これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

10/29
2018

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「アメリカビジネス」とのつき合い方

私が主宰する「αクラブ」。
その定例セミナーも今回で143回を迎えた。
初回から数えると約25年も続けていることになる。

今回のテーマが 「私たちは
Amazonにどう対応(たたかう)べきか!」だった。
ビジ達でも語っている通り、近年はまさに
“プラットフォー マー時代”。
世界の企業時価総額では、ベスト6中、
5社が プラットフォーマー企業である。
Apple にAmazon、Alphabet、
Microsoft、それにFacebook。
いわゆるGAFMAと呼ばれる面々だが、
いずれもアメリカをベースとしている企業だ。
まさに、アメリカ的ビジネス価値観が、
世界を席巻していると言っても過言ではないだろう。

そのアメリカ的ビジネス価値観について、
今回のゲストブラッド・シュミット氏に話を聞いてみた。
ブラッド氏は、コンサルティング会社を経営しているのだが、
少し前にはアメリカの保険会社で役員も務めていた人物だ。
そこでブランド氏が感じたのが、
アメリカと日本ではビジネスに対する
経営者の価値観がまったく異なるということだった。
たとえば、日本で会社を立ち上げようとすると
競合を避けて敢えて別業態で
起業することを考えることが多い。
対してアメリカの場合は、「相手よりすごいものを…」と
むしろ競合を意識してその上をいくという発想なのだ。

また、ビジネスに対してドライで
常に戦略的で徹底して展開するということも特色だ。
Amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏は、
実は社名を「Relentless」にしようとしていた。
以前のビジ達でも書いたが、
それがビジネスに対する姿勢を象徴している。
[Relentless=情け容赦ない]
日本では考えつきもしない発想だが、
アメリカではそれほどの抵抗はないのかもしれない。
(さすがに社名にするのは憚られたようだが)

では、プラットフォーマー時代である今、
日本でもアメリカ的ビジネス価値観を見習うべきなのか。
否、日本ではビジネスの土壌が異なる。
根本的な考え方が違うのだ。
ならば、アメリカに対抗するのではなく
そのアメリカ的ビジネスを活かし、
日本のビジネスをそこに馴染ます展開。
すなわち、これらプラットフォームを
インフラとして活用し、その上で
ならではの商品やサービスを展開し
お客様とのコミュニケーションを重視していく。
これが日本的ビジネスのベクトルと言えるだろう。

対抗ではなく、“対応”。
世界の潮流を理解した上で、
自分たちにしかできないことを。
それが次なる時代の日本的ビジネスを
創るヒントなのかもしれない。

tremain

「私たちは Amazonにどう対応(たたかう)べきか!」

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今回のゲストブラッド・シュミット氏

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モバイルショット

10/22
2018

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「時空を俯瞰できる」乗り物が欲しい!

この手前の島はどこでしょう!?
羽田から北九州に向かっている機内からなのだが…
ヒント…下に見える海は瀬戸内海。

台風25号が北九州に来ている
タイミングだったのが、なぜかこんなによく観えたのだ。
天気のいい日の飛行機から、
その地形を眺めながら地図と見比べるのが結構楽しい。

海の向こう側は四国とすると、
この横切る川は多分「吉野川」だろうから、
このへんが「鳴門」で、右手側が「高松」!?…などと分析する。
するとさっきの大きな島は、淡路島となり辻褄は合う。

さて、グーグルマップを出して写真の島と見比べて欲しい。
兵庫側というか岡山側から観ているわけだが、
島の突き出した地形がマップとそっくり。
(まぁ、当たり前のことなのだが…)
そう「二十四の瞳」で全国区となったあずき島こと「小豆島」。

小豆島というがかなり大きい。
2万8,000人の人が住んでいて、
瀬戸内海では淡路島の次に大きい島だ。
残念ながら坪田栄の「二十四の瞳」は読んでいないが、
淡路島の少年たちを阿久悠氏が描いた
直木賞候補の、「瀬戸内少年野球団」には記憶がある。
とにかく、ここから観るだけでも
瀬戸内海に小さな島がいっぱいあることは一目瞭然だ。

上空10,000メートルほどの高さからの眺めは、
街並みも分かるし、川の幅も、
そして山々も美しく見える。
海と陸との境目がはっきりしていて、
肉眼で観る眺めと地図がそっくりだったりも…
なぜかこれには感動する!

