これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

04/05
2021

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“新・パラレルワーク”の時代が来る!?

先日、毎年恒例の大里綜合管理株式会社、
第47期経営計画発表会にお呼び頂き参加させてもらった。
野老会長から、“来賓として”ずっと参加しているのは私だけで
多分、25回目くらいの連続参加だと聞いた。

大里綜合管理は、日本生産性本部主催の
2020年“日本サービス大賞”において、
“地方創生大臣賞”を受賞した。
地域の課題解決に積極的に取り組み、
地域活動を通して地域の価値を高めるサービスを提供する
“地域貢献”が今回の受賞の要因。
この受賞の話と、経営計画の発表を聞きながら、
私の頭に浮かんだのは、タイトルにある
“新・パラレルワーク”の発想だ。

さて、ご存知の通り、パラレルとは「平行して」という意味。
“パラレルワーク”とは、2種類以上の仕事を
同時に手がける働き方で、通常は“個人の仕事の仕方”だ。

今回のタイトルにある中島流の“新・パラレルワーク”とは
会社が“パラレルワーク”を展開するということ。
それは、社内で複数の違う仕事を平行して行うというのではない。
私が“新”とつけている理由は、
*経済合理性があってお金になる仕事
*非経済合理性、すなわちお金になりにくい仕事
この両方を平行してすることなのだ。

産業革命以降250年ほど経過し
経済合理性から“ビジネス”が成立し、成熟化が進んできた。
添付の図を見てほしい。
社会における課題は、さまざまなビジネスの出現により
かなり解決してきたのだが・・・
縦軸が難易度 上位が高く、下位が低い
横軸が経済合理性 左がお金になり易く、右がお金になり難い
とすると、今までは難易度が低くてお金になりやすい仕事が
当然多くなり、進んできたわけだが、
このポジションは成熟化も進み、飽和状態になりつつある。
今多くある社会課題としての仕事は、難易度が高くてお金になり難い
ポジションの仕事だ。
“さて、これは誰がやってくれるのか!?”

実は、これこそが、これからの企業が取り組んでいくべきもので、企業は
*経済合理性
*非経済合理性
この両面の仕事を上手にかみあわせていく時代になってきたということ。

さて、話は、大里綜合管理に戻るが、
“お金にならない”地域の課題解決を常に考えていて、
なんと、仕事時間の4割を地域貢献活動に
費やしているという。すなわち、4割もの時間を使い
“お金にはなりにくい取組”をしているのだ。
そこに大里綜合管理の“存在理由”がある。
結果的に“お金になる仕事”の“不動産賃貸・売買”や
土地の管理(草刈り)、“家づくり”が必要な時に、地域の人々は
大里綜合管理を選んでくれのだ。

これこそ“新・パラレルワーク”のカタチということ。
もしかして大里綜合管理は時代を一歩も二歩も先を行く
“ビジネス”を展開していたのかもしれない。
これから求められる企業の姿は
このような“新・パレルルワーク”の実践だ。


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“新・パラレルワーク”のカタチ

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大里綜合管理株式会社の経営計画発表会に参加してきた

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25回目くらいの連続参加

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03/15
2021

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えっ!?GAFAに“米独禁法”が降りかかる!?

GAFA帝国に分業、分割の危機!とWEBニュースで
たびたび配信されるようになってきた。
何故このようなことに・・・を読み解いていこう。

さて、2021年2月末現在、世界の時価総額ランキングは、
1位 アップル (200兆円超)
2位 サウジアラムコ (石油会社)
3位 マイクロソフト
4位 アマゾン
5位 アルファベット(グーグル)
6位 テンセント
7位 フェイスブック 
8位 テスラ 
9位 アリババ
ちなみに、トヨタは45位で日本企業の中で最高位だ。

この中のGAFAM、すなわちグーグル、アマゾン、
ファイスブック、アップルの
メガプラットフォーマー4社がアメリカ司法省から
提訴されようとしている。
大手IT企業が競争を阻害し“言論”や“商取引”を過度に
支配しているということからだ。

既に米国の司法省はグーグルを“反トラスト法違反”で提訴している。
“反トラスト法”とは、公正な競争の促進を目指す各種の法律だ。
アマゾンも“反トラスト法違反”の対象となるだろうと。
そしてフェイスブックも連邦取引委員会から調査を
受けている。
その尋問のとき、マーク・ザッカーバーグCEOは、
なぜかネクタイをしていたのだ。
(ほとんどがTシャツ姿だったのに・・・)
そしてアップルもアプリ開発者に対しての
手数料30%問題で提訴される可能性が高いと言われている。
これは競合他社の不利な状況を招き、
公正な競争を阻害しているということらしい。

1998年、マイクロソフトが反トラスト法違反で提訴され、
2000年にはそれが認定されたが
逆提訴して、最終的には和解したという歴史がある。

アメリカはある企業が市場を独占的してくると、ブレーキを
かけさせる。
自分達の有利な環境作りにより、新しい企業が
登場しにくくなる土壌を阻止する上でも、
あまりに巨大企業となると分割する発想はあった。
新しい起業家が活躍する社会背景がないと
国家も社会も活性化されていかないからだ。

