これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

02/20
2017

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情熱的講釈がブランディングに!

講釈といえば、私が思い出すのは「筑波山ガマの油売り」。
「四六のガマ」と呼ばれる霊力を持ったガマガエルから
油をとる方法や効能を独自の口上で伝える、
大道芸のような宣伝販売の手法だ。

ガマは自分のことをイケメンだと思っているので、
周囲を鏡張りにした箱に入れると、
自らの醜悪さに驚き脂汗を流すという。

その汗を集めて煮詰めてできたものが「ガマの油」。
効果の程を講釈師がその場でパフォーマンスするわけだ。
講釈師は一部分だけよく斬れる刀を持ち、
半紙を半分、また半分と切り裂いて、切れ味をお客様に披露する。

その後、刀の鈍い部分を自らの腕に当てて血をにじませるのだが、
ガマの油を塗ればたちどころに斬られたところが治るというしかけ。
効果が本当にあったかどうかは別にして、
この講釈の巧みさで皆が買いたくなってしまうということ。

そして現代版講釈師とも言えるのが、
「切腹最中」の新正堂(しんしょうどう)の主人、
渡辺仁久(よしひさ)氏だ。

皆様ご存知の通り、
私もかなり語るほうだが、
渡辺氏は私以上によく語る。
「切腹最中」ができた経緯や、
赤穂浪士との関係をお客様に情熱的に講釈してくれる。

「切腹最中」は最中からあんこがたっぷりはみ出している和菓子で、
赤穂浪士ファンの方々やこれから謝罪をしようという人々の
手土産として圧倒的支持を得ているのだ。

私も北海道での「ワインヴァレー構想」活動の際に
切腹最中を手土産にすることが多いのだが、
この見た目や商品のストーリー、そしてそのおいしさに
興味を持って召し上がってくださる方がたくさんいらっしゃる。

こうして商品のストーリーは人づてに広がっていき、
やがてメディアに取り上げられて大ヒット商品となった。

商品がヒットするには、その物のおいしさはもちろんのこと、
ストーリーや面白いネーミング、
パッケージなどのデザインも関わってくる。
そしてそこに「情熱的講釈」があってこそ、物が売れ始めるのだ。

私はこれまでにいろいろな企業や経営者に取材してきたが、
やはり情熱的講釈を展開していた主人の店は、
繁盛している確率がかなり高かった。

最近のことで言えば、北海道十勝の日高山脈のふもとで
パン工房を展開する「カントリーブラン」。
ここの主人の延與幸嗣(えんよこうじ)氏も、
これまたよく語る方なのだ。

農家しかいないような田舎の地に店をオープンさせたのは、
おいしいパン作りのために最適な水と出合えたから。
おいしいパンさえできれば人は来てくれると信じて店を続け、
今やそのストーリーはお客様に伝わって繁盛店となった。
(もちろん、そのストーリーを延與さんが語り続けたからだけど…。)

また、こんな事例もある。
10年ほど前に取材した北九州市の「卵屋(らんや)」にも、
見事な講釈師がいらっしゃった。

ここの卵かけご飯が大人気なのだが、
その理由は卵や米の産地だけでなく、
最後にかける醤油にもこだわったからだという。

そのおかげで卵かけご飯だけでも1575円ほどするが、
主人の講釈のおかげでここに来る人々が
こぞって期待する食べ物になっていた。

これらの繁盛店の事例にはこだわりのストーリーがあり、
そのストーリーの講釈師となる主人が情熱を持って語っていたのだ。

やはり情熱を持って発信することの大切さが伝わってくる。
「情熱的講釈」こそが店や商品のブランディングに貢献し、
お客様に選ばれる理由になるということだ。

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新正堂の渡辺氏は現代版講釈師とも言えるほど語り上手

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「切腹最中」は大人気商品だ

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Mr.セイージの新正堂の最中の大ファン

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カントリーブランの延與(えんよ)氏も、これまた語り上手

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バレンタインには接吻最中という企画も

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02/13
2017

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25年目からの“話し方力”研究


1年振りだろうか、久々の独演会。
皆さん、しっかり耳を傾けてくれていたような…。
終わった後のこの写真の笑顔を見れば、
少しは役立ててくれると期待を持った次第。

独演会の事例とコンテンツには自信はあるのだが…。
いつものことだが、何度も横道に逸れてしまい、
なかなか本筋に戻れなくなってしまう。
ははははっ…6(^_^;)
まぁ~、この横道のときが、具体事例であったり、
私の実体験だったりで、面白い話となり、
笑いも取れるわけだが…。
ただこのせいで、時間がなくなり、
いくつかの話すべきコンテンツを端折ることになる。
結果、最後の落としどころへの説得力に
影響したりする場合も出て来るのだ。

