これからの選ばれるビジネス!

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選ばれる仕事道

07/18
2016

sgtmain

パリの人気ビストロシェフの仕事道

先月私が主催した、「ボルドー・パリツアー」。
知り合いの日本人シェフに紹介してもらい、
パリでの初ディナーで「レ・ザンファン・ルージュ」という
フレンチレストランを訪れたのだが…。
ここが本当に大人気のビストロだったのだ。

噂通り店内は超満員で、私たちが食べている3時間ほどで
(私たちは長い間ワインを飲んでいた…)
周りのお客様は3回転もしていた。

というのも、ここはパリのレストランガイド
『ルベイ』のベストビストロに選ばれるほどの有名店なのだ。
(柳瀬シェフ、ご紹介ありがとうございました!)

店の名前の由来は、「Les enfants rouge」、
日本語では赤い子どもたちという言葉。
このレストラン周辺は、1500年代に孤児院があったそうで、
孤児たちが赤い服を着て歩いていたとか。

元々あったレストランがこの名前で経営していたものを、
そのまま現在のシェフが引き継いだという。
そしてなんと、そのシェフは「日本人」の篠塚大氏なのだ。

料理の味はもちろん美味しいのだが、
人気の理由はそれだけではない。
観光客と見られるお客様以上に、
地元の方々が多くいらっしゃったのだ。

それほど価格も良心的で、雰囲気も素晴らしい。
篠塚シェフの奥様が中心となって担当されているという
ホールサービスも大変よかった。
食事をしただけでも選ばれる理由が見えたのだが、
さらに調べてみると興味深いことがわかった。

篠塚シェフは「伝統を大切に守りつつも、
どれだけフレンチのなかに自分の個性を出せるか」に
こだわっているという。

その考え方や生き方は、
多くのお客様に選ばれるための
中島流「選ばルール7」を体現している。

ちなみに選ばルール7とはこんな内容だ。
1.手間をかける
2.本物にこだわる
3.とことん追求する
4.人にやさしい
5.社会性がある
6.大胆で潔い
7.徹底の二乗

篠塚シェフは星つきレストランで修行を積み、
独立してから3年目だという。
そんなフレンチに対する徹底した追求や、
手間をかけて伝統にこだわる姿勢…。

また、人にやさしいリーズナブルな価格設定、
フレンチに自分の個性を表現する大胆さは、
選ばルール7そのものなのだ。

これぞ篠塚シェフの仕事道であり、
日本人だからこそ実現できたこだわりだろう。
またパリに行く機会があれば、
ぜひ篠塚シェフのお店に行きたいものだ。

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「赤い子どもたち」という意味の店の名前

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店の厨房はこんな感じ

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C'est très délicieux ! (とってもおいしい!)

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モバイルショット

07/11
2016

mobamain

奥田政行シェフの“幅と奥行”


「つめたいトマトのスパゲティを作っていて、
オイルとかときどきハチミツをかけたり、
バルサミコビネガーを使ったりする人が
いるのですが…、甘くないからハチミツを、
すっぱくないからビネガーをかけるわけですよ。
本当なら、甘くてすっぱいトマトを探せば、
切るだけで余計なものをかけたりしないでも、
美味しいパスタ料理が出来るわけ。」

ほ~確かに!

「手をかけて作ったものより、
ナマでそのまま食べた方が美味しいなら、
料理ではない。
私ならそのまま出してしまいます。
だから、いい食材を探すことが大切。
そこで生態学を学ぶんです。」

ほ~奥田シェフらしいと言えば、らしいんですが…、
いい食材を探すことが生態学に繋がっちゃうわけ。
ここが普通の料理人と違うところなんだろうねぇ~。

だから食であり料理に対して、深く、
そしてマクロな視点を持ちながらも、
最終的にはシンプルに発想して
料理を発信しているってことだ。

まぁ~解ったようで解らない表現だが、
それが奥田流のプロフェッショナルの証なのだろう。
(それにしても、料理のことだけを
一生懸命語る料理人と違うこと…)

冒頭のこの語りは、
先日北海道十勝の芽室町で開催された
トークイベントでのもの。
私も登壇し、奥田シェフとやり取りさせて
いただいたわけだが、
改めてその話の軽妙さにも驚かされた。

また、この私とのトークの前には、
地域の人たちが地元の食材を使って腕を振るい、
奥田シェフに食べてもらうという企画コーナーが
用意されていたのだ。
そのそれぞれの料理を評するコメントも、
奥田流のアドリブが効いていて
とっても面白い時間となった。

10年程前の『情熱大陸』に奥田シェフが
登場したすぐ後くらいから、
お付き合いさせていただいているわけだが、
今回改めてそのセンスのよさと軽妙さ、
そして奥田流の“幅と奥行”を感じさせていただいた。

いまあっさり“幅と奥行”と言ったが、
私は人はその“幅と奥行”が大切だと思っている。
だから出会う人のオリジナリティと
“幅と奥行”を意識してるってこと。

もちろん“幅”と言っても、
横幅があればいいと言っているわけではない。
どんな幅を持っているか、
すなわちどんな角度の視点をいくつ持っているかなのだ。
“奥行”であれば、どこまでの深さを持ち合わせているか。
しっかり追求心を持ってチャレンジをし、
そこからどのくらいのリタ―ンを
しっかり受け止めているかなのだ。

うんうん、人は“幅と奥行”。

あっ!? 奥田政行。幅と奥田政行。
略すと“幅と奥行”。
まぁ~名前がついたとき、
すでに奥行は約束されていたということだ。

このところ奥田シェフの“幅”といっても、
フィジカルな横幅もかなり増えて来たようで、
ちょっと心配!

