これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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ファインスピリッツキーワード

11/19
2012

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できるけど、しない。

人間に制御できない大きな力は、
一歩間違うと地球をおびやかすほどの
事態を引き起こす。
3.11をきっかけに起きた原発問題がその一例だ。
便利さや効率化は大きなリスクと
背中合わせなのだ。

マニュアル頼りのビジネスや
システマチックな事業展開も同じことが言える。

確かに合理的ではあるが、マニュアルや
システムばかりに頼ると、
自分の頭で考えることをしなくなり、
センスも磨けない。
よりよいサービスをしようという発想もないまま、
ほとんど成長せずに終わってしまうのだ。

人が成長するかどうかなんて
案外重要視されないものだ。

だから世間では、効率ばかりが優先され、
人間性を育むという考えは後回しにされがちだ。

そこで私の頭に打ちだされた言葉は、
“できるけど、しない。”

そもそも、人間はもともと自分でいろいろな事を
察知できる力を持っているはずだ。

ところが技術が発展したことにより、
自分の体調でさえも
数値や病院を頼りに判断するようになってしまった。
本来であれば自分の感覚で不調(いつもとの違い)に
気付けたはずではないだろうか?

農家の人は、山や風の状態を見て明日の天気や
ここ一週間の天気を察知することができた。
しかし、天気予報に頼ることで
その察知能力はいつの間にか閉ざされてしまった。

丁稚制度を取り入れている秋山木工では、
この“できるけど、しない。”の考え方が
実践されている。

早いうちに技術を教えれば、
当然早いうちから稼ぐことができる。
しかし、稼ぐことはできても、その後に大きく影響する
人間性が身につかないという。
だから、4年間は丁稚であり、
ほとんど技術を教えないそうなのだ。

なんでもかんでもできるからといって
安易に活用してはダメだ。
効率性だけを優先した価値観は、
大きなリスクを伴うことになる。
「できるけど、“あえて”しない」という
決断をするからこそ、
本来の感覚が磨かれるのだ。

ビジ達では、これまでいろいろな
角度からビジネスを語ってきたが、
“できるけど、しない。”という勇気ある決断が、
これからの大切なキーワードではないだろうか。

実は先日の定例セミナーの私のテーマは、
“できるけど、しない”だった。
かなり多くの参加者から、“いいテーマだねぇー”とか
“時代に合っている中島らしいテーマだ”と言われたのだ。

よし、2013年は、このテーマで
“これからのビジネス”を発信しよう!

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秋山木工でのひとコマ

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秋山木工でも“できるけど、しない”

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非効率でいいのだ!

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原発も“できるけど、しない”。

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