これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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先取りビジネストレンド

07/25
2016

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十勝の里山でも“チャレンジの功徳”

ビジ達で何度かご紹介した、
互いの悩みを相談する経営者の集い「三尺三寸箸会議」。
今回はこの会のリトリート
(日常生活から離れ、自分を見つめなおす機会)として、
15名の経営者と北海道の十勝に乗り込んだ。

イベントもあり盛り上がった3日間だったが、
同行した経営者の方々が最も驚いたこととは…。

地平線まで見渡せる畑の雄大な景色?
それとも、畑でとれた新鮮な野菜の美味しさ?
はたまた、本場で食すジンギスカンの美味しさ?

実は上記のどれでもなく、北海道・十勝の芽室町で
変革にチャレンジしている農家の取り組みだったのだ。

今回の訪問にあたり、
今どきの農家がどんな作物づくりや
取り組みをしているか知る、
というのがテーマの1つだった。

そこで、私がとくに深いおつきあいをしている
3軒の農家を訪問させてもらうことに。

1軒目は、広大な100ヘクタールの畑で
農業経営を行う「尾藤農産」。
ここでは、十勝の農業が進むべき方向として、
手間とコストをかけてこだわりと品質で選ばれる、
作物づくりを展開している。

2軒目は、畜産農家「大野ファーム」。
ここでは、黒毛和牛とホルスタインとの掛け合わせなど
独自ノウハウ確立のため試行錯誤を続け、
いまや4,000頭を超す肉牛を出荷している。

膨大な頭数の牛の健康を管理のするために
データを活用した展開や、
その価値を評価してくれる 自己流通の開拓も進めている。

そして3軒目、今回のMemuroワインヴァレー構想で
唯一昨年からワインぶどうの樹を植えてくれている
「ファーム・ミリオン」。

ここで印象的だったのは黒にんにくの生産だ。
試食もさせていただいたが、
その効果をかなり期待できる味だった。
(実はこの黒にんにく、愛用しているのだ。)

15人の経営者は各農家の取り組みだけでなく、
スケールの大きさにも驚きながら
チャレンジの数々を見て回っていた。

今回お邪魔した農家は、
この地でリーダーシップをとり
十勝の農業を変えていこうとしている。
そしてその取り組みは、近隣農家に少なからぬ影響を
与えているのだ。

最終的に、彼らがMemuroワインヴァレー構想に
関わってくれているのも、
ワインヴァレー構想をチャレンジの延長上と
とらえてくれているからこそだろう。

そして、彼らはチャレンジしているからこそ
新たな楽しみを見出し、
新しい情報が入ることによってノウハウが蓄積され、
人々とのネットワークができ…と、
これはまさに以前ビジ達でお話しした
“チャレンジの功徳”を実践していると言っていいだろう。

十勝の里山でも、“チャレンジの功徳は”
生きているのだなぁ…と感じた、リトリートだった。


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雄大な畑の風景

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目を輝かせる経営者たち

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作物の説明をしてくださった尾藤氏

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カーゴに乗って、とても楽しい体験をした!

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徹底された牛の管理

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チャレンジの功徳

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06/20
2016

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“栄枯盛衰”にも時流がある

ある新聞の「2016年下半期注目のトレンド予定」
というコーナーを読んでいて、
ふとあることに気付いた。
その気になる予定のいくつかをご紹介すると…。

7月、東京・大手町に星野リゾートの旅館
「星のや東京」がついに完成。
同じく7月、旧赤坂プリンス跡地に
「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」が開業。

