を信頼し、
対話を通じて支える姿勢が、
彼ら主体の時代をカタチづくるお手伝いとなるのだ。

結論として…
“七十にして、心の欲するところに従う”と危うい?!

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過度に介入しないのが大事

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09/29
2025

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井上陽水が自分に捧ぐ“新・人生がニ度あれば”

井上陽水氏のアルバムを久々にSpotifyで聴いていて
思わず口ずさみ、その意味を改めて考えてみた。
タイトルは『人生が2度あれば』。
↓ ↓
父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっとゆとりができた
父の湯呑み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば
この人生が二度あれば

母は今年九月で六十四
子供だけの為に年とった
母の細い手
つけもの石を持ち上げている
そんな母を見てると人生が誰の為にあるのかわからない
子供を育て
家族の為に年老いた母
人生が二度あれば
この人生が二度あれば

【この曲がデビュー曲だったという?!】

父は今年で65…
母は今年で64…
この歌がデビュー曲(再デビュー)としてリリースされた
1972年は、井上陽水氏は24歳。
福岡県飯塚市で育った。
(私はまだ17歳で北海道にいた)
へ〜よく24歳でこの歌詞に至ったものだ。
当時から、それまでの人たちと何かが違うと思ってはいたが…
やっぱり才能とセンスだろうか?!

そして1973年にリリースしたアルバム「氷の世界」は
日本初のミリオンセラー作品に!

「窓の外ではリンゴ売り 
声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがふざけて 
リンゴ売りのまねをしているだけなんだろう」
(これは「氷の世界」の歌詞だが…なぜこんな歌詞に?!)

その後「傘がない」「夢の中へ」「いっそセレナーデ」
「リバーサイド ホテル」「少年時代」などの名曲を多数発表した。
この私でさえ、どの曲も大体は口ずさむことができる。

【「新・人生が二度あれば」を歌って欲しい!】

シンガーソングライターとしてデビューして52年。
井上氏はさまざまなヒット曲を世の中に発信してきた。
私は中森明菜さんが歌っていた
「飾りじゃないのよ涙は」を思い出す。
(流石にあの高いキーでは、歌えなかった記憶が…)
中森さんにとっては、アイドルからアーティストへの
転機となった重要な曲だ。

井上陽水氏は団塊の世代であり、もう77歳だという。
当時の“人生が二度あれば”の両親よりすでに年老いている。
そこで提案だが、今度は父や母ではなく
自分をテーマに「人生が二度あれば」を歌って欲しい。

どんな違う自分を想像するのか?!
果たしてどんな歌詞になるのだろう。
もちろん、曲は一緒で歌って欲しいのだが…

さて、私なら…人生が二度あれば…

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井上陽水氏のアルバム

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09/16
2025

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映画『国宝』にみる“人間万事塞翁が馬”!

北米での公開が決定した映画『国宝』を観ただろうか?!
私はあの3時間の長編映画をなぜか2回観ることに…

実は初回鑑賞のときは、そのストーリーであり、
3時間を超える長編映画であることすら理解していなかった。
ということで、ここまで人間模様が次から次へと
展開することへの心の準備ができていなかったのだ。
すなわち、初回の鑑賞では、『国宝』の持つ醍醐味まで
たどり着くことができなかったということ。

【華やかな歌舞伎の裏舞台にある葛藤と情熱を描く?!】

6月に公開された吉沢亮(主演)、横浜流星、
渡辺謙らが登場する映画『国宝』(李相日監督)。
公開94日間で、観客動員数946万人、
興行収入は133億円を突破したという。
(パチパチパチパチ、素晴らしい!)

ちなみに、監督の李相日氏は、
あの『フラガール』というヒット作で注目を浴びた監督。
そして『国宝』は、人気作家・吉田修一氏の
最高傑作と呼び声の高い長編小説でもあるのだが、
吉田氏自身が3年間にわたり歌舞伎の黒衣(くろご)をまとい、
楽屋に入った経験を血肉にして書き上げた渾身の作品と聞く。

うんうん、2度観した私としては…
李監督は、その華やかな歌舞伎の表舞台の裏には
葛藤や情熱、そして家族や伝統への思いがあることを
伝えたかったのだろう。
その丁寧でリアリティある描き方が
評価されたということなのかもしれない。

