これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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目からウロコのおすすめ本

11/19
2018

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『小さなパン屋が社会を変える -世界にはばたくパンの缶詰-』菅聖子著

もう知っている方も多いかもしれないが、
そう! ついに「パン・アキモト」の
書籍が登場したのだ!

以前にも副読本として
『世界を救うパンの缶詰』という
児童書が出版されたのだが、
今回はより詳しく書かれた一般図書。

ちなみにこの本が作られるにあたり、
私も取材を受けた。
文中には中島セイジの言葉として、
こんなことが書かれている。

「秋元さんは、意外と
泥臭いところがあるんです。
中身にはすばらしくこだわっているのに、
デザインや見せ方にはあまり気を使わず、
はっきり言えばダサかった」

ひどい!こんなこと言いましたっけ…。

いやいや、何が言いたかったかというと、
「若い人にも受け入れられるように、
イメージをよくしよう!」
ということを言いたかったのだ。

それはさておき、この本を通して
改めてパン・アキモトの歴史を
振り返ってみると、
まさに挑戦の繰り返しである。

パンの缶詰は、阪神・淡路大震災が
きっかけとなり開発されたという。

秋元社長は、被災地にパンを届けたものの、
どうしても日が経つとパンは傷んでしまう。
“何日も経った後も柔らかくておいしい”
そんなパンが作れないだろうか。
その想いから、開発を始めたのだ。

最初は真空パックを試し、
その後缶詰を試した。
そして改良を重ね、
ついに1996年にパンの缶詰が
発売となったのだ。

その後も試行錯誤を重ね、
今のカタチへとなったわけだが、
そこからも順調なわけではなかった。

せっかく、美味しく3年保つパンの缶詰が
開発できたのに“売れない”のだ。
(メーカーとしては決定的な問題だ)
そこで秋元社長が打った次の一手は、
メディアを活用することだった。

防災の日、地元の市役所に
パンの缶詰を500缶寄贈した。
そのセレモニーがメディアにも大きく取り上げられ、
人々の注目を集めたのだ。

そこからさらなる展開として、
パンの缶詰をいわばリサイクルする
「救缶鳥プロジェクト」へと
つながっていくのだ。

いまや、“世界の”といっても
過言ではない「パン・アキモト」。
諦めずにチャレンジを繰り返した、
秋元社長の姿勢があったからこそ
今があるのだろう。

やはり、経営者として大切なのは
「動中の工夫」なのだ。
机上の理論だけではなく、
実際に行動して出現するさまざまな壁を突破する。

それは、秋元社長だけではなく、
これまでに話を伺ってきた
実績ある経営者のすべてに共通している。

「挑めばチャンス、逃げればピンチ」

この姿勢こそ、経営者として
大切にしていかなければならない。

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ついに「パン・アキモト」の 書籍が登場

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1996年にパンの缶詰が 発売

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パンの缶詰をいわばリサイクルする 「救缶鳥プロジェクト」

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先取りビジネストレンド

11/19
2018

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ミレニアル世代とデジタルネイティブ世代

ミレニアル世代という言葉をご存知だろうか。
もともとはアメリカで作られたカテゴリーで、
2000年代の初頭に成人期を迎えた世代。
一般的には1981~1996年に生まれた
人たちを指す。

私としては、もう少し広義に
だいたい25歳~30代後半くらいと捉えている。

このミレニアル世代だが、
以下のようなことが特徴とされている。

1. 自分で食事を作らず、テイクアウトをしがち
2. ビールより、ワインやスピリッツを好む
3. 学校の講義に出席するより、オンライン学習を好む
4. 結婚してから一緒に住むのでなく、先に一緒に住み始める
5. 育児に関する相談を、家族や友人にせずにインターネットで検索する
6. デパートで買い物をせずに、いわゆるファストファッションに身を包む

私たち昭和脳の人間からすると、
型破りな世代に見えなくもない。

しかし、ビジネス界でもミレニアル世代が
活躍しているのも事実なのだ。
たとえば、ユーグレナの出雲社長は38歳だし、
エアークローゼットの天沼社長も38歳だ。
ちなみに、クオーターバックの山田社長は
36歳だったりする。

このミレニアル世代より、さらに若い世代は
デジタルネイティブ世代と呼ばれる。
10代後半から20代半ばくらいとされるが、
これらのカテゴライズは、年齢ではなく
育った環境によってされるのだ。

デジタルネイティブ世代の定義とは、
物心がついたころにはPCやインターネットが当たり前のものとして
普及していたということにある。
先進テクノロジーの実業家として有名な
落合陽一氏などは、
30歳ではあるがデジタルネイティブ世代と
呼べるだろう。

つまり、さまざまな世代が存在すること
それ自体ではなく、
それらの世代の持つ価値観がどう社会に(ビジネス)
反映するかが大切。

「三つ子の魂、百までライフスタイル」
という概念を私はよく口にするが、
物心がつくまで(10代の後半まで)に体験したことは、
その後の価値観に大きく影響するということ。

