これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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05/22
2017

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“無知の知”を知りエコーロケーション戦略へ

“無知の知”ということばがある。
簡単にいえば、自分が無知であることを自覚している、
という意味だが…。

東大卒のエリートはこれが無い人が大勢いるという。
ソクラテスの“無知の知”ということばは知っているが、
受験に合格したところで彼らの学びは止まっており、
その本当の意味を理解している人はほとんどいない!
…と、これは『里山資本主義』の藻谷浩介氏が話していたこと。
(東大卒の藻谷氏だからいえることだねぇ…!?)

さてこの“無知の知”、東大生に限らず、
どれほどの人が実感を持って知っているだろう?

私自身の話をすると、この春カンボジアへ行った際、
プノンペンをこの目で見て初めて、
カンボジアで過去に何が起き、
今に至っているのかをやっと理解した。
今、世界と世界経済に何が起こっているのか。
ネットで知れることも多くあるが、これはあくまである部分だけ。
実際に体験して初めてわかることが山ほどあると実感した。

私が展開しているワイナリー構想も同様だ。
構想を具体化していく途上で浮上するハードルによって、
法律の部分で左右される土地活用やワイナリー支援のあり方など、
初めて気づくことがたくさんあった。

私はまさに、実際に行動するなかで“無知の知”を実感してきた。

今、IoT、VR、AI、フィンテックなど、
私たちの常識を覆す新技術が次々に登場している。
時代は常に動いており、半年で世の中は驚くほど変化する。
そう、今は誰もが“無知”となりうる時代というわけ。
だからこそ、中島流のあの
“エコーロケーション戦略”が活きてくるのだ!
(ビジ達でご紹介したのは、もう1年以上前かもしれないが…)

チャレンジをくり返し、その反響から
次なるチャレンジの内容や切り口・角度を考える、
これが“エコーロケーション戦略”だが…。
このくり返しで蓄えた活きた知識・経験が
ビジネスの世界で生き残るための活きた仕掛けとなっていくということ。
やはり、過去のデータからくる“知識”ではなく、
活きた“知恵”を知ることが大切ということだ。

今年の海外研修ではサンフランシスコに行くわけだが、
そこで訪れるシリコンバレーやSFベイエリア、そしてナパバレーも、
単なる知識と実際に見るのとでは
情報の量・質ともに大きな違いがあるだろう。

さあ、サンフランシスコで何を見て、
どんな“無知の知”を実感するか!
楽しみである!

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『里山資本主義』の藻谷浩介氏

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これが“エコーロケーション戦略”だ!

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先取りビジネストレンド

04/24
2017

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いまカンボジアが“テイクオフ”

“テイクオフ”をご存じだろうか!?
もちろん、飛行機が離陸するときのこと。
ところが今回の意味はちょっと違う。
経済用語の“テイクオフ”なのだ。
これは、アメリカの経済学者が提唱した、
国が本格的な経済成長をむかえ、
経済的に大きく飛躍していく段階を示した言葉。

先日、いままさにこの“テイクオフ”をむかえている
カンボジアのプノンペンへ初めて行ってきたのだ。
プノンペンの道路を入り乱れて行き交う
車、バイク、トゥクトゥクに、経済成長への可能性を
非常に感じたんだよねえ~!

海外へ行くと必ず早朝ランニングをする私。
今回もランニングをしていたのだが、
まあ~プノンペンのドライバーは信号を守らない!
1分間信号待ちをしていると、その間に
10台ほどのバイクが信号無視をして走り抜けていく。

当然、事故もあちこちで起こっているそうだが、
このプノンペンの交通事情と行きかう人たちの顔つきから、
私はカンボジアにみなぎる若いエネルギーを感じたのだ。

ポル・ポト政権の残した傷跡が未だ癒えないカンボジア。
それでも少しずつ政治が安定し、教育にも力を入れ、
経済産業の基盤も固まりつつあると言えるだろう。
そして、インフラが整備され流通が確立されるとともに
産業による需要が産まれはじめ、税収が上がり、
その税収でインフラを整備して…と、
この成長循環が徐々に回りはじめているということ。

そう、まさに今のカンボジアは経済成長が次なる経済成長を促す
自己増幅的なプロセス、つまり“テイクオフ”の段階へ
入っているといっていいだろう!

ところで日本の“テイクオフ”はいつだったかというと、
1945年の終戦からおよそ約20年後の1960年代中頃。
その25年後、世界第二位の経済大国へ大躍進したわけで、
まさにそのときが日本の“テイクオフ”だったと私は考えている。
そしていま、カンボジアは日本の1960年代のような状況へ突入しているのだ。

この成長がカンボジアをあっという間に
変えていくのだろうねぇ…。
私たちの国、日本がかつて体験したことが、
いま世界のあちこちで起こっている。
世界に向かって大きく“テイクオフ”しようとしているカンボジア。
今後に期待するとともに、また訪れたいと思ったのだった!

