これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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2012

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事件は現場で起きているんだ!

「5cmは入るけど、6cmでは入らないのだ」

もう5年くらい前に買っただろう、ティッシュスタンド。
これが、かなり私のお気に入りツール。

だから、洗面所にひとつ。
ダイニングテーブルにもひとつ。
そして、居間のラックにもひとつと、
あちこちに設置してある。

スチールでつくられたタテ型のスタンドだから、
どこに置いても場所をとらないのだ。
デザインもgood!

ところがだ。

このところ、ティッシュを買いに行くと
6cmの増量タイプばかりで、
5cm厚のティッシュ箱はなかなか見つからない。
もちろん、しつこい私は、見つかるまで探すのだが…。

そこで、マーケティングのプロとして一言。
“もっとユーザーの現場を見なければダメ”。
増量で格安であれば誰もが嬉しいと
思っては大間違い。

現場では、さまざまな使い方がなされ、
条件もいろいろってことだ。
私の中では、その5cm厚ティッシュのサイズを
やめてしまったメーカーのイメージは大分下方修正された。

別の事例だが…少子化で、
子供を対象としたメーカーやサービス業は
大変だという。本当にそうだろうか。

確かに子供の人数は減っているが、
ひとりの子供にかけられるお金は、
間違いなく増えているのだ。
シックスポケットなどともいわれているわけで…。

しっかりデータで確認したことはないが、
トータルでみると
子供に投資されているお金は逆に増えているように思えるのだ。
いや、間違いないだろう。

塾にしても、部活にしても、
ちょっとしたレジャーにしても、
その昔とは比べものにならないくらい子供にお金はかけられている。

やっぱり現場を見ないで、少子化という傾向だけで、
子ども相手の業界は大変だなどと考えてはいけないということ。

子ども相手の商売で、実はひそかに
ほくそ笑んでいる会社はたくさんあるのだ。

もっともっとその先の現場を見れば、
売れる商品づくりもサービスも見えてくるってこと。
やっぱり、現場までその目を耳を
持っていかなければ、
マーケティングは語れない。

ちょっと癪に障るが、増量のティッシュを買ってきて、
5cm箱に詰め替えようかな…お客さまにこんなことまでさせていていいの?

ところで、一番使いそうな寝室に、
なぜティッシュスタンドは
置いてなかったんだろう? ここにも現場の事情が…

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こんな感じでディスプレイ

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もっと視野を広げなきゃ!”

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先取りビジネストレンド

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2012

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ザッカーバーグの時間集約のメソッド

「なぜいつも同じグレーのTシャツを
着ているんですか?」

こんな質問が、ある記者からfacebookの
マーク・ザッカーバーグに
投げかけられた。ザッカーバーグは非常に多忙な彼らしい答えを
語ったのだが…果たして、答えは?

実はこれ、『ソモサン・セッパ』という番組で出されていたクイズの一つ。
この番組は知識を競うものではなく、
“機転”や“論理的思考力”が
求められる、少しトンチの効いたクイズが出る。
そのため、少し頭を柔らかくして考えなければ答えは導き出せないのだ。

さて、少し間をおいたところで、
ザッカーバーグがどう答えたか、
皆さんはわかったかな?

その答えとは、「朝決めることを1つでも減らすため」。

つまり、非常に多忙なザッカーバーグには
注力すべき仕事がたくさんある。
同じ服を着る(同じタイプの服だけど…)、
服を選ぶ時間を省くことで、
さらに仕事に集中できるようにしているということ。
ザッカーバーグなりの時間集約メソッドと
言えるだろう。

実は私も、ファションについては
彼と似たようなことをしており、
私の場合はそれぞれ色の傾向を絞り込んでいる。
服を選ぶ時間を省き、仕事に集中するため。

時間は限りあるものなのだから、
いつだって“優先順位”を付けることが大切なのだ。

これは、以前このビジ達でお話しした
“引き算のビジネス”にも通ずる考え方。
あれもしたい、これもしたい…
という総花的な対応をやめ、
本当にするべき事に時間を集約する。

絞り込むことで行動は濃密になるし(質も上がる)、
時間を無駄にしなくてすむ。
日本とアメリカという違いはあるが、
ザッカーバーグにもこの引き算のビジネスが
あてはまるはずだ。

と、ザッカーバーグの集約術を学んだところで、
『ソモサン・セッパ』からもう1つクイズを出題!

