これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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選ばれるビジネス

08/16
2021

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カットりんごの自販機は“動中の工夫”から生まれた!

“カットりんご”の自販機を見たことあるだろうか?
この1~2年の間、地下鉄の駅で度々見て
気になっていて、ついに買ってみた!
なぜ気になっていたかと言うと、
フルーツの自販機は新しいし、
すでに食べやすいようにカットされているところが面白い。
また実際に買っている人を見たことがなく、
これは売れているのだろうか?と思っていたから。

私が買ったのは“とろーりはちみつ&生りんご”で価格は240円。
ニュージーランド産純粋クローバーはちみつを使用しているという。
蜂蜜が別袋になっていて、カットされたリンゴにかけて食べるもの。
シャキシャキ感があって新鮮なリンゴだった。

さて、この商品の正式な名前は“アップルスィーツ”。
「青森のりんごの厳選された美味しいりんごを使用しており、
おいしさを保つためにカルシウムとビタミンCを使用した
独自の製法でりんご特有の変色を防止し
サクサクの食感を保っている。
保存料・着色料は使用していない」と説明書きがあった。

私が買った商品の他には、皮なし200円、皮あり200円、
アップルジュースも自販機にあったような・・・。
神戸に本社があるエム・ヴイ・エム商事株式会社が
この商品を企画、販売している。
この会社は他にも新鮮で安全な果物や野菜を
日本はもちろん海外からも調達して
販売しているという。

卸屋さんだったのようだが、B to Cへの展開をしたのがこの自販機。
まずはフルーツをスナック感覚で食べてほしいとの思いで
2009年から販売。
最初は“カットりんご”をスーパーやコンビニに中心に販売したが、
なかなか思うように売れず、社内のブレストで出た、
“自販機にしてみては?”を活かして
2011年に自販機で販売開始。
今は首都圏、大阪都市圏の15箇所の駅で販売しているという。
10年やっているということはそれなりに売れているのだろう。

このカットりんご販売も“動中の工夫”からここに至っている。
カットりんごを袋詰めにしてみたがなかなか売れない。
試行錯誤して売り場を変え、
りんごが変色しないような商品開発。
サクサク感・みずみずしさの追求も・・・と
とにかく“工夫”。
自販機の開発も大変だったと思うが
商品の見せ方や、蜂蜜をつけたりとか、
白隠禅師の“動中の工夫”が見て取れる。
まずはやってみて、やりながら次なる課題に向けて工夫。
そのくり返しが新たな市場の創造につながっていくわけだ。

秋になると梨やぶどう、柿の販売も検討していると聞く。
その先には人気の自販機になっているかもしれない。
私たちは“動中の工夫”ありきで、
新たなチャレンジをしないことには、
次なるステージはやって来ない!?

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シャキシャキ感があって新鮮

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目からウロコのおすすめ本

08/16
2021

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『ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す』山口周著

2020年12月に発刊され、この本を即刻手にした私は、
この7~8ヵ月の間、度々手にして確認している。
山口周氏は文学部哲学科卒業ということもあり、
哲学的なものの見方がベースにある。

この本もビジネスがテーマではあるが哲学的要素が多く、
私たちのビジネスがどこに向かっているのか?を
考えたときに、参考にしてきた。
もちろん、山口氏の考え方に共鳴してのことなのだが・・・。

山口氏の著書『世界のエリートはなぜ“美意識”を鍛えるのか』
『NEWTYPEニュータイプの時代』については
このビジ達でも紹介している。
今回紹介のこの本は、
2020年のコロナ禍も踏えて書かれている。

私はよく思考するのが、“今私たちは、人類の歴史の中で、
どこにいるのかを確認しない限り、
私たちがどちらに向かう方がいいのかわからないと“ということ。
VUCAの時代と呼ばれ、混沌とし予測が困難な今の時代に、
方向性や裏付けとなる流れや見えるものがほしい。
そこで山口氏はこの本のなかで
ベースとなる価値感を話してくれている。

第1章 私たちはどこにいるのか
第2章 私たちはどこへ向かうのか
第3章 私たちは何をするのか
最終的に、私たちは何を求めているのか!?
何を求めるべきなのか!?ということなのだ。

そして私も賛同しているのだが、
「ビジネスは歴史的使命を既に終えているのではないか?
ビジネスが永遠に必要なわけではない。
ビジネスを何のためにしているのか?」と。

