これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

07/03
2023

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MajorityビジネスからMinorityビジネスへ Part 2. 注目は、社会性あるコンセプチュアルなビジネス!

このところ“時流観測所”で紹介した「KISARAZU CONCEPT STORE
(木更津コンセプトストア)」とカタログギフトの「LIFEGIFT」。
そして少し前にこのビジ達で紹介した「GOOD NEWS NEIGHBORS
(グッド・ニュース・ネイバーズ)」。
ここには新たな時代へのコンセプチュアルなビジネスが見えてくる。

「モノの消費から“意味の消費”へ」となり、
求められる能力は「問題を解決し、モノを作り出す能力」から
「問題を発見し、意味を創出する能力」へ流れてくる!と発信してきた。

私たちのすでに成熟化しつつある市場には、ショッピングモールも
アウトレットモールも、そしてギフトカタログもたくさん存在する。
そこに敢えて絞り込まれたコンセプトを持って市場参入し、
新たな価値観でアプローチするビジネスがあちこちに出現してきている。
今回はそこに注目したいのだ。

【まずは“KISARAZU CONCEPT STORE”】
三井アウトレットパーク 木更津に近接するファッションのテーマパーク。
もともと駐車場だった場所が生まれ変わり、約3000平方メートルの空間に
さまざまなジャンルの洋服やファッション小物が勢揃いする。
ファッション業界で大きな課題となっている大量生産・余剰在庫に着目し、
規格外品やデッドストック品などの服に光を当て、
ファッション業界の未来を考えた新たな提案を試していくんだとか。

この施設の特徴の1つが、入口で支払う入場料。
大人は1人300円支払うことで、社会課題を解決するための
取り組みを行っている企業・団体を応援することができるという。
→このプロジェクトは元々のアウトレットパーク木更津に近接するところが
相乗効果も期待できるということなのだろう。
まずは誰もが覗いてみたくなるはず。

【カタログギフト「LIFEGIFT」】
いのちをまもるカタログギフト「LIFEGIFT」は、
日常生活に調和する厳選した防災グッズだけを集めたカタログギフト。
防災グッズは、“自分ではあまり買わない”ものだが、
「誰にとっても実用的で必要」なもの。
LIFEGIFTは、実用的な防災や備蓄食品をギフトとして最適化するために、
商品選定や日常生活に馴染むデザインにこだわっている。

「あなたの無事が、いちばん大事」というメッセージをカタログに込めて、
プレゼントを贈ることができる。
カードをめくるたびに“こんな商品があったんだ”という驚きと共に、
それを選んだあなたの優しい想いが伝わるギフトカタログ。
→自分ではなかなか買えないが、ギフトカタログならひと通りチェックして
選んでしまうだろう。

【那須塩原の“GOOD NEWS NEIGHBORS”】
那須塩原駅からバスで約25分のところにある、
約4万3000平方メートルの広さの豊かな森の中につくられた観光地モール。
「森との共生」をキーワードに、森林の木材や土を生かして建築し、
自然環境と親しめるような施設となっている。
ここはオシャレな建屋が軒を連ね、環境問題や様々な社会課題に
取り組んでいるお店で構成されている小型のショッピングモール。
私が着目したのは、“観福農”の連携。
那須の“観光”と、どこの地域にも課題がある“福祉”、
そして“農業や酪農“を連携させ、さまざまな社会課題への取り組みをしながら
新たなまちづくりにチャレンジしている。
→私たちもそのコンセプトだから立ち寄ってみることになり、
いろいろ物色してみたわけ。

今回は社会課題とも取り組み、コンセプトを明確に発信している
3つのビジネス事例を紹介したわけだが…いかがだろうか?
まさにMajorityビジネスからMinorityビジネスへ向かっているわけだ。

成熟化が進んだ今だからこそ、“より多くの人たち”ではなく、
共鳴感を持つ“限られた価値観の人たち”にアプローチする意味が
出てきたということ。
すでに漠然としたマジョリティビジネスでは、もう選ばれない時代に
なっているのかもしれない。
これまでの“より広く、より多く”は通用しない時代に
入ったということなのだろう。

この流れが本当だとすると、やっと理念を明確にすることの意味であり
価値が現れ始めたのかもしれない。
まさに多様性の時代へ向けての、コンセプチュアルなビジネスが
どんどん生み出される時なのかも。

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GOOD NEWS NEIGHBORSの園内マップ

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