もしかしたら、飛行機は遠くの地に
スピーディに移動できるというより、
私たちが生活する地上を
10,000メートルから俯瞰できることの方が
スゴいことなのではないだろうか。

私たちは日々の中でついつい
目に見える目先ばかりを見てしまう。
今回のように10,000メートルから俯瞰するだけでも、
その立地であり周りの海や山、町との関係すらも見えてくる。
客観的モノの見方であり、
“Think global, Act local”の大切さをも思い起こさせてくれるのだ。

この“Think global,Act local”と共に
私がよく使う常套句、“Think long-range, Act tomorrow”。
すなわち、地球規模で俯瞰するだけでなく、
時空を超えた「タテの発想」の重要性のことである。

さて、10,000メートルからの物理的俯瞰だけでなく
「時空を俯瞰できる」乗り物はないだろうか?
この俯瞰ができれば、人はもっと
孫子の代のことを考えて行動するようになるのだが…

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下に見える海は瀬戸内海

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選ばれるビジネス

10/22
2018

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AmazonのAI投資の脅威

もはや脅威すぎて、第何弾か
わからなくなってしまったが
好評“Amazonの脅威”シリーズだ
(たぶん第4弾かと思う。気になる方は
バックナンバーをチェック!)。

小売流通というイメージが強いAmazonだが、
実はAI技術への投資にも力を入れている。
“自動運転技術”“顔認証機能”“翻訳システム”
などが主な対象となる。

“自動運転技術”とは、その名の通り
AIによって自動車を無人で運転する技術。
将来的に、物流の効率化には欠かせないだろう。

“顔認証機能”は、無人店舗「Amazon GO」にも活用されている技術だ。
店内でお客さんの動きを顔認証機能で追跡し、
手に取った商品を判別。
退店時に、自動で電子マネーによって
精算してくれるという仕組みだ。

そして“翻訳システム”は、流通業として
世界各国でビジネスを展開している
Amazonにとっては必須の技術だろう。

これらのAI技術も含めた
2017年の研究開発への投資は、
なんと約226億ドル。
日本円にすると、2兆円を上回る額だ。
この投資金額は、MicrosoftやAppleの
2倍以上といわれている。

なぜ、新たな技術に対してこれだけ巨額の
投資をしていくのか。
その理由は、先のビジ達でも触れた
“自前主義”にある。

Amazonでは、既存のビジネスを
よりよい形で展開していくために、
自社でシステムを開発・活用している。
そして十分なレベルを確立したうえで、
AWS(アマゾンウェブサービス)のように
他の企業にも提供し、
さらにビジネスの幅を広げているのだ。

「自分たちがテクノロジーの面でも
一番になれば、より企業としての価値は高まる」

このAmazonの手法は、
創業者のジェフ・ベゾスの思想が
根幹にあるのではないだろうか。
彼は、創業の際にAmazonではなく
別の名前をつけようとしたという。
「relentless」=リレントレス
日本語では、情け容赦ないという意である。
ベゾスにとっては、
お気に入りの言葉だったようだが、
残念ながら周りの人たちからの反対もあり、
諦めたという。

このエピソードに、彼の思想が
集約されているのではないだろうか。
徹底したビジネス展開をしていくことで、
熾烈な競争に打ち勝っていく。

さまざまな分野への投資も、
Amazonの理念「すべては顧客のために」を
徹底した結果なのだ。
ユーザーの利便性を誰よりも徹底し、
ビジネスの常識を塗り替えつづけている。
“Amazonの脅威”というよりは、
“ジェフ・ベゾスの脅威”といっても
よいかもしれない。

ビジネスに携わるものとして、
この徹底する姿勢は見習うべきだ。
常に新しいものは、エンドユーザーなのか
クライアントなのか、顧客に喜んでもらう
という発想から生まれるのだから。

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もう何度目かの脅威シリーズ

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はなまるア・ラ・カルト

10/22
2018

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エアクロ天沼社長の“冷静と情熱”

「冷静と情熱のあいだ」という、
有名な小説があったと思う。

今回の話は、この小説…ではなく、
「冷静と情熱」を体現している
エアクロ天沼社長のことについてだ。

株式会社エアークローゼットは、
“オンラインファッション
レンタルサービス”を生業としている。
契約するプランに応じ、
その人にあった洋服をレンタル
できるという画期的なサービスだ。

