これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ファインスピリッツキーワード

11/18
2013

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F1種より“固定種の日本”へ

「F1」と聞いて皆さんは何を思い浮かぶだろうか?
スピードが魅力の“フォーミュラ1”のこと?
それとも最近このビジ達でもご紹介した、
“福島第一原発”のこと?

いやいや、今回ご紹介する「F1」はそのどちらでもない。

先日、私は埼玉県の関野農園に2度目の訪問をし、
無肥料自然栽培を学んできた。
実は作物を育てるための「種」は、
大きく2種類“F1種”と“固定種”に分けることができるそうだ。

まずF1種とは、人為的な交配によって作られている種のこと。
最初に植えた種はしっかりと作物になりはするものの、
2代目以降は性質も定まらず、
一定のレベルにならないことが特徴だ。
つまり、目先の利益を重視した種なのだ。

一方、固定種とはその土地の風土の中で
長い年月をかけて根差し、伝承されてきた種。
地域に合った育て方をするので、
より生命力のある本来の作物ができるのだ。

当然、地域によって特長があり、
それが脈々と受け継がれていく種ということ。

そんな2種類の種について学んでいると、
私の頭にはかつてのあの言葉が浮かんできた。

『日本人にかえれ』

これは、出光興産が創業100周年を迎えた2011年に、
新聞広告(全15段)に掲載された
創業者・出光佐三氏の言葉だ。

今私たち日本人が生きている社会は、
そのほとんどが西洋の真似事ばかり。
まさに、物があふれている、
経済中心の社会といっていいだろう。
つまり、常に不安の多い、
人の心が安定しない社会なのだ。

私中島流で言うと、この不安定な社会を
「F1種文化」とでも名付けておこうか。

そんな“物があれば満たされる”という西洋からの考え方は、
人間の心の豊かさや精神を忘れ、
いつか行き詰る結果を招くことになる。

だからこそ出光佐三氏は、
このメッセージを私たちに贈ったのだろう。

とはいえ、この現代においても、
変わらず「和」の精神は残っている。
その価値観こそ日本人独自のDNA、民族的特性なのだ。

すなわち人々が愛情と信頼でつながり、
それぞれが周りの人たちのために力を発揮する姿勢。

そして、日本人が古くから大切にしてきた
和の精神・互譲互助の精神、
自分たちの利益ばかりを追求するのではなく、
世のため人のためにことを成す価値観。

そんな安定感があり、生命力(存在感)のある
“固定種の日本”に私たちはシフトしなくてはならない。

固定種としての日本の文化と価値観は、
長く続いた経済優先型のビジネスモデルが過渡期を迎えた今、
私たち日本人のあるべき姿なのだろう。

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埼玉県の関野農園に2度目の訪問

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無肥料自然栽培は奥が深い…

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種には“F1種”と“固定種”があるらしい

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他のものとは全然違うな…

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“固定種の日本”にシフトしなくては!

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11/11
2013

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地グモの独り言

いや~。いっときは本当に住みにくかった。
ボクらの仲間もいなくなるし、何と言っても
餌がぜんぜんないんだ。

人間たちが、除草剤とか農薬とか
称する白っぽい液のようなやつを
撒くもんだから、棲家もなくなるし、
何と言っても餌がなくなる。

ボクらの餌!?
人間界では昆虫といわれている小さい虫たちだよ。
アリやダンゴ虫も食べるよ。
やっぱり、幼虫の方が好きかな。

ところが、ここの畑は、最高。
この畑の主人は例の白い粉も霧のようなものも一切撒かないし、
結果、何と言っても土がホクホク。

だから、ボクらの餌もあちこちにいるし(?)あるし、
仲間もたくさんいるんだ。

もちろんボクらは、人間たちが大切にしている
植物(野菜)には一切手を出さないし(興味ないし)、
それを蝕む害虫と言われる虫たちをよく食べているんだ。
結構、好物なんだ。

ほらほら、この畑には、あちこちにボクらの仲間、
地グモがいっぱいいるだろう。

だから、畑の見学はかまわないけど、
ボクらを踏まないように気をつけてね。

また、来るときには、ボクのDNAを持った地グモたちで
出迎えるから。
一千匹くらいで出迎えようか!じゃ、また!