いずれも1泊1室6万円以上もする高級宿泊施設で、
なんと最高価格は59万円! ほ、ほ~~っ。
海外では珍しくない価格帯だが、
日本だと高めに感じるねぇ…。

こうした高価格帯のホテルが建ち始めた背景には、
ご存知の通り、東京オリンピック開催に伴う
インバウンド(訪日観光客)増加の期待がある。

昨年では1,300万人、
4年後のオリンピック開催年には4,000万人に
到達するのではとも言われているインバウンド。

この商機をうけ民泊を筆頭にホテル業界も動き出し、
高価格帯のホテルが各地で増えているのだ。
さて、みなさんのビジネスに
どうインバウンドが関わってくるのか…。

そして9月には、ユニー・グループホールディングスが
ファミリーマートと経営統合。
つまり、サークルKサンクスとファミリーマートという
巨大なコンビニチェーン店同士が統合するのだ。

というと、コンビニ界のリーダー的存在の
セブンイレブンと同じくらいの店舗数となるのだ。
とにかく、今後もコンビニは増えてゆくだろう。

チェーン店の便利なコンビニが
いくら地域に増えたとしても、
残念ながらほとんどの商品は地域外から来ており、
地域にはお金が回らない。

だからこそ地方は、コンビニにどのように対処し、
地方でお金を回していくか
考える必要があるのではないだろうか。

さらに10月には、「築地魚河岸」が開業となる。
これは築地市場の豊洲移転後の
場外地区活性化を目的に新設される商業施設だ。

このように、都内には次々と様々な商業施設がつくられている。
だが、新しいビルや街づくりが進むと、
多く点在する古い建物が使われないままとなり、
それが問題となることは間違いないだろう。

話は戻り、こうしたトレンドを
見たときに気付いたこと…
それは、“栄枯盛衰”にも時流があるということだ。

栄枯盛衰とは、
「草木が茂り盛んなことと枯れしぼむこと、繁栄と衰退」
をあらわす言葉。

栄枯盛衰は世の常だが、
中島流に解釈すると栄枯盛衰にも時代の流れがあり、
その時代の流れを見ながら、どこへ、どんな風に
変化していくのかを察知しなければ
よいビジネスは展開できないということ。

過去から学び、今を見て、未来を見据えることで、
自分たちのビジネスのあり方、
価値観を反映していくことが大事なのだ。
まさに、栄枯盛衰にも時流があるということだ!

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星のや東京は7月完成!

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9月にはサンクスと統合するファミリーマート

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06/13
2016

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“立地が悪い”は繁盛しない理由にはならない

北海道の日高山脈、そのふもとの芽室(めむろ)町の上
美生(かみびせい)という地区に年間6万人が訪れるパ
ン屋がある。

店の名前は「カントリーブラン」。店を営む夫婦が、き
れいな水を求めて行き着いたというこの土地で、地元の
素材にこだわってつくったおいしいパンを販売している
のだ。

「カントリーブラン」がある地区は、過疎化が進行し、
世帯数はなんと83世帯。そんな場所で営業して、年間6
万人も訪れる人気店になるなんて誰が予想できただろう。
(中には200キロ以上離れた土地から来る人もいるのだとか!)

う~む、「立地が悪い」という経営者の嘆きはあちらこ
ちらで耳にするのだが…。

このところ「立地が悪い」というところでも繁盛してい
るところはけっこうあるようだ。

このビジ達でも以前ご紹介した長野県伊那市の産直
市場「グリーンファーム」。中心地から3キロほど行った
高台の畑の中に産直市場があるのだが、いまや1日平均
1,500人が訪れる大人気ぶりである。

さらに、先日の第133回αクラブ定例セミナーを開催さ
せていただいた「サイボクハム」もそのひとつだ。
名門ゴルフ場の隣にあると言えば、その立地は予想できる
だろうが…、最寄りの駅からは車で20分程にも関わらず、
おいしいハムを食べられて、天然温泉にも入れるサイボ
クハムには年間400万人もの人が訪れるという。

いろいろ思い浮かべても「立地が悪い」条件で繁盛して
いるところはけっこうあるんだなぁ~。

このどれもが多くの同業者やコンサルタントが「NO」
を出した立地だという。だが、不利な条件だからこそ商
品の独自性やその販売方法に磨きをかけ、他との差別化
をしっかりしていったのだろう。その結果の繁盛という
こと。