とはいえ、世界のメガプラットフォーマー達はまだまだ躍進するだろう。
M&Aを進め、業界のボーダーレス化を促進し
さらなる企業の巨大化を目指し足場を固めているのが現状だ。
司法省から、提訴されても、マイクロソフトの例のように
判決までかなりの時間がかるからだ。

どの時代においても“都合のいい側”が長く存在すると、
“都合の悪い側”が多数になっていく。
するとあるタイミングでパラダイムシフトが起こり
“ひっくり返るとき”が来るのが歴史だ。
これが中島流の“パラダイムシフト理論”。

メガプラットフォームはビジネスインフラでもあるので
崩れはしないが、今後この独禁法がどう展開されていくのか
気にかけておく方がいいかもしれない。

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GAFA帝国に分業、分割の危機!?

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中島流の“パラダイムシフト理論”

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03/08
2021

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代替肉、代替たんぱくビジネスへ

先日、銀座の“無印”へ買い物に出かけたところ、
「コオロギせんべいが入荷しています」と店内放送されていた。
コオロギせんべいを知ってはいたが、
一袋190円と高いモノでもなく、味見を兼ねて買うことに・・・。
丁度いいタイミングでセミナーがあった為、
正体を言わずに“コオロギせんべい”を食べてもらった。
すると、「えびせんべいのようですね」と言う人も・・・。
食べ終えてから“原材料は何か?”と尋ねたところ
ズバリ当てた人もいた。
皆さん、違和感なく、美味しそうに食べていた。

さて、今、なぜ“コオロギせんべい”なのか・・・?
*2050年には地球の人口は100億人に達するとも言われている。
現在は77億人ほどなので爆発的に増えるということ。
間違いなく、食糧難時代はやってくる。

ある新聞で、“新世代ミートの衝撃”という特集連載記事があった。
将来予想される食糧難の時代に向け、開発が進む代替肉や
代替たんぱく源としての商品動向の紹介記事である。

FAO(国連食糧農業機関)が2013年に公開した報告書には
爆発的な人口増加による食糧難に向けての解決策の1つとして
昆虫食が取り上げられていた。

ある本に、2025年を制覇する破壊的企業に
“インポッシブル・フーズ”というアメリカの企業が
紹介されていた。
この会社はベジタリアン向けの代替肉製造のベンチャー企業だ。
原材料は大豆だが牛肉のような食感をうまく演出。
大豆が原材料なので価格も安く、美味しいという。
牛を育てる途上でのメタンガスも発生せず、
エコであって生産性も高い。
原材料の大豆さえうまく確保できるのであれば、
短時間で製造可能。
今は牛肉風味だけでなく、ポークやチキン風味の代替肉も製造。
“とんかつ”のような商品も発売されているという。

さて、コオロギせんべいだが、徳島大学のベンチャー企業
“グリアス”が開発したコオロギパウダーが原材料だ。
実際にコオロギを養殖しながら、来たる食糧難に向けて
研究を重ねている。
コオロギは雑食でエサの確保が容易で育てやすく、食味もいい。
日本はイナゴを食べる文化もあり他国と比べ
虫を食べる心理的ハードルは低い。
コオロギは、食品残渣や廃棄物もエサになる。
タンパク質も豊富で、牛は100グラムに対して21グラム、
豚は22.1グラム、鶏は23.3グラムだが、
コオロギは60グラムもとれるという。
同じ質量で牛の3倍のタンパク質量なのだ!

コオロギも代替肉も“既に起こっている未来”のひとつといえるだろう。
すなわち、“コオロギせんべい”は入り口に過ぎず、
これからもっと代替肉、代替たんぱくは
注目されていくはずだ。


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コオロギせんべいを買ってみた

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コオロギも代替肉も“既に起こっている未来”のひとつ

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02/08
2021

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M&Aによる“加速力”に期待!

以前、“JAPANESE UP-CYCLE”という中島流の提案にて
M&Aが日本のビジネスの活性化に役立つと話した。
ご存知の通り、GAFAのプラットフォーマーたちは
M&Aを頻繁に実行している。
ビジ達でも紹介しているが、アマゾンは
“この企業は将来、自分達を脅かす存在となる”と予測した企業を
M&Aをして傘下に収めている。
靴のECサイト“ザッポス”をチカラずくでM&Aしたことも紹介した。
GoogleもYouTubeを買収したことで、
今や動画配信の地位を不動のものとした。
このように、GAFAは次から次へとM&Aを繰り返しているのだ。

国内でも、ヤフーとLINEの経営統合、
ヤフーのZOZOグループ化、
ドンキホーテがユニーとファミリーマートを子会社化、
サイバーエージェントがサッカーJ2の町田ゼルビアをM&A。
これらは一例で、このように国内でも
最近はM&Aがどんどん進んでいる。

