これからの選ばれるビジネス!

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シナジースペシャル

04/14
2014

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リーマンショックが組織力強化に!

アベノミクスに沸く日本だが、
2008年のリーマンショックのことはまだ忘れがたい。

多くの会社がダメージを受け、売り上げを減らし、
その波が遅れて広告業界も直撃した。
厳しい環境の企業たちが広告費を圧縮したのだ。

我が社も例外ではなく、
2010年には前年より売上20%減、
その翌年にはさらに15%減と、結局
リーマンショック以前の三分の二の売上になってしまった
(もちろん、予測していた結果だったのだが…)。

そして、そのどん底からじわじわと利益を伸ばし、
2014年現在はほぼ元の売上まで回復している。
もちろん、日本全体の景気が改善してきた
ということでもあるのだが…。
実は、売り上げが改善されたというだけでなく、
その中身がかなり改善したのだ。

まず、一度は仕事が減ったことより
スタッフのコスト意識が高まった。
すなわち内製化が進んだのである。

そして経費削減意識も同時に高まり、
それまでより10%以上粗利率を
上げることができたのだ。(実に60%!)

売上の数字は変わらなくても
利益率が向上できたということは、
すばらしい改善の実現である。

要するにお金に関して、仕事の質に関して、
スタッフ全員がリアルな感覚を持つようになったのだ。
少し厳しい勉強だったけれど、
これをきっかけに組織力が強化されたと言えるだろう。

私としてもいい勉強をさせてもらった。
人は困難に遭うことで進化成長するということだ。
そして、結果的に組織としても強くなったと実感できるところがある。
つまり人に勝る財産はないのだ。

ここで思い出すのは出光興産の創業者、
出光佐三氏のことである。
終戦後、海外を拠点に活動していた出光は
終戦と同時に社の資産をほぼ失い、
800人もいた海外駐在員や出兵していた者たちが
皆引き揚げてきた。

ところが国内にも仕事はない、
会社は借金だらけ、ぼろぼろの状況だ。
それでも、出光佐三氏は一人の解雇もしなかった。

「我が社には、何よりも素晴らしい財産が残っている。
一千名にものぼる社員たちだ。
彼らこそ、出光商会の最高の資材であり財産だ。」

この理念を持ち続けたことによって、
出光は苦境を耐え抜き再生することができた。

そうなのだ、人より大切な財産なんて会社にはないのだ。

「災い転じて福となす」という言葉がある。
実はこれ、全文はもっと長い。

「古(いにしえ)の、よく事を制する者は
災い転じて福となし、敗によりて功となす」

という中国の古典「史記」からの引用が
短くなった言葉なのだ。

災い=リーマンショックをきっかけに組織力が上がり、
社内を利益体質にすることもできた。
敗=一人ひとりが失敗を活かし努力することで、
功を挙げることもできた。
人がいかに大切か、リーマンショックをきっかけに
勉強させてもらったわけだ。

時に困難にぶつかることもあるが、
ビジネスでも、人生でも、それを活かして
成長していかなければいけない。
そう思い続けることで、人は進化していくのだ。

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リーマンショックの悪夢から…

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現在の社内

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先日の社内セミナーではいきいきとした発表が!

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