だから、洋服選びはスタイリストが
担当してくれるという。
「どんな服を着たらいいかわからない」
という方でも安心して利用できるわけだ。

さて、この天沼社長と前回の取材から、
およそ1年ぶりに再会した。

事業のことをお聞きしてみると、
サービス開始から4年目が経過し、
なんと会員が16万人を突破したという。
さらに、150超のブランドと提携し、
より充実したサービスへと成長していたのだ。

う~ん、すごい!…という話ももちろんだが、
注目すべきは天沼社長の経営術だ。
エアクロの強みは、5つの点にあるのでは
ないかと私は考えている。

その1 ビジネスモデルの斬新さ
「所有するのではなく、使用する」という
現在のニーズにマッチし、なおかつ
誰も挑戦していない分野へと進出したこと。

その2 関係各社との関係づくり
アパレルメーカーをはじめとした、
さまざまな関係会社とコミュニケーションを密にし、
協力してもらえる地盤を構築したこと。

その3 ビジネスの展開力
丸井やANAなど、意外性のあるコラボを
実現することで、
話題性を持ってビジネスを拡大している。

その4 社内組織力の強化
若者に向けたサービスは、
若い世代が企画開発すべきという理念のもと、
積極的に若手を登用することで組織が活性化。

その5 顧客データの活かし方
お客様データを蓄積・分析することで、
さらなるサービスの向上へ。
(この顧客データは今後様々な活用が考えられるよねぇ~)

これだけのことを、創業からたった4年ほどで
成し遂げているのだ。

新しいビジネスを深掘りし、
ロジカルに企画展開していく“冷静さ”。
そしてこの新しいビジネスを社内外の
多くの人たちを巻き込み発信してく“情熱”。

まさに“冷静と情熱のあいだ”ではないか。

天沼社長は、創業したときに35歳。
現在も39歳という若さだ。
(そして、スマートでイケメンとくる)
当然組織の中も、天沼社長より
若い人たちで占められている。

少し前にビジ達で、
「さよなら、おっさん。」という話をしたが、
まさにエアクロはそれを体現している。
おっさんたちがいなくても、
よいビジネスは創られ、
当然のようにその先へと進んでいくのだ。

そんな天沼社長が12月号ゲストとして登場する
月刊CD、Business TodayのURLは…こちら!
http://bt.q-b.co.jp/business_today/

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エアクロの天沼社長

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先日久方ぶりにお話した

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10/15
2018

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3年先の稽古

「くわ~~っ!」
いい顔だこと。
この勝負顔の繰り返しが、
3年後の…いや5年後の強さにつながるのだ。

だいたい年に1回は芝田山部屋を訪問させていただき
約2時間半ぶっ通しで稽古を観せてもらう。
毎年、私が主催する
リーダーズセミナーでお邪魔するわけだが…
足は痺れるが、観ていてとにかく面白く飽きない。
この申し合い稽古の中に
今後の力士としてのストーリーが見え隠れするのだ。

相撲の世界には「3年先の稽古」という言葉がある。

目先の結果にとらわれず、3年先を見据えて
じっくりしっかり身体をつくり、
地力もつけていけということ。
地味でカッコよくない稽古姿の繰り返しであっても
その先を見据えて精進する。
これが相撲取りとしての
醍醐味(?)なのかもしれない。

今手間をかけてやってることは、
すぐの結果にはつながらないがその先で…
あ~まさに私たちのビジネスも一緒では?!
目先の数字ばかり追っていては、
いいお客様もできなければいいスタッフも育たない。

いまや私たちの人生も100年時代に!
20代前半で働き始めたとしても、
40年50年と働かなくてはならないわけだ。
だったら目先の成果ばかり追わずに、
10年後20年後をも見据えて今を過ごしたい。
(角界よりそのタームは長いのだが…)

そこで中島流の“MY アセットマネジメント”。
すなわち、20代は30代で
活躍するための無形の資産づくりをしよう。
30代は目先の生活のための成果も追うが、
40代50代を見据えての無形の資産づくり。
そして60代70代を見据えて
今からどんな資産づくりをするか⁈

角界なら“土俵には金が埋まっている”
なんて言い方をするが、
残念ながら私たちの社会では
どこにお金が埋まっているかわからないわけで…

まぁとにかく、何歳になっても
人から期待される自分をつくっておきたいもの。
さて、今からどんな
申し合い稽古をしたらいいのだろうか?

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いい顔だこと。

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勝負顔の繰り返しが5年後の強さに

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