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奥田シェフのトークに会場も大盛り上がり!

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地元の食材を使った料理を試食してもらった

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司会を務めてくれたのは山尾百合子氏

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ファインスピリッツキーワード

07/11
2016

mawatteru

それ、回ってる!?

「それ、回ってる!?」なんていう
タイトルだけど、実は今回は、
“タテの発想”についてのお話なのだ。

ビジ達で何度も登場するこの“タテの発想”とは、
隣(ヨコ)の庭を気にするより、
自分の行くその先(タテ)を考えなさい、
ということ。

「回ってる」ってことは、
予定通り次なるところに進んでいるか、
循環しているかってことなのだ。

たとえばお金について考えてみよう。
これは回ってこそ役に立つもの。
長期にストックしてはダメなのだ。
誰に、何に、お金を使うのか。
より意味のあるところに、意味のある使い方をすることが
「回ってる」お金の使い方と言えるのだろう。

お金に限った話ではなく、
私が展開しているMemuroワインヴァレー構想もそうだ。
この構想を現地でプレゼンし、発信することで、
賛同者が現れ、農家や関係者が動く。
そして、ひいては町の人々の気持ちにも作用していく。
つまり伝播していくということ。
皆がこの構想で何らかの役割を担っていて、
次の展開へ向かって進んでいる。
これはまさに“回っている”ということ。

ポイントはヨコじゃなくて
タテに回ってるってところなんだよねぇ。
ヨコにいくら回っても前には進まない。
タテに回るからこそ前進(成長)出来るのだから。

次なるステージに向かっているか。
次なる世代に受け継がれているか。

うーむ、そう考えた時に、
私たちの会社の経営においても、
「回ってる」という発想はやっぱり大事なのだろう。

今春、1年目の新入社員が入った会社も多いだろう。
すると今まで新入社員だった人たちは2年目となり、
押し上げられるように次なる役割が出来る。
これもタテに回っていくということなんだけれど…。

つまり、そういうふうに組織がきちんと
循環しているかどうかが大事ってこと。
立場がかわり、役割がかわり、
次のステージで、次なる役割を演じられる組織こそ、
活きた組織となり、“タテの経営”へとつながるのだ。

去年の自分より、今年の自分は確実に成長している。
そして、今年の自分より来年の自分はまた成長していく。
これも回ってるってこと。
同じように回っているようで、
実はスパイラルとなっていて、
更なるステージで回っていく。

すなわち go around !(回って行く!)ということ。

人間関係だって回って行くべきだろうし、
事業だって回って行かないと成長しないし…、
私たちのあらゆるものが回って行くことが本来であり、
摂理だということなのだ。

この「回って行く」という考え方、
どんなことにでも当てはまりそうな気が…。
さて、ここでみなさんにも聞いてみよう。

それ、回ってる!?

mawatteru

大事なのは回って行くこと!

biji (1)

「タテの経営」のすすめ

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選ばれるビジネス

07/11
2016

biji2ボルドーオーブリオン

これがボルドーシャトーのプライド


門を入って眼前に広がったのは美しく整備された庭。
その向こうには、どこまで続くのか? と思わせる
ワインぶどうの並木。
そして、歴史を感じさせるシャトーの建屋の中には
千を超す樽が整然と並べられていたのだ。(スゴーイ!)

ここは、ボルドーに入って最初に訪問した
シャトー・パプ・クレマン。
お~、これが本場のシャトーということか、
なんて思ってしまった。

次に向かったのは、シャトー・オー・ブリオン。
一級シャトーである。
このシャトーにも、美しく整い品格のある庭が広がり、
昔ながらのまさにシャトーという雰囲気があった。

さらに、シャトー・マルゴー
(途中で二手に分かれたため、
私は残念ながらいけなかったのだが…)。

そして最後にサンテミリオンの
シャトー・フォン・ブロージュ。
ここでも庭は完璧に整備されていたのだが、
さらに、庭の中央には17世紀に使われていた日時計が…
歴史の長さと、確かな格を感じたのだった…。

ご存知の通り、ボルドーのシャトーは
1855年の第1回パリ万博で
当時の評判や市場価値に従い、
初めて格付けが公式に決定された。

だが、その以前からすでに、
選ばれるシャトーには
純然たる差があったのだろう。

つまりすでに、選ばれるシャトーは
いいワインをつくるため、
するべきことを実践していたということだ。

そしてそれから160年以上のあいだも、
それぞれのシャトーは、その格付けを維持しようと
手間のかかる方法でも徹底して
実践してきたということだろう。

そんな各シャトーのプライドが、
門を入った瞬間、目の前に広がる
あの隅々まで整備された庭に表れていると
私は感じたのである。

どのシャトーも、庭だけではなく、
建物、樽、貯蔵室、
シャトーの建屋自身も徹底して美しく、
その美しさを次代に繋げようという意思が感じられた。
そんな意思こそが、注目される上位ワイナリーとしての
自負であり、プライドなのだ。

