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04/20
2015

trend (3)

ショールーム化による“見せる経営“

良い会社づくりをするのには、
“ショールーム化”が注目されている。

ネット購入する際に現物を確かめる意味で使われる
“ショールーム化”ではない。
あくまで、会社経営における“ショールーム化”だ。

これまでも、いろいろな会社が“見える化”を取り入れ、
それを会社経営に活かしているのだが、
石坂産業の“見える化”?
いや、“見せる化”はハンパじゃなかった。

産業廃棄物処理を行うこの企業は、
ベルトコンベアの上で処理されていくプロセスをすべて
“見える化”していたのだ。

しかし、ただ開放しているだけでは粉塵が
舞ってしまったり景観を損ねたり、
かえって地域住民の方に迷惑がかかる。
そこで、石坂社長が考えたのが
“見せる化”であり、ショールーム化なのだ。

地域の住民はもちろん、一般の企業の視察や教育関連、
そして同業者関係会社(すなわちライバルとなる企業も)
までも受け入れるショールームにしたのだ。

そこには、見学コースなるものが設定されている。
安心、安全に気を配った様々な処理工程と石坂産業ならではの
“里山づくり”まで見学することができるのだ。

これが思わぬ相乗効果を生むことになった。
それまで、関わりの少なかったお客さまとスタッフだったが、
スタッフから積極的に挨拶をしたり、
お客さま用の見学路をきれいに掃除したりし始めたのだ。
そうすることで、企業関係者だけではなく、
子どもや一般企業の方などひと月に500人ほどが
見学に来るようになったというからスゴイ。

スタッフも来ていただくお客さまの期待に
応える環境を維持しようとした。
きれいな状態を保つ努力をするようになり、
スタッフの帰属意識の向上や人間づくりにも大きな影響を与えたのだ。

つまり、ショールーム化が結果的に石坂産業を
“集まる価値のある場”に変えたのだ。

あれ、どこかで同じようなこころみをした企業があったような…
そうだ! 大里だ!
千葉県大網白里市にある大里綜合管理株式会社では、
石坂産業と同じように、自社の建物を開放し、
地域住民の方を招いてセミナーやコンサートを開催。
また、オーガニックレストランやスタッフが贈る大合唱など
地域の人が訪れやすい環境づくりをして会社をショールーム化している。

会社をきれいな環境に整え、
そして地域住民の方に信頼してもらえるようになった結果、
両企業は、おもてなし企業50選に選出されるような企業になったのだ。

これからの時代、選ばれていく企業になるためには、
“どう見せるか”が会社づくりの最大のキーワードなのだ。

お客さまから安心感を抱いてもらうために内部を公開することで、
そこで働くスタッフの対応や、行動、雰囲気をお客さまに見せることができる。

そのシナジー効果として、たくさんのお客さまに来ていただけたり、
スタッフの意識が改善されたりするのだ。
それは、イコール経営をオープンにすることにもなってくる。

つまり、これからはの会社経営は
ショールーム化によってシナジー効果を引き起こすのだ。

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石坂社長とパシャッ!

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見学可能なプロセス

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ベルトコンベアに乗った廃棄物

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お客さまを迎えるための見学道

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里山の勉強にもなる

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