なんて、地グモの独り言が聴こえてくるような、
関野さんの自然栽培の畑だった。

実はこの畑で採れた野菜をみんなで食べたのだが、
甘みがあってとにかく美味しかった(≧∇≦)
関野農園は生物多様性に合致した、共存共栄の畑だったのだ。


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地グモの声が聴こえた気がする

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無農薬で育つとうがらし

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スクスク育っている

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青々として美味しそう

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みんなフカフカの土で育っているのだ

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甘みがとてもあった!

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選ばれるビジネス

11/11
2013

biji

社会性はモチベーションに通ず


「あんたが嫌いやから、辞める!」
当時、証券会社のやり手社員だったにも関わらず、
そんな捨て台詞と共に、大手証券会社を辞めた
(一見、そんな台詞を言うようには見えないんだけど…)。

そして驚くことに、そこから一部上場企業となった
株式会社JPホールディングスの代表取締役まで
登りつめたという、山口洋(ひろみ)氏。

まずは法人を相手にした、
オフィスコーヒーのビジネスに
可能性を感じビジネスを展開。
パチンコ店でのコーヒーサービスなど
新たな施策があたり、上場するほどの企業となったという。

このビジネスに対する鋭い読みもスゴいわけだが、
特筆すべきはこれだけではない。

オフィスコーヒービジネスは
広がりをみせていったが、
女性社員が多いこともあり、
出産をきっかけに辞めていく社員も多くいたそうだ。

それをどうにか解決するため、
パチンコ店の近くに保育施設を設置。
これが保育ビジネス参入のきっかけだという。

そこで上場していたにもかかわらず、
オフィスコーヒービジネスよりも、
より社会性のある保育ビジネスへと移行させていったのだ
(上場後にここまでのビジネス転換は、他に例がないという)。

しかし、もちろんすぐにビジネスが軌道にのるわけもない。
試行錯誤の末、よりよい保育ビジネスを展開するために、
なんと40代にして大学院に通い修士論文を提出するまで
学んできたという…この追求心、スゴイねェ~。

そんな山口氏はこんな言葉を口にしていた。
「社会性のあるビジネスは社員にとってモチベーションとなる」。

少し前のビジ達でも話していたように、
社会性のあるビジネスの取り組みは社会からの注目により、
いずれ社員の誇りとなるのだ。

誇りを持ち、モチベーションが高ければ、
その追求心も大きくなる。それが社員の成長、
ひいては会社全体の成長を促し、ブランディングにつながるのだ。

ところで、あなたは自分のビジネスに誇りを持っているだろうか。

社会性あるビジネスの意義を語ってくれる、
山口代表の話が聞けるのは、
私がパーソナリティを務める『BUSINESS LAB.』。
11/17・24の放送は必聴です!

──────────────────────
InterFM『BUSINESS LAB.』
東京76.1MHz・横浜76.5MHz
毎週日曜 朝 6時から好評放送中!
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biji

止まらない追求心がスゴい山口代表!

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シナジースペシャル

11/11
2013

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大里の「益はなくとも、意味はある」

震災後の大きなテーマとされている「節電」。
中でも通常業務をしつつも大幅な節電を成し遂げた、
ある企業の実践内容を紹介しよう。

・BGMの廃止
・お湯ポットを魔法瓶にする
・電話機を減らす
・タイムカードを手書きにする
・パソコンの照明を省エネモードにする
・使用しない外灯の電球を外す
・冷蔵庫の中にカーテンを作り、温度を保つ
・20時になったらブレーカーを落とす
・事務所の蛍光灯をLEDに換える
・夏はグリーンカーテンなどで日差し対策 …

このように地道なものばかりが実に100項目以上。
では、通常業務にプラスして、
節電施策をこれほど徹底して行えるのはなぜだろうか。
それは、社員が誇りを持ってこの節電活動に
取り組んでいるからと言えるだろう。

ということで、先日リーダーズセミナーの一環として、
この節電施策を実践している
大里綜合管理株式会社に訪問した。

ここでは「地域貢献」を経営理念の1つに掲げ、
様々な取り組みを行っている。

この取り組みは、千葉県から推奨され、
国からも表彰された。
また、経済産業省が全国の企業から選抜する、
「おもてなし経営企業選」の50社に選ばれ、
高く評価されている。

その評価された地域貢献活動の1つである環境整備。
中でも、野老真理子社長が高らかに宣言した
「節電」に特に力を入れているという。

東日本大震災をきっかけに始めた節電は、
冒頭で紹介した方法により、
震災前に比べなんと70%カットを実践しているそうだ
(つまり、震災前の30%しか日常の業務で電気を使わない!?)。