ミレニアル世代の特徴にも理由がある。
金融危機や格差の拡大など、
不安定な社会情勢の中で育ったからこそ、
時代に応じた経済感覚が備わったということ。

だからこそ、ミレニアル世代なればこその
社会感覚がこれからのビジネスに大きく反映する。
そして、デジタルネイティブ世代も
その背景が反映した価値観で物事をとらえ
判断することってことだ。

だからこそ、私たちとしては、
「今」だけではなく、育った環境つまり
「三つ子の魂が形成された時代」も
理解してビジネスを展開して
いかなければ今後の良い展開はつくれない。

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ビジネス界でもミレニアル世代が活躍している

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11/12
2018

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“鯛のなめろう”が選ばれる!

やっぱり、ここの名物っぽい20個餃子でしょ!
それ2皿と刺身の盛り合わせ2つ。
ここはなめろうが美味しいだろうから2つに…
茹でもやしは2つ?3つ?

「ウチのは量が多いから、まずはこのくらいで…」
店のお兄さんに笑顔でアドバイスされることに。

20個で500円だから餃子は何と1個25円(´・_・`)
茹でもやしは200円だし、
滅多に食べられない一尾の鯛のなめろうが何と600円。
“レストランのカレー”の見出しがついた
カレーライスが500円だと。

安価なことも手伝いあれこれ注文が止まらない。
そして、どれも十分美味しいのだ。
ここの店ならではのメニューもあり、繁盛店であることも理解できる。
お酒も何度かおかわりして、
それでも一人単価は何と2,000円とちょっと。
(´⊙ω⊙`) → (((o(*゚▽゚*)o)))

ここは千葉県のいすみ市。
こんなに安くて美味しく、
気持ちよく過ごせる店がこの地にあるとは!?

果たして、この満足度は何と何で演出されるのか?
まずは店の人の表情と対応。
他のお客様も含めた店の雰囲気。
出される料理の美味しさとその見せ方は大きいだろう。
そして何と言っても価格は大きな要素であることは間違いない。
もちろん、こちらサイドの来店の目的と顔ぶれも重要かもしれない。

実は私が気にかけていたのが、
厨房の人も含めた店の人たちの顔ぶれ。
お母さんと息子とだけでやっているのかと思いきや、
後で親父らしい顔も見えたのだ。
この人たちの顔ぶれと顔つきを見て頭に浮かんだフレーズが…
「地域の人たちに安く美味しく、たくさん食べてもらいたい」。
多分、コンセプトはこれに違いない。

このフレーズは北海道の「六花亭」の先代がよく口にしていた言葉。
だから地域の人たちから「六花亭さん」と呼ばれる繁盛店になったのだ。
そしてもう一軒“安くて美味しい”を代表するビジ達推薦のお店が、
400円そこそこで今も美味しいラーメンを食べさせてもらえる
早稲田の「メルシー」。
まさにコンセプトが「学生たちに気軽に美味しく、
たくさん食べてもらいたい」なのだ。
(私が勝手に創ったコンセプトだが…)

多分、これらのお店づくりのコンセプト、
すなわち“存在理由”がここにあるからこそ、
私たちの高い満足に繋がったということ。
仕事柄、日本全国あちこちを訪れるが
このコンセプトを持った店に出会えるのはとても嬉しい。

やっぱり時流は変わっても
「レーゾンデートル」が明確なお店は選ばれるのだ。
それにしても“鯛のなめろう”は新鮮で美味しかった。


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絶品のなめろう!

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みんな満足そうだ

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カレーもおいしかった

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安くて美味しく、 気持ちよく過ごせる店

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選ばれる仕事道

11/12
2018

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マリリン流“パラダイムシフト”

LS北見。
ピンときた方も多いのではないだろうか。

そう、平昌五輪で日本代表として
銅メダルを獲得したカーリングチーム
「ロコ・ソラーレ北見」のことだ。
その代表理事を務めるのが、
“マリリン”こと本橋麻里さんである。
(収録取材でお会いしたというわけ)

30代の前半でありながら、
チームを先導するリーダーかつ経営者。
今回は、そんな本橋さんの仕事道だ。

さて、ロコ・ソラーレ北見といえば、
前述したように平昌五輪でメダルを獲得し
一躍日本中で注目を浴びた。
だが、その歴史は存外長いというのは
ご存知だろうか。

北見の常呂町といえば、
カーリングの聖地として知る人ぞ知る存在。
1988年、今からおよそ30年前から
専用の屋内カーリングホールがあり、
地域をあげてカーリング選手の
育成を行っていた。

