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選ばれるビジネス

01/21
2013

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六花亭の“不易流行”

「美味しい! 安い! そして懐かしい……」

小さいころ、帯広の衣類問屋へ
仕入れに出かける母親が、
売り出しの手土産に買ってきてくれた
六花亭のお菓子「大平原」。
先日、北海道に帰省した際もついつい買ってしまった。
(もちろん会社のスタッフにも買いましたよ~)

私も大好きな北海道の「六花亭」だが、
実はその昔「帯広千秋庵」という店名で展開していたのをご存知だろうか。

帯広千秋庵が創業してから80年。
のれん分けし、「六花亭」と店名を変えてからも、
多くの人に選ばれ続けているその最大の
理由とは一体何なのだろうか。

美味しいお菓子、賑わうお客さま、
そして北海道No.1(?)であろうスタッフの接遇。
多くの魅力がある六花亭だが、
その中でも注目すべきは、
なんといっても“リーズナブル”なところだろう。

そんなに美味しくて人気があるなら、
値段を上げたり、
十勝以外に工場の規模を拡大すれば…
と誰もが思うかもしれない。

しかし、なぜそうしないのか?
それは、六花亭のお菓子が
観光客のために作られているものではなく、
地元で農業や酪農を仕事とする人たちの、
地域の“おやつ”として作られているからだ。

その発祥の理念があるから、
あえて北海道から出さず、
これだけ売れていても、価格を上げることもしない。
この徹底した理念へのこだわりは、
六花亭の強みとなり、継続の理由になっているのだ。

では、その理念があるというだけで
選ばれ続けているのだろうか?
いや、そうではない。
その時代や人々のニーズの変化に、
うまく対応してきたことも理由の一つだと私は考えている。

そこで登場するのが、六花亭が誇るもう一つの武器、
「新商品のスピード開発」だ。

ご存知の方もいると思うが、
店内はいつ行っても新商品が目白押し。
最近では「おこわ」や「土鍋ぜんざい」まで販売されている。
(え~これってお菓子?)

多くの人の価値観が変わっても、
それに応えられるだけの「開発スピード」は、
六花亭の人気を支える重要な鍵と言えよう。

では、六花亭が選ばれ続ける最大の理由とは?

それは、いま取り上げた
「変わらない理念」と「ニーズの変化への対応」
という2つの「バランス感覚」にあるだろう。

創業の価値観(理念)は残し、
変化を恐れず変えるべきものは
変える挑戦をすること。
六花亭は“不易”と“流行”の抜群のバランスの上に成り立っている。

自分たちなりの“こだわり”と“価値観”。
新しいことへの“挑戦”。
リスクがあってもそれらを正しく
“決断”をしてきたことが、
結果的に長く支持される企業を形づくっていったのだろう。

これまでも語ってきている“不易流行”だが、
さすが六花亭! 何十年も前から実践したというわけだ!

 

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六花亭の商品ラインナップ

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店内はいつも賑わっている

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新商品も続々登場!

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どれも美味しそうで選べない

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これはお菓子なのだろうか…

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六花亭の次なる挑戦に期待!

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