【迫真のキャラクター描写と圧倒的な演技力】

映画『国宝』は、歌舞伎の華麗な世界と
任侠の厳しい現実を織り交ぜた人間ドラマで、
観客をその世界に引き込む力が感じられる。

吉沢亮が演じる主人公・喜久雄。
歌舞伎の名門に引き取られ、その特異な才能を開花させる。
この映画の見どころの一つは、
才能と努力の狭間で葛藤する喜久雄の人生。
その美貌と才能を体現する吉沢亮の演技は、
観る者に深い印象を残している。

また、横浜流星が演じる俊介とのラブ・ライバル関係が
物語に緊張感を与え、
二人の関係がドラマを一層ドラマチックにしている。

【芸に捧げた人生の代償を描いている?!】

主人公・喜久雄は、歌舞伎役者として成功するために
私生活を犠牲にし、一時は家族からも離れている。
彼の行動は、一見すると自己中心的にも見えるかもしれないが、
高みを目指す者の勢いであり抑揚なのかもしれない。
終盤の彼への取材インタビューでの
“景色が見たい”という言葉には、
自分自身の信念を貫くために選んだ人生の重みが表れている。

↓ ↓ ↓

この『国宝』は、歴史ある歌舞伎の世界を舞台に描いているから
物語として“表と裏”のメリハリを享受できるわけだが、
私たちの人生においても…
信念や思いを貫こうとすることで
多くの代償を払うことになったり、
思うように行ったり行かなかったり。
ちょっとした人生の綾で歩む先が大きく変わってくるのだ。

とはいえ、自分の“存在理由”であり“信念”を持って歩むことが、
“自分の人生”として責任を持てることになるのだろう。
この物語の主人公の喜久雄であり俊介はもちろんだが、
私の人生も含めて、改めて“人間万事塞翁が馬”を思う。

いつの間にか“古稀”となってしまったが、
果たしてこれからのビジネスであり人生において
どのくらいの禍福が待っているのだろう?!

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映画は2度鑑賞した

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08/25
2025

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加速する時代の必要条件“環境適応能力”とは?! Grab the Flow, Go with the Flow!

先にも“2040年への変革の時代に挑む!”というテーマで
「これからの地球規模のさまざまな大きな変化に、
あなたはどう対応していくのか?!」
と投げかけたわけだが…

いつもの書店で手にした本で
“環境適応能力”というキーワードに出会ったのだ。

そういえばダーウィンの『種の起源』でも
生物は環境に適応して進化すると提唱していた。
すなわち“環境適応能力”こそが
その後の選択に生き残る理由ということ。

【この加速する時代に必須の“環境適応能力”】

現代社会は、かつてないスピードで変化し続けている。
AI技術の革新や仮想通貨の台頭、リモートワークの普及、
さらにはパンデミックのような未曾有の危機により、
私たちの生活や働き方は、
劇的な変化を強いられていると言っていいだろう。
この流れは今後も加速し、
多くの従来の価値観や常識が覆されていくことは確実。

このような時代において最も求められるのは“環境適応能力”。
“環境適応能力”とは、新しい状況や技術、
価値観に対して柔軟に対応し、
その変化を自らのチャンスへと変える力。
ここがダーウィンの『種の起源』にある
時間をかけての自然選択の“環境適応能力”との違いだ。

歴史を振り返ると、産業革命であり交通革命なども、
変化に適応した人々が新たなビジネスや価値を創造している。
そして、変化に抵抗した人々は淘汰されてきたのだ。

【変化をチャンスに変える心構え】

AIによる情報処理の進化により、
従来の頭の良さや情報処理能力の価値は相対的に低下している。
代わりに求められるのは、新しい技術や価値観に
即座に反応し、柔軟に行動できる力。
変化を怖れるのではなく、“楽しむ”姿勢が、
成功への道を開くことになる。
変化は脅威でもあるが、見方によっては
新しい価値や市場を創出する絶好のチャンスなのだ。
このように、時代のスピードに対応できる“環境適応能力”は、
もはや個人のスキルを超えた必要条件。

【恐怖を超え、未来への一歩を踏み出す勇気】

変化を恐れる気持ちは誰にでもあるが、
その感情を素直に認めつつ、それを逆手に取ることが大切。
恐怖や不安があっても、“面白そう” “新しい挑戦”と
捉えることで、“環境適応能力”は自然と高まるのだ。