ワインの世界から少し離れるが、
老舗・虎屋の17代当主黒川光博氏の
「伝統とは革新の連続である」という言葉。
虎屋の490年はさまざまな試行錯誤であり、
革新の連続だったということだ。

なぜか、これらボルドーのシャトーを訪問していて
この言葉が頭に浮かんだのだ。

実はシャトーも、そのぶどうづくりや醸造の仕方には
その時代その時代のトレンドがあり、
ず~っと試行錯誤を繰り返してきたという。

すなわち、シャトーも虎屋と同じく
ここ200年は革新の連続だったのではないかと思うのだ。
格付けによる品質をも保つための様々な試行錯誤が、
結果としてあの美しい庭に表れているのだろうと、
シャトーの庭を脳裏に浮かべながら思ったのだった…。

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ボルドーに到着のMrセイージ

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整然と並ぶワイン樽

biji6ボルドーパプクレマン

パプクレマンのワインの苗木

biji2ボルドーオーブリオン

シャトーオーブリオンは一級シャトーだ

biji3シャトーオーブリオン

案内役の方と一緒に

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モバイルショット

07/04
2016

mobamain

パリには出会いもあるが、別れもある!?

(male) もう、そろそろ行かなければ…

(female)もっといっしょにいたいわ…時間って残酷ね…

(male) 僕もそう思う。もし僕にそのチカラがあるのならば、
時を止めて…

(female)ん~ん、私の中ではすでに止まってるわ。
この通りの人なんて気にならない。 だからもっと…



なんて言っているかは知らないが、
多くの人が行きかう昼下がりの
パリのシャンゼリゼ通りで、
2人だけの世界を演出しているのだ。

そして、2分後には、
2人は別れることになるのだが…。
(その間、ちょっと遠くから
観させていただいたというわけ)

“パリは出会いもあるが、別れもある。それがパリなのだ”

なんて汗くさいガイドが
カッコつけて言っていた。
まさに、そのひとつのシーンを
垣間見させてもらった。

それにしても、
さすがパリは曜日にかかわらず
多くの人が闊歩していること。
ということは、その8割は旅行客だろう。
年間8,000万人が訪れるフランスならでは
の光景ということだ。

日本も2020年にはインバウンド4,000万人を
目指すというが果たして!?

それだけの可能性もありと期待するのもいいが、
その受け入れ体制であり、
人々の心の準備はどうなのだろう。

フランスという国は、実は長い年月をかけて、
旅行客を少しずつ少しずつ増やしてきたのだ。
だから、パリの街にも、市民にも
ほとんど負荷はかかっていないと
言っていいだろう。

ところが、日本の実績はまだ1,300万人。
4,000万人というと、約3倍である。
3~4年で3倍は、ちょっときついだろう。
あちこちにムリがかかるというものだ。

宿泊施設の問題はもちろん、
さまざまな観光地のお店の対応はどうなのだろう。
私の言いたいのは、
数の問題や言葉の問題だけではないのだ。
ただ、数を揃えて商売対応をすればいい
ということではない。

日本に来てよかった。さすが日本人の対応は違う。
すなわち施設やモノ以上に、コトであり、
空気感や心の対応に対して感動して欲しいのだ。

残念ながら、この領域になると、
日本の中でもまだまだバラつきがあるし、
個人差が大きい。
もっともっと日本ならではの対応の美しさと、
心からのおもてなしを、
1億人にして欲しいということ。

今回のパリ・ボルドーツアーでは、
いろいろなトラブルがあったこともあり、
通常以上にフランスの人たちの対応の悪さを
垣間見ることとなった。

あれは放っておいても、お客様が諸外国から
来てくれていたことによる怠慢と言っていいだろう。
それだけに、日本はもっともっと準備して、
本当の日本人の対応を身につけて
実践に移して欲しいと思うのだ。

やっぱり約300年前の石田梅岩先生の時代の
考え方や価値観から学ばないと
本来の大和民族的対応はできないのかもしれない。

そしてパリのシャンゼリゼ通りは、
大きな掃除機を持ったお兄さん、お姉さんが
大勢の人混みの中を日中掃除していた。

ここは日本人らしく表参道でも新宿でも、
あちこちの都市でも、
早朝に掃除をしっかり終わらせて
美しい町並みで多くの人たちを迎えてもらいたいものだ。

そして、
その多くのフランスの人たちが行き交う中で、
別れを惜しみながら、
別れのシーンを私が演じていたりして…。

“ここ東京は、出会いもあるが、別れもある。それが東京なのだ”

なんて海外の人に語ってみたいものだ。
もちろんフランス語で…

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パリの凱旋門

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やっぱりおしゃれな街だ

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掃除をするお兄さんと大きな掃除機

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