今までは、経済的な価値や物質的充足を求めて存在していたのが、
“ビジネス”。
今や、ある程度の生活はできるようになった。
“マズローの欲求5段階説”のうち、
“生理的欲求・安全欲求・社会的欲求”はある程度
満足できるようになってきている。
産業革命以降250年経過し、この間連綿としてビジネスも加速した。
ある程度モノが豊富になり、便利にもなり
生産性向上も実現するに至った。
すると、地球の78億人が皆働かなくても
いい時代になってきたのではないか・・・。
すなわちその成熟化により、経済的低成長、停滞、衰退とも
あちこちで言われるようになったわけだ。

これからはマズローの“承認欲求・自己実現欲求(自己超越)”
の世界にステージを上げる時代が来ているのだろう。
私が以前提案した“新パラレルワーク”。
ビジネスによって自社の利益ばかりを求めない展開。
すなわち、“お金になる仕事”と
社会課題解決のための“お金にならない仕事”
の両立が求められるのではないだろうか。

これからのビジネスのあり方が変わってくる。
私自身も今後はビジネスの形態が変わっていくと思っている。
その考えの参考となるのが今回のおすすめの
『ビジネスの未来』という本なのだ。

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コロナ禍も踏まえたビジネス本

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08/09
2021

moba

アルケッチァーノ奥田シェフ、経営者の施策と決断!!

「昨年の最初の緊急事態宣言で都内の直営店もプロデュース店も
全てを休業することにしたものですから…

“東京ゴースト アルケッチァーノ”と銘打ち
フルコースの宅配便を都内10区に展開したんですよ。
これが結構評判でしたね。

そして次なる展開として、
特製のピッツァ マルゲリータも通販展開することに。
この冷凍ピッツァの“メーカー発想”がよかったですね」

こんな風に矢継ぎ早に話してくれたのは
あのアルケッチァーノのオーナーシェフ、奥田政行さんだ。
先日のBUSINESS TODAYのゲスト収録でのこと。

そして、このピッツァが何と4万枚を超えるほど売れた。
これらが奏功したお陰でスタッフの給料もしっかり払えだのだという。
(飲食店にとって、生死が問われるこのパンデミックにあって
素晴らしい取り組みである)

何と言ってもこの非常事態にあって重要なのは、迅速な行動と
既存のバリュー(強み)を活かしての新たな対抗施策である。
奥田シェフは、この事態をその長期化の可能性も含め
しっかり受け止め、対抗策を取ったということ。

これができたのも
10年前の東日本大震災の経験があったからだとも言っていた。

まさにこれまでの経験も活かされ、
経営者としての裁量の質が問われるときなのだ。

実はこのパンデミックが無くても、デジタル化オンライン化であり、
働き方改革などでビジネス環境を変えざる得ない時だった。
そこにこのタイミングでの“新型コロナウィルス”の出現となったのだ。

経営者には、常にこんな裁量が求められるということを
教えてくれていたのかもしれない。

ちなみに奥田シェフは、このコロナ禍の2020年7月に
銀座のど真ん中にイタリアン(?)の寿司店をオープンした。
(えっ!?イタリアンのお寿司!?と思う人も多いだろう)
醤油の代わりに塩とオリーブオイルでいただく“オイル寿し”だという。

その店名は『織音寿し(おりおんずし)』と聞いたが…
果たして、奥田オーナーシェフにとって、
どんな可能性を秘めた次なる展開なのか!?

こりゃ、その“オイル寿し”を体験してくるしかないでしょう!?
(そのレポートをお楽しみに!!)

moba

おなじ奥田シェフ

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シナジースペシャル

08/09
2021

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令和ビジネスにおけるマネジメント&ディベロプメント

しばらく前に“コンピテンシーマネジメント”という
概念を発進した。
“成果につながる考え方や行動特性”を
マネジメントするというテーマで、
どう管理し達成するかという“マネジメント”と
どう成長してもらうかという“キャリアディベロプメント”
について発進した。
この中でリーダーであり、マネージャーが展開する3つの行動が
“ミーティング”と“コーチング”と“ティーチング”だった。

改めて、これからの令和ビジネスにおける有効な
マネジメントとキャリアディベロプメントについて考察し、
改めて“ミーティング”と“コーチング”と“ティーチング”の
3つの重要性に触れてみる。

私が主宰するリーダーズセミナーは4月から始まり
12月のプレゼンテーションのフィナーレまで
毎月開催しているのだが、ここでのテーマも
上記3つをどう使い分けていくかということ。
このリーダーズセミナーではどこかへ行き体験することを多くし、
その後にディスカッションをする。
この体験で何を得、今後どう活かして行くかを
みんなとのディスカッションの中で考察していくわけだ。
その日の事例や体験したことから考えてもらい、
私でありみんなでコーチングの役割をしながら
ミーティングの中で自分達の考え方や答えを導いてもらう。