「ジャックはついにあいつを殺した。しかも一撃で。
……しかし、なぜかあいつの体からは、紛れもない
ジャックの血が流れてきた…。さて、このあいつとは一体だれのこと?」

頭を柔らかくしてよーく考えて欲しい…
わかったかな?

答えは「蚊」。
夏の夜中に血を吸われて、
そういかその蚊を退治した経験がある人は
すぐに答えに辿りつけただろう。
(私はこの経験を何度もしているので、答えはすぐに解った!)

こうしたクイズからでも、頭を柔らかくする
練習はできる。
柔軟な発想力は、これからの時代に
必要になってくるはずだ。
今回はザッカーバーグの集約術に注目したが、
この『ソモサン・セッパ』という番組にも学ぶべきことが
ありそうなので、ちょっと注目!

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シナジースペシャル

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2012

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第26回 秋山木工の修了式

たった1人のために開かれた修了式。その1人のために総勢70名が集まった。
修了生は、その70名のために、きれいな家具工芸の贈答品を作る。
(これがすばらしいものなんだなぁ~)

先日、私は秋山木工の修了式にお招きいただいた。
修了生の人数の少なさにも驚いたが、
私を最も驚かせ、感動させたのは、
その1人が女性であり、その態度、言葉をとっても
しっかりとその成長が読み取れることだ。

さすが、秋山木工の丁稚、修了生である。

「学校卒業後、40年は職人をやるわけで。
すると丁稚の期間はわずか1割程度 」

その修了式の中でこう語るのは、
既に秋山木工を離れ、職人として
活躍している彼女の先輩。

長い職人人生において4年間の丁稚生活とは、
ほんのわずか。
しかし、その1割がこれから生きていくうえで、
大きな礎となるのだと語っていた。

まさにロングレンジで物事を捉えると、
こういう発想になるわけだ。
これこそ中島流“お金でない報酬”。
彼らはお金や技術ではなく、
4年間で「人間」を磨いていたのだ。
(秋山木工の従弟制度はさすがだね~)

今回、唯一の修了生である彼女は、
正確には4年と8ヵ月の間、丁稚だったそうだ。
その前に大学と専門学校に通っていたので、
計10年と8ヵ月間修業し続けていたことになる。

普通に考えれば長い期間だが、
彼女を見ているとその期間も
確実に活かされた時間だったと感じる。
私を含め、そこにいた70名が、
彼女の立派なあいさつを聞き、そう思ったに違いない。
(人づくり、職人づくりの成果だね~)

最近では学校を卒業後(学生のうちにも)、
あせって稼ごうとする人や起業する人が多い。

しかし、それでは人として
大切なことは身に付かない。
稼ぐことより、まず人間性を身に付け、
自分の“存在理由”を見つけることが重要なのだ。

彼女のお祝いに来ていた両親は、こう語った。
「従弟制度がこの秋山木工から
日本中に拡大されること、
職人の方々が増えることを願っています」

こんな親の想いを抱えながら、
彼女は一体どんな職人への道を
歩み始めるのだろうか。
秋山木工が生んだ55人目の職人が、
今後どう成長するのか、私は密かに
期待したいと思う。

ちなみに、土地は北海道の北見だと。
職人としてのお礼奉行が終了したら(3年4か月後)
北海道に戻って職人として活躍するという。
こりゃー、再会するのが、楽しみ楽しみ。

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秋山木工修了式

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唯一の修了生 森さん

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素敵な作品品には感動!

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彼女が丁稚で学んだこととは…

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さすが秋山木工の人間力!