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先日、カンボジアのプノンペンへ初めて行ってきた

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若いエネルギーをひしひしと感じた!

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この成長がカンボジアを変えていくのだろう。また訪れたい…!

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先取りビジネストレンド

03/21
2017

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“フクシマ”も3つの目で視る!

東日本大震災から丸6年が経ち、
福島の現状と今後をどう考え、どう行動していくべきか。
そんな課題を『里山資本主義』の著者・藻谷浩介氏と、
福島出身の社会学専攻の准教授・開沼博氏が語り合う
セッションを先日聞いてきた。

とある漫画家が、福島第一原発で作業員として
現場に立った経験を克明に描いた漫画『いちえふ』を
私がこのビジ達で紹介したのが震災から2年半後だから、
そこからさらに3年半たっているわけだ。

では2017年1月時点で、
震災前福島県で暮らしていた人のうち、
福島県外に避難を余儀なくされている人の割合は
どれくらいだろうか!?

こんな問題がセッションで投げかけられたわけだが…。
会場の人たちのアタマの上には?マークが並んでいた。
すると開沼氏は、「西日本では2、3割の人たちが
避難していると思われている」という。
だが実際は数にして3.9万人、
福島県総人口189.5万人から割り出すと2%。
私たちが漠然とイメージしている数字と
福島の現状は大きく食い違っているのだ。

食い違いといえば、食に関する話も欠かせない。
2017年現在、法定基準値を超えた放射線量が検出された
福島県産の米は何袋あるだろう?

2012年で71袋、2014年は2袋、そして2015年以降はずっと0袋なのだ。
それでも福島県では放射線量の全袋検査を今でも行っている。
魚類の放射線量も、2014年で0.8%。
今はもう影響がないといえる現状なのに、
風評被害は消えていない。
そして、そんな風評被害からくる経済的損失は計り知れないそうだ。

そんな話が展開されていたセッションで気になったのが、
“ミクロとマクロ”というキーワード。
漠然とした、すなわちマクロなイメージだけでなく、
地に足の着いた具体的な数値、すなわちミクロな視点も合わせ、
両方の視点がなければ、福島の今を
正しく捉えることはできないというお話だった。

それを聞いていて、“鳥の目、虫の目、魚の目”という
経営者に必要な視点についての話を思い出したのだ。
鳥の目とはものごとを俯瞰する視点、
虫の目とは現場を正しく把握する視点、
魚の目とは、時代の流れを把握する視点のことだ。

そして、これは経営に限った話ではなく、
色々な出来事を把握するうえでも、
そして、福島を考えるうえでも必要な視点に違いない。

震災から6年を迎えた今だからこそ。
福島に対して私たちが出来ることとは何か。
3つの視点から、しっかりと捉え、考えていきたい!

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『里山資本主義』の著者・藻谷浩介氏

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福島出身の社会学専攻の准教授・開沼博氏

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お二人が語り合うセッションを聞いて来た

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ルポルタージュ漫画作品『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』

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先取りビジネストレンド

03/06
2017

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“人工知能”のなせるワザ!?

人工知能…いわゆるAIと呼ばれるものだが、
IBMのWatson(ワトソン)などはよく耳にする機会がある。
IBMといえばアメリカの企業だが、
先日あるラジオ番組で国産の人工知能について語られていた。
その名はKIBIT(キビット)。

製品のスローガンが「人間の機微を理解する人工知能エンジン」とのことで、
機微(きび)と情報量の最小単位bit(ビット)を
かけ合わせたネーミングだという。

人間の機微を理解する日本発の人工知能で、
元々は国際弁護士を助けるAIとして開発されたそうだ。
弁護士といえば、企業などの膨大なデータを分析して
証拠を探す場面も多い。

KIBITは膨大な情報から目的の事例を探したり、
それに関わる法律や証拠データを引き出してくれたりするという。
常に情報を整理しなければならない弁護士にとっては、
大変有り難い存在だろう。

そんなKIBITは、今や法務だけでなく、
医療や金融などの分野でも活躍している。
ある金融機関では、取引履歴から
法律に抵触するユーザーがいないかどうかを調べているそうだ。

また、医療の現場では高いレベルの専門知識が必要になるので、
病名や薬などの情報の補助を行っているという。
このように、今や人工知能はさまざまな分野のビジネスで
活用されようになっているのだ。

昨年末にはKIBITを搭載した一般向けロボット、
Kibiro(キビロ)が発売された。
身長30センチほどの愛嬌あるデザインで、
店舗や施設のほか、家庭でも活用できるようになっている。

人工知能は過去の情報から学び、
ユーザー一人ひとりに合わせた回答を行ってくれる。
代表的なものだと、ユーザーが過去に読んで好感を持った本を参考に、
おすすめのものを探してくれるという。
そして今後は、私たちの身近な存在となるのだ。