αクラブ定例会も今回で136回目となり、24年。
(いつの間にか回数を重ねてきた)
これで136回、毎回、何らかの話をして来たわけであるが、
それでも話し方であり、
そのプレゼンテーション力はまだまだと思ってしまう。

イベントの演出を手がけていることもあり、
他の人の話は、客観的に聴け、そのいいところもわかるし、
もっと効果的な展開も提案できるのだが、
いざ自分の話となると難しい…。
いまだに、思い出したかのように、
桂三枝の創作落語CD(20巻くらい?)を聴いて、
その話し方の流れを勉強しているほど。

ビジネスに関わる何を話すかはもちろん大切だが、
その概念であり、コンテンツをどう伝えるかも非常に大切だということだ。
仕事柄もあり、さまざまなビジネス情報であり、
企業情報も集まり、経営者との接点も多いこともあり、
材料は豊富にあると言っていいだろう。
それらの情報から、中島流の視点で、今後に活かすべき情報や、
事例を抽出することも、けっこう得意な方。

そして、今後に必要な新たなコンテンツを開発することも、
だいぶうまくなったと思う。

が、しかしだ。
それをどう発信するか…。
いや、それら新たなコンテンツプレゼンのための
キーワードや概念図を創り出すことも、かなり手練れだと言える。
そして、その材料を活用してのWebや冊子による発信も、
プロフェッショナルなわけで…。(会社の仕事がまさにそれ!)

てことは…、事例もあり、コンテンツもあり、
そのコンテンツをアプローチするための材料もありながら、
どう限られた時間の中で、
私が上手くプレゼンするかということにつきるわけだ。

ここも実際は、24年間もの経験があるわけで…。
ラジオ番組のパーソナリティもやってきた“プロ”なのだが…。
(やっぱりまだまだ…)

ここばかりは、もっともっと奥が深いと言うことなのだろう。
さて、どんな鍛錬をすれば、
人前でのプレゼンテーションであり、話が上手くなるのか。
もうすぐ、人前でセミナーや講演会をはじめて25年目となるわけだから、
どう鍛錬して質を上げて行くか…。

もしかしたら、ここは「プレゼンテーション力」とか、
「講演会・セミナーでのウケる話し方」という本を出版することが、
上手くなる近道なのかもしれない!?
さて、この本、『中島流 人前でウケる話し方』。
どの出版社が出してくれるか…。

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先日開催した第136回αセミナー

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今回も沢山の方に参加していただいた

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皆さん、しっかり耳を傾けてくれていたような…。

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桂三枝の創作落語CDで話し方の流れを勉強

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25年目からのαセミナーもご期待ください!

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選ばれる仕事道

02/13
2017

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「北の住まい設計社」のこだわりヴィレッジ

北海道の大雪山のふもと、
東川町の中心地から少し離れたところに、小さな廃校がある。
そこが「北の住まい設計社」の工房だ。

私がこの名前を初めて聞いた時、
てっきり住まいを中心に建築物を
提供する会社だと思っていたのだが…。

先日、東川町を訪問した際に見学させていただいたところ、
なんとそこには廃校を活用した工房のほかに、
おしゃれなカフェ&ベーカリーのお店があったのだ。

店内には大きな窓から光を取り入れたカフェスペースが広がり、
洗練されたインテリアが心地よい空間を生み出している。
パンだけでなく、地元の農産物を加工したジャムやコーヒー豆など、
選り抜きのこだわり食品が一緒に販売されている。

カフェの方では北海道産の小麦を使用した
パスタやニョッキを出しているという。
季節の素材にこだわったメニューは、
北海道の野菜や肉、牛乳を基本に、安心安全にも配慮していた。
味付けも調味料をあれこれと入れず、
素材の味を活かした調理法にしているそうだ。
(すばらしい!)