これまで、18人もの日本代表選手を輩出しているが、
いかんせんこの地域のチームは保有していなかった。

そこで、2010年のバンクーバー冬季五輪後に
本橋さんが一大決心をして
結成したのが「ロコ・ソラーレ北見」だ。
そのわずか8年ののちに、平昌五輪でメダルを
獲得するに至ったのだ。

私などから見ると、結成から8年でこれだけの
快挙を成し遂げたのだから
「目標が達成できたのでは…」と思ったのだが、
本橋さんは平然とこう言った
「これは私たちにとって通過点です」。

そう、彼女たちにとっては、
ここが通過点であり転換点なのである。
すなわちパラダイムシフトのときであって、終着点ではない。
チャレンジをくり返してきたことによって、
さらなるチャンスを得たに過ぎないのだ。

メダルを獲得したことで、
チームとしても地域としても活性化した。
しかし、本橋さんも選手たちも
「自分たちの力は
まだまだこんなものじゃない!」と
考えているのだという。

チャンスを得ることはできた。
次は関わる人たちや、
日本中のカーリングファンの
意識を変えていく。
それが、「世界のロコ・ソラーレ」へ
つながる道なのだという。

本橋さんは、まだまだ現役でも
一流のプレイヤーだ。
だが、彼女は平昌五輪でも選手登録は
していたものの、プレイには参加していない。

それは“次”を見据えているからだという。
もはや、プレイをするだけが仕事ではない。
チームの内側から、よい意味での
プレッシャーをかけて意識を変革していく。

これが、“マリリン流”の仕事道であり
“パラダイムシフト”なのだ。
(すばらしい…!)

★そんな本橋さんが、月刊CD Business Today 2月号に登場。
 興味のある方は、こちらから!
 http://bt.q-b.co.jp/business_today/

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カーリングで銅メダルを獲得!

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“マリリン”こと本橋麻里さん

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ファインスピリッツキーワード

11/12
2018

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サン・セバスチャンに倣って “オープンソース化”

先日、北海道は十勝で
美味しいラーメンが食べたくなりラーメン屋に入った。
事務所に行く途中にあり、
前々から店構えが気になっていたお店。
ネットで調べたところ評判もまあまあ。
そこで、「ら~めん炙亭ぼたん」の
暖簾をくぐったのだ。

十勝地方は養豚が盛んで、
独特な飼育法で育てられたホエー豚がいる。
私が注文した「雪味噌らーめん」にも、
ホエー豚のチャーシューが直火で炙られ
大胆に2枚乗せられていた。

やはり北海道の味噌ラーメンは美味い!
ラーメンの余韻に浸りながら、
ふと北海道ラーメンを検索してみた。

すると札幌ラーメン横丁のお店以外にも、
耳にしたことがあるような店名がズラリ!
星の数ほど、という言葉がふさわしいほどだ。

そこで考えたのは、北海道のラーメンが
こうも支持されている理由だ。
それは“競合しているから”ではないだろうか。

競合することは、切磋琢磨する理由となる。
すると個々のレベルアップにつながり、
地域の注目の商品に。
そして、多くの人たちが訪れ来店することへ。
それがさらなるレベルアップへと…。
(そう、競合レベルアップサイクルへと…)

ここで思い出したのが、海外研修ツアーで
訪れたサン・セバスチャンのこと。
ここを訪れた理由は、高城剛氏の著書
「人口18万の街がなぜ美食世界一に
なれたのか」を読んだことにある。

実際に見てみて導き出したひとつの結論は、
“競合するから”である。

サン・セバスチャンでは、
20世紀の末にかけて多くの若手料理人が
伝統料理の改革にチャレンジしている。
そう、新しいカジュアルなバスク地方ならではの
料理を競合しながら、研究開発していったのだ。

そしてここで肝となっているのが、
“レシピの公開”だ。
競合しながらもその先を見据え、
レシピ公開をルールとしたというのだ。
いわゆるレシピの“オープンソース化”である。
これが美食世界一になれたもうひとつの結論。

料理人たちは、人気店などのレシピを参考に
さらなる高みを目指し挑戦し続ける。
それが競争力を高め、街自体を美食の街へ。
そして世界から人が集まり…。

これは北海道も同様ではないだろうか。
北海道はラーメンだけではなく、
海や山の幸という絶好の資源を有している。

もっと多くの料理人が集まり、
“オープンソース化”をすることによって、
競争力が高まり自然とレベルが上がっていく。
それは、集客だけではなく
素材そのものに付加価値を生むことにも
つながるのではないだろうか。
すなわち、地域ブランディングにもなり、
多くの人が集まることで雇用も生まれていく。
(すばらしい展開!)

サン・セバスチャン、そして北海道。
これからの地域活性化の
最重要キーワードのひとつは
“オープンソース化”だ。

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これが「雪味噌らーめん」

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ら~めん炙亭ぼたんののれん

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高城剛氏の著書 「人口18万の街がなぜ美食世界一に なれたのか」

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