そこで我田引水するが、やはりビジネスに大事なのは
“新・選ばルール7”なのではないか。何度かこの
ビジ達でもご紹介しているのだが、ご存知のない方のために
もう一度言うと…

1.手間をかける
2.本物にこだわる
3.とことん追求する
4.人に優しい
5.社会性がある
6.大胆で潔い
7.徹底の二乗

の7つが選ばれるビジネスには重要だっていうこと。

立地が悪くても人が来てくれる理由をつくるには、やっぱり
手間をかけて本物にこだわって、追求する姿勢を徹底していく
ってことだよねぇ~。

タイトルでも言っているように今の世の中「立地が悪い」
は繁盛しない言い訳にはならない。誰もが「NO」という
ような場所でも、それを覆してみせる! そんな発想が
これからのビジネスには必要なのだ。


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「カントリーブラン」のパンは大人気

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地元の素材にこだわったパンづくり

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“新・選ばルール7”とは…

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05/02
2016

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“スターバックス・イブニングス”から

スターバックスといえば、
普通はおしゃれなコーヒーショップを思い浮かべるだろう。
ところがそのスターバックスが、
お酒とおつまみを提供する店舗
「スターバックス・イブニングス」を開店した。

アメリカでは2010年に、
イギリスでは2015年にオープンしていたが、
日本一号店はつい最近できたもの。

実はこの店舗ができる前、
「インスパイアード・バイ・スターバックス」
なるものもあったらしいが…。
(残念ながらこちらの方は、体験していないのだが…。)

そんな「スターバックス・イブニングス」へ、
私も仕事帰りに行ってみた。
サービスのコンセプトが
「仕事帰りに気分をリフレッシュ」ということらしく、
確かに店内は賑わっていた。

「スターバックス・イブニングス」が世間のニーズにも合い、
ほっとできる空間と時間を提供できているということだろう。

私もリラックスできたし、
ワインもまあまあ美味しかったのだが、
ひとつ気になることがあった。

私が帰ろうとする時間になっても、
私より先に来ていた人たちは依然盛り上がっていて、
まだまだ席を立つ気配がないのだ。
(テーブルの上は、最初に注文した物がまだある…。)

そもそもスターバックスがこのような店舗を始めた理由は、
従来の店舗の回転率にあったと思う。

確かにスターバックスは繁盛しているが、
夜にコーヒーを大量に飲む人はそう沢山いないし、
一杯のコーヒーで何時間も座っている人もいる。

つまりお金を使ってくれないし、回転率も悪いのだ。
なのに「スターバックス・イブニングス」でも、
同じ現象が起こってしまっていたのだ。

まあ…これまでにない、
くつろげる空間を提供してくれているのはいいが、
うまく採算に乗るかどうか…。

ちなみに、「インスパイアード・バイ・スターバックス」は
都心の住宅街を中心に8店舗にも拡がったという。

ここで、「インスパイア」という言葉に注目!
インスパイアとは、触発や感化という意味だ。
物事は何かからインスパイアされて発展していくもので、
それはビジネスも同じだ。
業界の最先端を走る人たちにインスパイアされ、
次の人たちが続いていくのである。

かつてスターバックスが
イタリアンコーヒーに感化され、
アメリカにオープンしたように…。
そして、そのスターバックスにインスパイアされ、
次々にコーヒーショップが立ち上がったように。

ビジ達をご覧の皆様ならおなじみの
大里綜合管理株式会社も、
様々な企業に影響を与えている企業だ。

地域貢献をしながら不動産業を営んでいるが、
地域貢献の時間と不動産業の時間の比率は、なんと4:6。
そのお陰でこの地域には良いコミュニティが生まれ、
活性化しつつあるという。

大里綜合管理は特に地域貢献の割合が
かなり大きいビジネスモデルで、
これにインスパイアされた企業も続々と出てきているようだ。

やっぱり、いろいろとチャレンジし、
リーダーシップをとる会社から刺激を受け、
影響され、ビジネスは発展していくわけだ。
今のビジネス社会は、
「インスパイア・ビジネス」と言えるだろう。