なぜこの“3チング”が重要なのかというと・・・、
“時代がかわったから”なのだ。
山口周さんの言うように、今は“ニュータイプの時代”で、
すでにミレニアル世代とZ世代がイニシアチブをもっている
と言っていいだろう。
すなわち、成熟化した社会で育った
ミレニアル世代やZ世代へ向けての、
令和時代なればこそののマネジメントやディベロプメントが必要
とされているのだ。

今までの時代は、そのほとんどがミーティングとティーチングだったが、
今、必要なのはコーチング。
それは、問いかけによって、その人の答えを引き出してもらい、
自分の判断で行動に移してもらうこと。
(昭和の人たちはこのコーチングスキルが希薄なので難しいんだけどねえ~)
この時にマネージャーのスキルとして必要なのが、
モチベーションへの意識や、
フィードバック。
新しく自分で出した答えの実践へのフォローアップも大切となって来る。
“ミーティング”と“コーチング”と“ティーチング”を
をうまく使い分け、マネジメントをしながらの
キャリアディベロプメントが重要なのである。

ミレニアル世代とZ世代の人たちは自分で学び、
自分でチャレンジして、自分で成長する時代。
こういうコトが可能な世代に対して、私たちは
気持ちよく成長していってもらうために、
“ミーティング”と“コーチング”と“ティーチング”をうまく活用し、
マネジメントを実践していくことが大切なのだ。
そして、特に“コーチング”は今までとは違うスキルが
必要になるので学んでいってほしい。


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リーダーであり、マネージャーが展開する3つの行動

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これからの時代に必要なスキル

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はなまるア・ラ・カルト

08/09
2021

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“オリンピズム”を理解しよう!

オリンピックに関して、
“なぜ、日本政府は東京五輪を中止しないのか?”
“本来の意味を果たさないオリンピックは中止すべき”
“無観客は開催の意味がない”
このような発信を度々メディアで耳にした。
それもかなり立場のある人たちも発進していたのだ。

この方々は、果たしてクーベルタン男爵が
オリンピックを再開した時に定めた
オリンピックの普遍的社会哲学を理解しているのか・・・?
と私は言いたい。

オリンピックは日本の都合だけで開催されているものではない。
この世界的なパンデミックの中にあっても敢えて
オリンピックをする意味があると私は思っている。
それほどオリンピックは世界にとって重要で尊いものだと改めて伝えたい。

クーベルタン男爵は、1894年にオリンピックの構想を提案。
1896年第1回近代オリンピックをアテネで開催。
クーベルタンは“オリンピズム”とは、
「肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた
均衡の取れた総体としての人間を目指すものである。
オリンピズムの目標はスポーツを人間の
調和の取れた発達に役立てることにあり、
その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く
平和な社会を推進することにある」としている。
(うんうん、さすがクーベルタンである)

私は、オリンピックにおいて
200を超える国と地域の人々が一同に会し、
スポーツを通じて交流を深め、関係者や
多くの観戦者も含めた人々が
ひとつの丸い地球で皆が暮らしている意識を
持つことが重要だと思っている。

私は柔道の経験があるので、柔道を好んで観ていたが、
日本のメダルラッシュよりも、ジョージアの人たちの強さや
ヨーロッパの選手、アメリカ大陸の選手達も
かなり力をつけてきていると感じ、
柔道を通して、地球規模での世界の今を
感じたわけだ。
これは、オリンピックだからこそできること。

1964年の第18回の東京オリンピックでは、参加国は
93カ国で、参加者は、5~6千人だった。
今回は205の国と地域から1万2千人を超える人たちが参加
しているので、倍以上になった計算だ。

オリンピックでは、自国を応援しながらも、
地球にはいろんな人がいて
それぞれの存在を尊重していかねばならないと気づく。
78億人がスポーツイベントを通して、興味と感動を創り出し、
まさにダイバーシティを実感できる
かけがえのない機会だと言いたい。

過去には戦争で開催されないことも、国と国の利益が反して
参加を見送ることもあったが、開催することにより
相手を尊重することを覚えていく。
決して選手のためだけのオリンピックではないわけだ。

日本にとって、当然、経済的には有観客の方がいいのだが、
開催することに意味がある。
今回、多くの国と地域の参加により、
クーベルタン男爵の言う“オリンピズム”は
きっちり活かされていると感じた。
やっぱり、オリンピックは地球規模で
“参加してくれること”に意味があるわけだ。

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オリンピズムとは?

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オリンピックは開催することに意味がある

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