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07/22
2013

TOPkey (3)

“エナジープロデューサー”の時代

先日、代官山にある
イタリアンフードマーケットEATALYに行ってきた
(オープンした当初一度行った以来)。

以前に視察したニューヨーク・マンハッタンにある
EATALYとの違いに改めて驚くことになった。

「私もニューヨークのEATALYに行ってきました。
素晴らしいですよね。
でもここ代官山EATALYとはだいぶ違いますね…」と、
話してくれたのは代官山店のレジスタッフ。

2階にあるレストランスタッフは
「ニューヨークのEATALYは見てませんが、
うちの料理人の腕は間違いないはずなので…
もう少し多くのお客さまに来ていただけるとよいのですが…」と。

こんな微妙な反応が目立つEATALY代官山店は、
開店して5年も経つのだが、
なかなか活性化してこないようだ。

あの活気あふれるEATALYニューヨーク店にあって、
日本のEATALYにないものとは?

それは“エナジープロデューサー”の存在。
あまり耳にしたことがないスペシャリスト名だと
思うが…(私が名付けたわけだから)。

“エナジープロデューサー”とは、
スタッフやお客さま、食材まで、それぞれが持っているエナジーを、
ひとつの空間として調和させ、成立するように
計算しデザイン・演出をする専門家を指す中島流キーワード。

1400坪のスケールで展開されているEATALYニューヨーク店は
お客さまの目的や食べたいイタリアングルメに特化して、
商品が展開されている。

レストランだけとっても、肉料理、シーフード、ベジタブル、
パスタといったジャンルに分けられ、仕切りのない空間で
本場イタリアの自由な空気感を演出しているのだ。

さらに、そこで食事する人さえもその空間演出に一役買っている。

その空間でお客さまがどう過ごすのかまで想定して、
空間のエナジーをプロデュースしているからこそ、
そのエナジー引力により多くの人々が訪れ、活気が絶えないのだ。

エナジープロデューサーの役割は大きい。

一方、EATALY代官山店はというと、300坪程度と
スケールが小さい上に、広場を挟んでいくつかの独立した
レストラン空間となっているため、
お客さまと空間との一体感は感じられない。

ニューヨーク店の、食材が山積みにされたマルシェや、
遥か高い吹き抜けの開放感、
そこで広がる売り手と買い手の笑顔とトークなどといった、
扉を開けた瞬間に広がるイタリアの空気感を味わうことはできないのだ。

ただ建物や場所、物をデザインするだけではなく、
そこで働く人、訪れる人の気持ちも含め、
“エナジー”をプロデュースする展開。

これからの時代に多くの人々が楽しめる空間をつくるには、
“エナジープロデューサー”が必要不可欠になってくるだろう。


key (1)

イタリアの食材が所狭しと陳列している

key (2)

どれも美味しそうだ!

key (4)

平日の人はまばらのようだ

key (5)NY

ニューヨーク店は昼間から活気溢れる!

key (6)NY

空間全体で感じるイタリア!

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