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スタバといえばこの緑の看板

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オシャレな店内が特徴だ

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お酒におつまみ

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回転率は悪いが賑わう店内

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04/04
2016

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ファンづくり優先“複雑系ビジネス”

また来てしまった国技館。
それも相撲観戦ではなく、DDTプロレスの
観戦。とにかく入ってるわ入ってるわ、
相撲ならば“満員御礼”の垂れ幕が掲げられ
ている状態。

今回もそのエンターテイメントとしての
ユニークさをじっくり体験させていただいた。
いま数多あるプロレス団体で国技館を
超満員に出来るのはこのDDTプロレス
ぐらいではないだろうか。

今回は、それほどプロレスに興味のない友人らを
誘って来たのだが、そういう人でも大喜び
するような「仕掛け」がそこかしこに仕組ま
れているのだ。

例えば、出場レスラーによるプレゼンテー
ションのコーナー。これまでの常識では、
レスラーが試合前にパワポを駆使して、
対戦についてプレゼンするなんてことは
まず考えられなかったはず。

そして場外乱闘。まぁ通常なら、寄席も
広く使っての乱闘ぐらいだろうが、今回は
国技館の建屋を出ての屋外での場外乱闘だ
ったのだ。とにかくDDTは想定外のサプライ
ズを次から次へと仕掛けてくるのだ。

もちろん真剣勝負の対戦もあり、
変わり種の人形レスラーや
女性に人気のイケメンレスラーも登場
して場を湧かせてくれた。

笑いあり驚きありで4~5時間の観戦時間が、
間延びもせずあったいう間に感じてしまう
程楽しませてもらった。

ここまでその演出の凄さであり、面白さを
語ったのだが、今回語りたいのはそこでは
ない。私が着目したのは、そのビジネスモデル。
すなわち、このDDTプロレスも
中島流“複雑系ビジネス”と言える
のではないかということ。

実はこのDDTプロレスの興業には、
いくつものビジネスが潜んでいるのだ。
その1つがファンの中から限られた人たちだけ
が行ける、バックヤードを見学できる
「バックステージツアー」。(これには大ファンの人
たちは、大枚をはたいてでも参加したいはず。)

そして会場で観戦出来ないファンのために、
ニコニコ動画で試合の様子を配信しているの
だ。また、その試合は後に映像化してDVDとし
ても販売されるという。

国技館のエントランスではいつものようにプロ
グラムやグッズの販売を行い、人気レスラーと
の握手会やサイン会も開催されていた。(この
エントランスでの販売がかなりのビジネスに繋
がると高木社長も言っていた。)

このところDDTはさまざまなメディアにも度々登場
するようだし…。ということで、色々な角度から
そのビジネスは組み立てられているということ。

すなわちDDTプロレスは新たなファンを作りながら
も、既存のファンの要望を叶えるような形で、
“複雑系ビジネス”を展開しているということな
のだ。

考えてみると、ビジ達でよく紹介する「大里綜合
管理株式会社」が展開するビジネスと似ているの
では…。さまざまな地域貢献活動を展開し、結果的
に本来の不動産業のお客様層をも拡大しているとい
う大里スタイルに。

目先の利益のためでなく、お客様のためと
いう発想から多くの人の興味を集め(ファン
層をつくる)、結果的に収益につなげる展開と
なっている。

DDTプロレスもこれまでのプロレスファンの
人数からすると、その数は5~6倍に拡大され
ているという。目先の収益優先のビジネスで
はなく、その事業の幅と奥行きをしっかり活か
したファンづくり優先の“複雑系ビジネス”
モデルがここにはあるのだ。

まずは、興味を引き、ファン層をつくり、
そしてビジネスへ。やっぱり、これから
のビジネスはこの流れなのかもしれない!

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2度目のDDTプロレス!

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観客も大興奮!

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会場も一体化で大盛り上がり!

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