たとえば、新車を買いたいが車に詳しくない人がいるとしよう。
そこで人工知能に家族構成や年齢、休日の過ごし方、
細かな好みなどを伝えれば、さまざまなメーカーから
最適なものを選んでくれるのだ。
(あ~年収も入れておいたほうがいいかも…)

この活用は保険にも当てはまる。
昨今は保険会社やプランが増えすぎて混乱してしまうが、
ユーザーの年齢や家族構成、生活スタイルに合わせたものを
上手くピックアップしてくれるはずだ。

同じく旅行を計画するとき、予算や目的、移動可能な距離、
そして好みなどの情報から、おすすめの提案をしてくれるだろう。

このように、人に対して「フィットネス」を
提案できる人工知能の可能性は無限大だ。
これを活かした数多のビジネスが、すでに世界中で展開されている。
今はまだ予想もつかない、新しい活用方法が次々に開発され、
ものすごい勢いで物事が変わっていくかもしれない。

今はまだ人工知能が進出していないとしても、
将来的にはどの業界にも必ずやってくるだろう。
いまや、私たちはそれをただ見守るのではなく、
自分たちのビジネスにどう活かすかを考えなければならないということ。

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昨年末に発売されたKIBITを搭載した一般向けロボット、 Kibiro(キビロ)

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今後、人工知能はもっと私たちの身近な存在になるだろう

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さて、私たちのビジネスに人工知能をどう活かすか?!

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先取りビジネストレンド

02/27
2017

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地方発でもThink Global , Act Local

ある講演会で、こんな質問があったという。
「なぜ、成功する小売業の多くは地方出身なのか?」

確かに考えてみると、ダイソーは広島発、
ユニクロでありファーストリーディングは山口発、
ニトリは北海道、ファッションセンターしまむらも埼玉発…。

地方でそれなりに成功させるには、
ある程度の安さがあり、
ポピュラー性を兼ね備えてないと難しい。
そして、その為にはコストと
販管費の圧縮は必須課題だ。
さらに都会で売るためには、
それなりの質とデザインがよくなければ…ということは
皆さんも予想がつくだろう。

今から15年程前、ニトリの創業者である似鳥昭雄社長に
インタビューする機会があった。
当時は、44店舗(くらい)だったが、
今では国内外で400店舗以上を展開する
大手家具メーカー販売のニトリ。
この成長には企画・製造・物流・販売を
自社で担っていることが大きく貢献している。

その昔、似鳥社長がアジアのある国を
訪れたときのこと。
コスト削減に一番効果があるのは
現地で生産されたよいものを直買い付けすることである
と判断した社長は、
思わず買い付けし輸入を約束してきてしまった。
実は輸入にはいろいろと複雑なルールと手続きが必要で、
通常は専門的な知識を持つ商社を通すもの。
それを知らずに、約束してきたのだ。

さぁ、そこからが大変。船が日本の港に着いても
荷上げが出来ない状況に。
しかしそこで試行錯誤したことが、
結果として直輸入のノウハウを
自分たちのものにすることにつながったのだ。
(まさに「人間万事塞翁が馬」とはこのこと!)

またニトリといえば、
暮らしに必要な家具、インテリア小物、雑貨まで
トータルコーディネートが可能なことで
多くの人に選ばれている。

そこには、1980年代のアメリカの視察研修による
気づきが大きく影響している。

アメリカの雑貨流通業で有名な
「ベットバス&ビヨンド」をご存知だろうか。
似鳥社長は1980年代にこの店を視察したときに、
これからの日本のニーズが見えて来たという。

たとえ地方の企業であっても、
先んじて海外へ行くことで、
さまざまな刺激であり、気づきをもらえ、
それは、結果としてその後の事業に
大きく影響してくるということだろう。

まさにThink Global, Act Localの実践だ。
あの「ファッションセンターしまむら」も
伊勢丹に負けず劣らず、
年に数回パリ・ロンドンへ出向き、
ファッショントレンドを研究しているという、

つまり、もとより徹底したコスト削減、
販管費の圧縮が強いられていたところをベースに、
地方であっても、世界で学び、
ワールドワイドなセンスを磨いていったこと。
これこそが、多くの地方出身の小売り業が
いま成功している理由なのだろう。

その情報を、どう活かすかはそれぞれだが、
事業の立地に関係なく
地球規模でビジネスを考えることが、
“あたりまえ”の時代になったことは
間違いないようだ。

私たちも業界や立地に関係なく
“Think Global, Act Local”を
改めて考えてみよう!

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18年前の似鳥社長の取材記事

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今では国内外で400店舗以上を展開するニトリ

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私も毎年の海外研修ではたくさんの気づきを得た

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地方であっても世界で学び、センスを磨こう!

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