実際、変化を楽しめる人は、次々と新アイデアを引き寄せ、
自身の人脈を広げ、最終的に大きな成功へと進んでいく。
これらは、情報収集や多様な人々と交流し、
常に自分の視野を広げ続けることによって育まれる。
すなわち、令和の時代を生き抜くための必要条件は、
さまざまな情報を仕入れながらの“環境適応能力”の向上。

変化を恐れず、楽しむ心を持ちながら時代の先を読むこと。
そして、変化の波に乗る覚悟を持つことこそが、
未来を切り拓く最良の方法なのだ。

環境適応能力とは…
Grab the Flow, Go with the Flow!
「流れをつかみ、流れに乗れ!」
すなわち、“時流をつかみ、時流に乗れ!”ということ。
→実は2017年にこのビジ達で発信してたキーワードだという!

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未来を切り拓く最良の方法とは

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08/04
2025

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5億円の負債を抱えないで済んだ、 禍の運。

このところ大谷翔平選手のマンダラチャートを題材に
“運のいい”自分づくりをあれこれ発信しているのだが…
今更思い出した、私の運のよさを物語る“禍(わざわい)の運”。

もちろん“禍”とは、不幸で不運な出来事なわけだが、
その“禍”が5億円の負債を抱えることを
回避してくれたのだ。

まさに“人間万事塞翁が馬”。

【北海道十勝でのワインヴァレー構想は頓挫したのだが…?!】

2015年から始まった北海道十勝での“ワインヴァレー構想”。
もちろん私の出身地でもあり、
私が構想を計画、そして主導しながら展開していたのだが…

ある時、ぶどう生産農家らの
“町のブランディングより目先の収益”を優先する離脱により
2018年秋に構想は頓挫してしまったのだ。

順調に進んでいくと、日本政策金融公庫など金融機関から
合計5億円の融資を受け、2020年春には
構想建屋が竣工オープン予定。
ワイン醸造場はもちろん、レストラン、パン工房、カフェ、
物販の建屋含め竣工するはずだった。

生産農家にぶどうの苗を供給し、育成指導もしていた会社側は、
当然、訴訟に踏み切ることになったのだが…
竣工予定だった2020年春、
まさかの新型コロナウイルスが出現。

ご存知のように2020年から約4年間に渡り
人々の移動・集合が制限されたわけだ。
そのワインヴァレー構想にそのトラブルがなければ…
借入金の5億円が重くのしかかっていたということ。

なんという“運の良さ”!
この構想を頓挫させる地域の生産農家の出現が、
金融機関からの5億円の借入を阻んでくれたのだ。

【禍がもたらす意外な幸運“人間万事塞翁が馬”の意味?!】

改めて“人間万事塞翁が馬”を思う。

古くから伝わる中国の故事、“人間万事塞翁が馬”は、
幸運と不運の移り変わりを表す物語として知られている。

故事は中国の辺境地域に住む老人、塞翁の話から始まる。
ある日、彼の馬が逃げてしまう。
しかし、塞翁はそれを不運と悲しまず、
“幸運の兆しだ”と言い放つ。
やがて、逃げた馬は他の馬を連れて帰ってきて、
彼の持つ馬の数は増えることになったという。
それを見た周囲の人々は、彼を祝うが、
塞翁は再び“これは不運の兆しかもしれない”と言う。

その後、彼の息子がその新しい馬に乗って落馬し、
足を折ることに周囲は再び残念がるのだが、
塞翁は“これが幸運に繋がる”と言って動じない。
そして、戦が勃発し若者が徴兵される中、
息子が怪我をしていたために徴兵を免れ、
命を取り留めることになったという。

このように、幸運と思える出来事も不運になりうるし、
その逆もまた然りであるというメッセージが“人間万事塞翁が馬”。

当時、構想の主導者としては、生産農家たちの
身勝手な解釈と行動には怒り心頭。
東京に戻ってきても、怒りで眠れないこともしばしばだった。
まさかこのトラブルによる頓挫が、
この北海道のワインヴァレー構想も忘れて
安心して眠れる2025年の今を演出してくれるとは?!

ちなみに、“人間万事塞翁が馬”の繰り返しは、どこまで続くのか?!

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あのまま進んでいたらどうなっていたか…

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