ここで、中島流仕事道の極意!
それは「仕事に誇りを持つ」こと。
企業が周囲から評価されたり、
社員の意見を認めたりすることで、

そこで働く社員は自分の仕事に誇りを持つのだ。
すると、自分のスキルをもっと
磨いて貢献しようとする気持ちが
生まれるなどの相乗効果が生まれる。

大里綜合管理のような、
スタッフのモチベーションにまで
相乗効果を発揮させた企業は他にもある。
例えば、以前にビジ達で紹介した、
株式会社JR 東日本テクノハートTESSEI。
新幹線を7分間で完璧に清掃する「お掃除の天使たち」は、
日本に限らず、世界からも高く評価されている。

ここでは、現場での意見やアイデアを尊重し、
スタッフに積極的にチャレンジさせているという。
すると、スタッフたちは自分のアイデアが活かされ
周囲から評価されていると感じ、
自信を持ってもっとスキルを磨くようになるのだ。
これが“仕事に誇りを持つ効果”だ。

加えて、この企業の姿勢は、
スタッフに向上心を持たせ、
企業全体のブランディングにもつながっている。

大里綜合管理もこの相乗効果によって、
大幅な節電を成し遂げたのだろう。
実はこの節電だけではなく、さまざまな地域貢献活動でも、
その相乗効果は活かされているようだ。

これぞ「益がなくとも、意味はある」。
いや、「益は少なくとも、意味はある」施策だろう。

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な、70%節電?!

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地域貢献には強い意志が必要

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社員一人ひとりが積極的だ

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節電方法がこんなにも…

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はなまるア・ラ・カルト

11/11
2013

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いま、“仕事道”が選ばれる理由

今から遡ること約2500年前。時は中国、春秋戦国時代。

強国“晋”を中心に大小いくつもの国が乱立
(晏子が活躍する“斉”も頑張ってはいるんだけど…)。
さらに、国同士だけではなく、その国の中においても
君主や臣下間において多くの争いが起きていた時代だ。

まさに世の中に実力主義が横行し、
身分制度が解体されつつあり、
社会の秩序が乱れていた時代と言っていいだろう。

そんな中、世の中を正そうと生まれた価値観が、
このビジ達でもご紹介している
孔子をはじめとした「儒家の思想」であり、
その弟子たちによって語られた「論語」というわけ。

(これは中島論なのだが…)社会が乱れてしばらくすると、
必ずといっていいくらいに、
それを正そうというチカラが働くのだ。

そして今。
かつての中国 春秋戦国時代のように日本国内も、
世界を見ても実力主義が横行している状態と言える。

すなわち、“経済的実力主義”であり
“軍事的実力主義”の時代ということだ。

その結果、どういうことが起きるのか。
社会秩序が乱れた世の中にはマナーやモラルが欠如し、
貧富の差は拡大する一方だろう。
さらに、環境汚染や非エコ、
人間性の欠如、そして文化の崩壊とつながるわけだ。

そうなると、やはり必要となってくるのは、
かつての「儒家の思想」のような人間的価値観。
つまり自然の摂理にも適った、
“道理”が大切になってくるということ。

もっと言えば世の中的に見ても、
ビジネスの世界においても
「自然の摂理に合致」した倫理的組織、
倫理観あるビジネスが求められているということだ。

そこで登場するのが、私中島が提唱する“仕事道”。
人としての生き方、理に適ったビジネスのあり方、
社会に役立つ会社・組織づくりなど、
まさに儒家の思想から学んだ(?)
現代における選ばれる価値観だ。

今この時代に生きる上で、
先達たちの価値観から学び、
日々の生活に活かせることは数多くある。
儒学をも独学で学んだ石田梅岩の石門心学もそのひとつだろう。

やはりこれからは“仕事道”。
“道”こそ秩序が解体された世の中やビジネスを、
正しい方向へと導いてくれるということ。

世はまさに、現代に蘇った春秋戦国時代
(何度も同様のことをくり返しているようだが…)。
この乱れた秩序を修正するためには、
やはり“仕事道”なのだ。


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中国の春秋時代は戦国時代…

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この頃生まれた価値観“儒家の思想”

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そしてこれからは“仕事道”だ

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昔の先達の方から学ぶことは多い…

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