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01/07
2019

sgt1

障がい者にヤリガイを! 且田久美流仕事道

「なぜ、あの子がここまで働けるようになったのでしょうか?」
これは、株式会社エフピコの特例子会社、
エフピコダックスで障碍者雇用の責任者を務める且田久美さんが、
これまでに何度もされた質問だ。
質問をするのは、たいてい従業員の親など、
その人のことを一番よく知っているはずの人だという。
エフピコダックスで働くまでは、行動の面でも、
コミュニケーションの面でも、
「働く」ことが難しかった我が子が、いったいなぜ…。

2018年3月末時点において、食品包装資材メーカーである
エフピコグループには、377名の障がい者が働いている。
その中の9割は、障がいの程度が「重度」に区分される人たちで、
一般的には働くのは難しいと判断されがちだ。
しかし、且田さんのもとで働く障がい者は、
十分に会社に貢献しているという。その理由は一体何なのだろうか。

「私がいつも言うのは、“あなたがやらないと、
誰がやるの”ということなんです」と且田さんは言う。

障がいを持つ人に対して、普通は「できることだけすればいい」と、
社会人として責任を負う機会は取り上げてしまいがちだ。
だが且田さんのやり方は違う。
お金はしっかり払うかわりに、正当な仕事量をやってもらう。
必要とあらば、無理もさせる。
そして仕事への責任を取るところまで、彼らに期待する。
一方で、達成できたことに対してはきちんと評価するのだ。

良くも悪くも、障がい者だから…と特別扱いされがちだった人も、
こうした環境で働き続けるうち、「おれがいないと皆が困るから」と、
職場での存在感をつくっていくという。
つまり「やりがい」と「責任感」が、彼らを変えていくのだ。

そしてこれは、障がい者に限った話ではない。
仕事にやりがいを感じ、職場への責任感を持っていれば、
誰だってイキイキと働くことができるはず。

人は、「期待されること」「評価されること」で輝くことができる。
これはまさに、コンサルを務める関係会社も含めると
1,000人を超える障がい者を支援し、
障がい者雇用と向き合い続けてきた且田さんだからこそ見つけた
且田流仕事道だといえるだろう!

sgt1

エフピコダックスの且田久美さん

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