このお店も「北の住まい設計社」が運営するものだが、
あくまでも事業の一部。
先に紹介した、廃校の工房でつくる家具が本題なのだが…。

案内された建物に入ると、
目に飛び込んできたのは積み上げられた大量の木材。
何年も手間暇かけて乾燥させているそうで、
家具作りの材料も地元産にこだわっているという。

さらに別の部屋へ歩を進めると、
なんとそこはショールーム&ギャラリーというスペース。
ここは家具や生活雑貨を展示、販売している部屋で、
これを目当てにお客様が山奥まで来るそうだ。

ここの家具がそれだけ注目されていると
大手流通業者も来るようだが、
「北の住まい設計社」はそういった話にはまず乗らないという。

自分たちのこだわりを理解し、
それを望むお客様にしっかり伝えて
販売してくれる流通でないといけないのだ。

現在は直営店と理解あるパートナーのみに卸していて、
経済優先型の現代ビジネスにおもねらない企業展開をしている。
材料調達から家具作りまで、手間をかけてじっくり仕上げているのだ。

やっぱり、ここまで地域がものづくりにこだわらないと、
多くの人が選んではくれないということ。
そして、このカフェ&ベーカリーからショールーム、
いくつもの工房から木材管理建屋までとらえると、
もうそこはひとつのヴィレッジなのだ。

私たちも北海道芽室町で「土と太陽のヴィレッジ」
という計画を立てているが、それはワイナリー構想を中心にしたもの。
「北の住まい設計社」は家具づくりを中心にヴィレッジを展開していて、
そのこだわりと展開の仕方は私の期待を上回る素晴らしさだった。

「北の住まい設計社」がこの地に越してきて30数年が経つというが、
この場所を選んだことも、ものづくりの隅々まで
こだわっていることも、すべてに理由があった。

このこだわりこそが、
多くの人たちが今後も選んでくれる理由となるはず。
これぞこだわりのヴィレッジ、
こだわりの「仕事道」と言えるだろう!

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「北の住まい設計社」の則末氏と渡辺氏

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廃校の中に工房がある

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雑貨が展示・販売されていたり…

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もちろん家具やインテリアも!

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大きな窓から光を取り入れたカフェスペース

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敷地内には、家具づくりの材料となる大量の木材が

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ものづくりにこだわった、ここはもうひとつのヴィレッジなのだ

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ファインスピリッツキーワード

02/13
2017

miraimitohshi

リスク回避力と未来見投資力

このところ、重要性を力説してきた“リスク回避力”。
だが、はたしてそれだけで十分なのだろうか。
もしかしたら未来へ向けた、より能動的な、
リターンを多くするための力が存在しているのではないだろうか。
…という考えのもと発想したのが、
「未来を見通す」と「未来への投資」を掛け合わせた、
“未来見投資(みとうし)力”というキーワードだ。

具体的にはどういうことなのか?
身近な例として私がいま展開している
Memuroワインヴァレー構想をもとに説明しよう。

たとえば、十勝の農産物を毎月お届けする「&里山生活」。
これは目先の収益のためだけではなく、実は続けた先に、
都会の人たちに十勝の農産物のよさを知ってもらい、
やがて出来上がるワインのファンにも
なってもらおうという狙いがあるのだ。
(十勝の農家の人たちのモチベーションにもなるし…)

それから、関係者の想いやワイナリーの進捗具合を
日本全国へお届けするジャーナル「里山スタイル」。
これも単なるニュース発信のためだけではなく
十勝への親しみやワインへの期待を持ってもらおう
という狙いで発信しているんだよねぇ…!

このように、これまでいくつかのイベントも含め、
実に様々な施策を行ってきた。
そしてそのいずれも、
ブランディングやファンづくりなどの
将来を見据えた戦略的展開だったのだ。

私たちは何かをやろうとするとき、
ついその目先の目的や、それに向けての企画や
実行に向けた進行にばかり気を取られてしまう。
だが実際は、その施策を行う上で、数年先まで視野に入れ、
いかにリターンを大きくするかを考え、行動を起こすことが重要だ。
(特にブランディングは、長期にわたって確立していくものだからねぇ…)

「写真の町」を宣言し、写真に関わるイベントを
数多く実行するとともに町を美しく整えたことで
人口増を実践し、話題となっている東川町。
今回、役場にも訪問し、町長にもお話を伺ったわけだが…。
訪問にあたり、東川町の取り組みを描いた2冊の書籍の
出版社にも、実は取材に行ってきたのだ。
これも、訪問をより実り多くするため…という目的と、
いずれ芽室町の取り組みも書籍にしてしまおう! という
目論見もあったんだよねぇ~!

