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はなまるア・ラ・カルト

08/19
2013

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リーダーが「お客さまの感動」と「スタッフの感動」をつくる

駅のホームに入ってくる新幹線に、
一礼している集団を見たことあるだろうか。
彼ら(彼女ら)こそ日本が世界に誇る、
おもてなし集団「新幹線お掃除の天使」たちだ。

彼らは、JR東日本のグループ会社
「株式会社JR東日本テクノハートTESSEI」で働く社員の方々。
仕事は、新幹線の車両の「掃除」。
いやいや、「魅せる掃除」と言った方がいいかもしれない。

新幹線がホームに到着してから出発するまでのわずか7分間。
その限られた時間内で、1人が1車両を担当し、
全てのテーブルと窓そでを拭き、
床の清掃までもやってしまう。

一見地味な仕事のように思えるが、
いま彼らは世界中から
「最強のチーム」として注目されている。

しかし、そもそもなぜ彼らのような「組織」ができたのだろうか。
そこにはできる“リーダー”の存在があった…。

「どんな仕事でも、どんな人生でも誇りと喜びを持った瞬間から幕が開き、
いろいろな可能性が拓けてくるんです。
人間は組織の中で生きている動物。
組織自体を誇りある組織へと変えていかなくては…」

こんなことを語っていたのは、
JR東日本から赴任した矢部輝夫専務。
ある日突然やって来たお掃除の天使たちのリーダーだ。
しかしそんなリーダーも最初は困難の連続だったとか…。

当時のTESSEIは、JR東日本という大手のグループ会社ということもあり、
仕事に困ることはない。
会社や従業員(パートやアルバイト)には活気がなく、
いつしか「どのように仕事をこなすか」という考えが根付いていたそうだ。

そこでまず矢部リーダーは、
仕事を「清掃業」ではなく「サービス業」というふうに再定義した。

つまり、ただ掃除をするのではなく、
お客さまから何か尋ねられれば応えるし、
小さな子供のいるお母さんのために何かできることはないかと考える。
すまわち、お客さまのためのサービス部署であり、「掃除の会社」ではなくしたのだ。

さらに、パート構成率を58%から42%にまで下げ、
16%も正社員を増やすことで責任感をつくり上げ、
仕事のミスやクレームを激減させたそうだ。

矢部リーダーの行動は、
自分たちの仕事の意義や価値を再認識することになり、
組織の中にまさに「誇りと喜びを持った瞬間」を生んだに違いない。

つまり、リーダーがきちんと組織論やヴィジョンを持ち、
具体的な提案をし、実行に移そうとすることが組織にとって重要。
「お客さまの感動」「スタッフの感動」は
たった1人のリーダーから生まれるということだ。

よくビジネスでは“CS(顧客満足)”、“ES(従業員満足)”というが、
これはリーダー次第でどうにでもなる。
リーダーの考え方、行動、発想、実践力がこれから未来のスタッフ、
お客さまの感動をつくっていくということだろう!

やっぱりリーダーで決まるのだ!


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お掃除の天使たち参上!

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あっという間にピカピカ!

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全ての組織はリーダーで決まる!

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