今、どのくらいM&Aが活性化し、
そしてまたその可能性はどこまで拡がるのかについて、
元リーマン・ブラザーズ日本代表、日本のM&Aの草分け的存在の
ピナクル株式会社の安田育生会長兼CEOにBUSINESS TODAYに
登場してもらいお話を聞いた。

安田氏は、日本長期信用銀行のM&A部にて30数年の
M&Aの経験をお持ちだ。
当時、長銀の行員としてアメリカへ渡り、M&Aを学んだ。
ご存知のように、長銀は吸収合併され、
GEインターナショナルへ、その後リーマン・ブラザーズの
日本代表になり多摩大学、九州大学で特任教授。
そして2009年にM&Aを仲介する会社として
ピナクル株式会社を設立した

さて、安田CEOも、結果M&Aするということは
「時間を買う」ことと言っている。

中島流では、
・技術やノウハウを買うのもM&A
・企業のネットワークを買うのもM&A
・人材を買うのもM&A
・ブランドを買うのもM&A(名のある商品のブランド)
これらをひっくるめて、「時間を買う」ことにつながるのだ。

すなわち、既に“有るもの”を買うことにより、
技術開発の時間、ネットワーク構築の時間、
人材育成の時間、ブランドを育てる時間を
“買う”ことになるのだ。
これが、中島流の、“M&Aトランスフォーメーション2.0”。
すなわち、今までのM&Aとは違う、次なる時代のM&Aの
ステージになったということ。

アメリカと比べ、事業規模の小さい日本企業が世界で戦える
存在となるには、M&Aによって不足のものを早急に吸収し、
規模を感を持っての企業展開が必要なのだ。
規模が小さいと、社員育成や思い切った投資もなかなか
踏み切れないということで
私はM&Aをもっともっと活性化させていくべきだと考える。
そうすることで、雇用も安定し、次なるステージにあがり、
飛躍することに繋がるのだ。
M&Aする側、される側両面から日本のビジネスが
より活性化していき、“アップサイクル”に持っていくと
いうのが今回のお話でした。

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M&Aで時間を買う!

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ピナクル株式会社の安田育生会長兼CEO

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先取りビジネストレンド

01/25
2021

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“黒い吉野家”のニューノーマルへのチャレンジ

以前、都心を歩いていたらあの“吉野家”の看板が黒くなって
いるのを見て、ただ看板を変えただけかと思っていた。
ところが、“黒い吉野家”は、“オレンジ色の吉野家”とは
コンセプトが違うと知り、2017年にオープンしたという
1号店の恵比寿駅前店へ行ってみた。
(現時点で、“黒い吉野家”は全国30箇所以上という)

まず、“オレンジの吉野家”との違いは、
入り口のオーダーカウンターでオーダーすること。
(席に座りオーダーする“オレンジの吉野家”とは違う)
そして、メニュー数がとんでもなく多く、
今までの、「並」「卵」「つゆだく」というわけにはいかない。

そこで私が注文したのは、「タルタルあじフライ丼」。
(こんなメニューも“黒い吉野家”にはあるのだ!)
値段は508円。吉野家なので、「牛小鉢」も注文すると、
合計で税込み743円!
私の中では吉野家は500円以下のイメージだったが、
あっさりと超えててしまった。

あじフライを頼んだ理由は、私は“スーパーが繁盛する”
バロメーターとして“あじフライの質”を引き合いにしているからだ。
ビジ達では何度も“集客アジ理論”を発信しているので
覚えている人もいるだろう。
ということであじフライにはうるさいわけだ。
残念だがこのアジフライはそれほどでもなかった。。。

話は先に戻すと・・・、
さらに違いは、店内の“ファミレス化”、いや“カフェ化”だ。
壁には観葉植物、カウンターにはコンセントもあるので
パソコンと向き合っている人もいる。
“ドリンクバー”も“スイーツ”もあるのだ。
(その違いをイメージしてもらえただろうか!?)

“黒い吉野家”の店舗デザイナーは、“ダサかっこいいデザイン”を
コンセプトに居心地のよいスペースをデザインしたとのこと。

コロナ禍、自分の都合に合わせた居場所をつくるのが
“ニューノーマル”となった。
“黒い吉野家”は、既存の牛丼屋とは競争せず、
勉強しながら、仕事しながら、コーヒー飲みながら、
食事もできるスタイル。
新たなドメインを作り、吉野家の独自の新しい領域を開発して
“ニューノーマル”に対応しようとしているのだろう。

これからは、牛丼屋、ハンバーガー屋、カフェ、
ファミレスなどの境がなくなる
ボーダレスのサバイバル戦となっていくだろう。

ということで、より一層、アート思考、デザイン思考が
求められてくるだろう。
それは、おいしさプラス見た目、雰囲気、
居心地、こういう意味での
よりよいデザインでありクリエイティビティが
大切な時代となってきた。
“黒い吉野家”は吉野家オリジナルの新しい世界観をつくろうと
している。これは吉野家の挑戦なのだ。

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黒い吉野家!?

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店内はカフェのよう

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食事はこんな感じ

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