何かをするにあたって、よりリスクを少なくするのが“リスク回避力”、
よりリターンを大きくするのが“未来見投資力”ということかな。
この“未来見投資力”と“リスク回避力”の
ファインスピリッツキーワードが組み合わさることで、
より大きなチャレンジに勇気を持って挑め、
結果、新しい未来が切り拓かれていくということだ!

ふむふむ、まさに挑めばチャンス、逃げればピンチということだねぇ…!

miraimitohshi

“未来見投資力”と“リスク回避力”

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将来を見据えた戦略的展開が大事!

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02/06
2017

mobamain

東川町、30余年の“見投資”

えっ! 玄関のデジタルサイネージに
“歓迎MEMUROワインヴァレー構想様”だって。
そして会議室に入ると、
東川町の松岡町長はじめ4人の各担当課長ら職員がずら~っと。
(げげげっ…6(^_^;))
恐れ入ります…と恐縮するばかり。
(ここはサービス業の会社ではなく、町役場だったよねぇ
と頭の中で再確認してみたほど…)

それだけではない。
予定の13時から15時までの2時間。
松岡町長含め、皆さんがしっかり私たちのために対応してくれたのだ。
(本当にありがとうございました)

机の上には、資料の用意もしっかりされていたのだが、
『東川スタイル』『東川町ものがたり』の2冊の出版物と
東川オリジナル商品「東川米」「大雪旭岳源水」まで
私たち全員に揃えられていた。

まさに“至れり尽くせり”“微に入り細に入り”という言葉に
合致した対応と言っていいだろう。
この姿勢こそが、多くの人を惹きつけ、
ここ20年間で1,200人もの住民増を演出しているに違いない。

そしてそして、“写真の町”を宣言する東川町が毎年展開する、
全国の高校生を対象にした「写真甲子園」。
何とこの「写真甲子園」が映画化されるというのだ。
(素晴らしい!)

写真の町を宣言してからすでに30余年。
町にはオシャレなカフェやパン工房、
セレクトショップなどがあちこちに出現し、
季節ごとの街並みの美しさにも次第に洗練さが加わって来たという。
ついに今、東川に大きな相乗効果が到来しつつあるのだ。

いろいろ前向きな施策や信念を持った取り組みは、
次第に共鳴し合い“善循環”に乗り、
大きなシナジー、すなわち“ビッグシナジー”へと
移行していこうとしているのだ。

北海道の旭川市の小さな隣町、
東川町がいま日本全国にその輝きを発し始めたのだ。
それにしても、誰かが30年、50年の先を見据え、
何かを始めないことには、そのシナジーは起きて来ない。
その始めた人たちは、
既にこの世を去ってしまっているかもしれないのだ。

ビジネスも先を見据えて投資して行かないことには、
次なる相乗効果のあるビジネスには出会えないということ。

こんな不確実性の時代こそ、
しっかりと未来を見据えての人財も含めた投資をやっていかなくちゃ。
私は、この投資のことを、
見通しある投資ということで“見投資(Fine Investment)”と呼んでいる。

さて、私たちの30年、50年先の“見投資”、
Memuroワインヴァレー構想は、
どの辺から相乗効果を演出してくれるのだろう。

まだ3年目だし、相乗効果を期待するにはちょっと早いかもしれないが、
この芽室町での構想も日本を代表する
“ワインづくり”と“まちづくり”事例となりたいものだ。
まずは、信念あるぶどうづくりと
前向きな施策をいろいろと展開しないことには…。
まだまだこれから…頑張りま~す。
(応援してね!)

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玄関のデジタルサイネージには“歓迎”の文字が!

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町長を始め、皆さんがしっかり私たちのために対応してくれたのだ。

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「写真甲子園」祝・映画化!

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東川オリジナル商品もいただいた。

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こちらの吉里さんも写真甲子園をキッカケに東川町に移住したそうだ。

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