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シナジースペシャル

04/21
2014

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世界に広がる木村式自然栽培

絶対に不可能と言われた、無農薬栽培でつくられた
木村秋則氏の奇跡のリンゴ。
既にみなさんご存知だろう。
そのリンゴがどのような科学的裏付けから生まれたのか?

そんな誰もが思っていた謎を、
先月のイベントで弘前大学の杉山修一教授が
科学的に解き明かしてくれたのだ。

まず、通常の慣行栽培では年11回の農薬散布を行い、
7回の下草狩りをする。
しかし、木村式自然栽培では農薬散布はせず、
下草狩りも春と秋の2回だけ。
なぜそれでりんごが育つのか。

下草をのばし放題にすることは木村式自然栽培の肝だ。
下草の下には、小動物や昆虫(しっかりデータを取ったようだ)
がたくさん生息していて、害虫を駆除してくれる。

さらに、土や葉に微生物も多く存在し、
悪い病原菌を退治してくれるのだ。
そのため、病気にもなりにくくなり害虫にも強いので、
農薬散布がいらない。

ここで勘違いしてはいけないのが、
放っておけばいいということはない。
自然の摂理に沿ってポイントになる手入れ方法を
選択していくことが重要なのだ。

と、このようにわかりやすく科学的に立証してくれ、
私も「なるほど」と目からウロコのお話。
自然の摂理に合わせて継続性のある農業を追求してきた
木村式自然栽培こそ、日本の農業の先を行っているのではないだろうか。

講演会イベントに参加した1000人の方々は、
木村さんの話にも、杉山教授の話にも、
真剣なまなざしで聞き入っていた。

しかし、こうした自然栽培(有機栽培)を行う農家は
農業全体に占める割合ではまだまだ少なく、
0.5%以下なのが現状。
こうした講演を聴いた人が、新たな伝え手となって
拡散させてくれることを願うばかり。

それはちょうど、全国各地に125もの支部があり、
地域ごとに世話人がいて、
その地域に広めていく掃除の会のようではないだろうか。
つまり伝える人をつくり、育てることも重要なのだろう。

ちなみに、イベントには菅原文太さんも登場。
俳優のイメージが強くあるが、実のところ彼も、
自然栽培の生産者なのだ。

こういった著名人が、自然栽培に興味関心を持ってくれることは、
これからの日本農業の前進に一役買ってくれるに違いない。

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25年間も美味しいリンゴを作り続けてきた木村秋則氏

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新しい切り口で話される内容に聞き入る聴講者

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科学的に奇跡のリンゴを解説する杉山教授

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左から菅原文太氏、杉山修一教授、木村秋則氏

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杉山教授のお話にみなさん納得の表情

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チャートを使って分かりやすく科学的観点を発表

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