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選ばれるビジネス

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虎屋の応対

サービスが高く評価されている店はたくさんあるが、
時には過剰なまでのサービスが目立つところもある。

接客(応対)において最も大切なのは、
相手に気持ちよく
帰ってもらうために“礼を尽くす”
ことではないだろうか。

室町時代から続く老舗和菓子メーカー・虎屋。
経営理念は「おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく」。

ワンフレーズのシンプルな理念を
徹底しているからこそ、
お客さまにもその心が自然に伝わり、日本を代表する
一流のメーカーとして500年も愛され続けているのだ。

そのおもてなし精神はお客さま相手だけではない。
先日、ある打合せのために17代当主(黒川光博社長)の秘書室を訪ねた時のこと。

秘書と思わしき女性の案内で応接室に通される最中、
ある部屋でたくさんの絵を動かしているのを
たまたま目にした。
興味を持った私が尋ねると…。

「昨日まで展示をやっておりまして、
今朝から搬出作業をしているんです。
すみませんねぇ、お見苦しいところを
お見せしまして…」
と気遣ってくださった(私としては全然見苦しくなんてなかったのだが…)。

その後応接室で待っていると、
お茶請けとして出されたのは
可愛らしいゆずの生菓子。
さすが、日本を代表する虎屋の和菓子は雅やかで目を喜ばせてくれる。

さらに、帰りには打合せ相手の方々が
エレベーターで一緒に下まで降り、
私たちが出ていくまで見送って
くださったのだ(さすが!)。

案内されてからお見送りを受けるまで
非常に丁寧な応対をしていただき、
お陰で私は気持ちよく虎屋を後にすることができた。

サービスへの評価が高いホテル、ザ・リッツ・カールトンの
接客対応はすばらしいが、日本人の私としては、
日本の“礼を尽くす”応対が
やっぱり1番と思えたのだ。

きめ細かく“礼を尽くす”応対(おもてなし)の精神は
日本ならではの文化であり、
まさに一流と言えるだろう。
味や形こそ変われど、いつの時代も虎屋の心は変わらないということ。

ここ数十年のうちに日本はずいぶんアメリカナイズされ経済優先型の発想が定着してしまったが、
古くからこの国に受け継がれている価値観を
見直すタイミングが来ているのないだろうか。

新しいステージに立つためには、
日本に伝わる本当に大事な価値観を見直すことも必要なのだ!

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ゆずの生菓子

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日本を代表するメーカーだ。

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老舗の味を守り続ける

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偶然見つけた対談記事!

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はなまるア・ラ・カルト

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これからの、ダンドリと前始末

(あっ! またパンツ忘れた…!)

私が通うフィットネスクラブで、人知れずこんなことをつぶやくのは
これで何度目だろうか…。だって、Tシャツやトレーニングパンツ、アンダーシャツにソックス…他にも色々、どれを忘れても大変なわけで…。

最近、前にも増して“ダンドリ”と“前始末”の大切さを感じている。
先ほどのフィットネスクラブの例もそう。
私の目的はトレーニングをして身体を鍛えることであって、忘れ物をせずに行くことではない。

(準備にできるだけ気を使わなくてもいいように、
  “ダンドリアプリ”が欲しいな~)

こんなこともありながら、実は最近私が着目しているのは、ただの「ダンドリ」や「前始末」ではなく、
ロングレンジの“ダンドリ”や“前始末”。

以前、ビジ達で紹介した宮大工の人たちは、
いかに“ダンドリ”が大切なのかを語っていた。

例えば、次の仕事のことを考えて道具の手入れをしっかりしておく。
また、次なる職人を育てるため、
徒弟制度を設けている。
さらに、寺院の建立や修復作業がない時にも食いつなぐことができるよう、畑を持っているなど、どれもこれもがロングレンジの段取りなのだ。

また、石田梅岩もこんなことを語っている。
「実(まこと)に子孫を愛せば、 道を学びて栄うることを致すべし」。

これは、「孫の代のことを愛し考えるならば、
道理をしっかり学ぶことが必要だ」ということ。
これもロングレンジで“前始末”するべきということだろう。

中島流にいうと、ロングレンジでこの先を考えるならば、エネルギー問題も“前始末”が必要。

この震災で、これほどの原発被害が出るのであれば、やっぱり“前始末”なのだ。
今こそ「エネルギーは原発に頼らない!」、そんな勇気ある決断が重要。
楽や効率を優先すると、いつか大きなリスクとなってやってくる。

美しい地球を孫の代、いや、その先まで残すためには、目先のことばかりを考えず、ロングレンジに物事を考えた“ダンドリ”と“前始末”だ。

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前始末を実践!

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ダンドリアプリが欲しい!

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宮大工さんを見習いたい!

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