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先取りビジネストレンド

05/07
2019

tremain

入場料のある本屋「文喫」

「文喫」と書いて、「ぶんきつ」。
文化を喫する(味わう)、
という意味の名前を持った本屋(?)に先日行ってきた!

青山ブックセンターが閉店した後、同じフロアにオープンしたこの文喫。
昨年12月のオープン時に、「1500円の入場料を取る本屋」
と話題になったので、ご存知の方もいるかもしれない。

私が行ったときには、店内に設けられた
90もの座席は20-30代の若い人達でいっぱいだった。
ただし、本を選んだり、読んだりしていた人は半分弱。
残りの人たちは持参のPCを開いて何らかの作業をしていたし、
静かに流れるBGMに耳を傾けつつコーヒーを飲む人も…。

「アレ?本屋で作業?コーヒー?」と思った方は大正解!
この文喫は、正確に言えば本屋ではない。
入場料1500円を払って入場バッヂを受け取ったあとは、
座席で作業をするもよし、もちろん本を選び読むもよし。
コーヒー・煎茶はフリードリンクだし、
小腹が空いたらフードメニューもある。

「本屋に入るだけで1500円とられる」というよりは、
1500円払えば本をテーマにした文化的空間で、
自分の好きなように時間を使える、というのが正しいかも。

以前、カフェスペースを兼ねたユニークな書店
「天狼院書店」をご紹介したことがあるが、
書店で飲食、という点では似たところがある。

また、空間を利用するにあたってお金を払うというところは、
今はやりのサブスクリプションカフェにも似たシステム。
こちらは定額制カフェ、とも言われるが、
そのコーヒーショップを利用するための費用さえ払えば、
何杯コーヒーを飲んでもOK。
また、PC作業をする人が多いところは
コワーキングスペースも思わせる。

と、まあ「読む」「知的作業をする」「飲食する」
という要素が混ざった空間はこれまでにもあった。
ただ、それがすべてくっついて、
書店を空間として提供するサービスはちょっと目新しい。
とはいえ、上手く存在理由を発揮して行けるだろうか!?

出版不況・書店不況と言われる現代において、
本を売るだけではもう存在理由にならない時代なのだ。
さまざまな業種業態のボーダーが取り払われようとしている現代。
試行錯誤による提案はもっともっと登場してくるだろう。

tremain

文喫に行ってきたのだ

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内装も凝っていた

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