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はなまるア・ラ・カルト

08/10
2015

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潜在能力を引き出せ

スマホのアプリ画面をタッチするだけで、
簡単に天気予報や目的地の最短ルートも表示される。
漢字や、言葉の意味も文字変換機能やネット検索ですぐにわかる。
会議後も、ホワイトボードの内容をスマホでパシャリと撮れば、
メモをする必要もない。確かに便利ではある。
しかし本来人は、様々な課題や困難に直面したとき
潜在的な力が発揮されるものではないだろうか。

私が通っているスポーツジムには、バランスボールがある。
最初はバランスが取れなくて転げ落ちてしまっていたのだが、
何度かチャレンジしているうちに、
平衡感覚やインナーマッスルが鍛えられ、
バランスを取れるようになってくるのだ。
これが人の持つ、できなかったことができるようになる
潜在能力であり、センスだろう。

人の潜在能力を語る事例でよく話すのが、
行列のできる町工場で有名な岡野工業。
以前、岡野雅行代表社員に取材したときのこと。
「痛くない注射針」を考案した岡野氏は、
「私は、図面に描けない程の微細なものでも創り出すことができる」と語っていた。

自身の発想と経験による職人技が合わさったことで
全く新しい概念の注射針を生み出すことができたのだ。

つまり、それは過去のデータから算出されたものの集積ではないということ。
職人としての経験から技術と、
いままでなかった困難へのチャレンジ精神から生み出されたものだ。
実はこの能力、岡野氏だけにある能力ではなく、
人間みんなが持っている可能性のあるものなのだ。

ではなぜ、こうして新しいものを
生み出せる人とそうではない人がいるのか。
その差はどこにあるのか。
それは日頃から自分の潜在能力を引き出そうとしているかどうかだろう。
自分で処理できることもパソコン任せ、スマホ任せだと、
テクノロジーが進化していけばいくほど
自分で何もできない人間になってしまうということ。
もともと兼ね備えている能力を使わなくなってしまうことが
人の退化に繋がると言いたいのだ
(その昔から、使わない機能や能力は
退化する可能性は大きいって言うし…)。

ビジネスでも同じことが言える。
数年前、リーマンショックによって引き起こされた大不況。
弊社も大きなダメージを受けたが、
その困難に真っ向から立ち向ったことで、
結果として、社内の体質改善を実現することができたのだ。
不足や困難があることで、
本来持っている潜在能力を引き出すことができるということ。

ITや新しい技術を否定するつもりはない。
使いどころが重要ということだ。
暗黙知という概念が無くなりつつある現代では、
難しいことかもしれないが、
うまくいかない時こそ組織や
人の潜在能力を引き出すチャンスがあるのだ。

だからこそ、ビジネスでうまくいくためには、
そんな潜在能力をいかにして引き出し、
次なる仕事に活かすかを考える必要がある。
私にも、もっともっと潜在能力があるように思えてならないのだ
(まだ30%くらいしか使ってないような…)。
果たして、還暦からでも潜在能力を
引き出すことはできるのだろうか? はははは…。


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潜在能力を引き出せ!

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